おやじのつぶやき2

「おやじのつぶやき」続編。街道歩きや川歩き、散歩がてらの写真付きでお届けします。

渡良瀬遊水池・谷中湖、旧谷中村を訪ねて。その2。(東武日光線「柳生」駅~「板倉東洋大前」駅。)

2023-10-15 13:37:17 | 歴史遺産

「下宮橋グラウンド」。

「旧谷中村・谷中湖 (渡良瀬貯水池)」案内板。湖のハート型になっています。

この付近の今昔(「歴史的農業環境閲覧システム」」より)

                            現在のようす。県境(破線)はかつての渡良瀬川の流路。

                            1880年代のようす。かつての渡良瀬川は激しく蛇行する。                            

「下宮橋」。板倉川に架かる。

     

                 

橋を渡り、土手に上がると、眼前に大きな「谷中湖」が。

                               「道と川百選 渡良瀬遊水池」。                              

             

谷中湖は、洪水調節・水道用水の安定供給等を目的に第1調節池内に建設された貯水池の通称です。
その規模は、面積約4.5平方キロメートル、総貯水容量2,640万立方メートルで、平成2年度よりダムとしての利用を開始しました。
また、周辺を含めた広大な空間は、スポーツやレクリエーションの場として親しまれており、現在までに約百万人の人々が訪れています。

(この項、「」HPより)

※「谷中湖」は、渡良瀬遊水池の中で、唯一、常時水を貯めている。湖の北東部は、葦が生い茂る遊水池などになっている。

台風・豪雨で大量に水量が増えると、一帯が水没します。

中央の「谷中湖」だけでなく、北東、下流一帯が水没している。

             

渡良瀬川に思川巴波川の2つの川が合流する地点である渡良瀬川下流部一帯にはかつて、赤麻沼・石川沼・赤渋沼・前原沼、さらに板倉沼などがあった。そのような、地形的には周辺より一段と低く洪水が自然に遊水する大湿地帯が堤防によって囲われ、遊水池となっている。

足尾鉱毒事件の発生当時は、鉱毒対策が目的で設けられたのではなく、洪水防止が目的とされたが、1903年の大日本帝国政府の第二次鉱毒調査委員会が、足尾銅山の渡良瀬川下流部に遊水池を設置する案を提示したことを受けて造成されており、鉱毒対策目的であることは明白であった。

法令上は、国土交通省が管轄する河川の内部になっている。足尾鉱毒事件から100年以上経って鉱毒は減少し、主に治水と利水のための地域になっている。ただし、減少したのは上流から新たに流れてくる鉱毒の量であって、遊水地の土壌には2020年現在も銅などの重金属が多く含まれている。

面積は約3300haで羽田空港の2倍以上の広さがある。ゴルフ場が造成されている場所があったり、ごく一部に旧建設省の許可を得て圃場が行われた場所があったりするが、建物はなく、若干の道路と橋のみがある。

内部に第1調節池、第2調節池、第3調節池がある。渡良瀬川の西側が第1調節池である。第2調節池は巴波川の東で、第3調節池は渡良瀬川と巴波川の北側である。第1調節池はかつてお化け沼と呼ばれ、釣り人に親しまれたが、その後の造成により南側の一部がコンクリート張りの谷中湖になった。谷中湖を除く第1調節池の大部分と、第2・第3調節池は、増水時のみ貯水する構造で、平時から池としての実態があるのは、谷中湖のみである。

(この項、「Wikipedia」より)

   

                                          (「今昔マップ」より)

 「谷中村」は廃村になり、住宅や田畑は、すべて遊水池となった。

1970(昭和45)年、谷中湖造成の際に旧谷中村はほぼ水没、せめて共同墓地と延命院跡のある丘を守ろうと、水野勝作・大野明之進など共同墓地ゆかりの人々が、墓石を撤去しようとするブルドーザーを身を挺して止めさせました。これを機に岩崎正三郎を会長とする旧谷中村の遺跡を守る会が、建設省利根川上流工事事務所と交渉を重ね、署名運動を行ない、世論の後押しもあって、設計を変更させたそうです。そのためからくも遺跡は守られ、谷中湖はハート型にくぼむことになった。(この項、「散歩の変人」HPより)

※1 人の住まなくなった旧谷中村の跡地に土砂が堆積して葦(ヨシ)が自生するようになり、現在では遊水地の総面積の約半分(1,500ha)にヨシ原が広がっている。ヨシは、ヨシズなどの地場産業に利用されてきた。冬の間にヨシを刈り取ったのち、3月下旬に「ヨシ焼き」が行われる。

※2 旧谷中村の中心部は、「谷中村史跡保全ゾーン」として、水塚(みづか・みつか)や史跡(役場跡・雷電神社跡・延命院跡・谷中墓地等)が保全されている。

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