神戸メーデー「宣言」1924年メーデー
参照 協調会史料(神戸メーデー)より
資本家階級をして我らの前に戦慄せしめよ !
1924年5月1日の神戸メーデー「宣言」です。資本主義そのものが労働者とその家族を苦しめる、すべての罪悪・諸悪の根源であり、労働者階級は資本主義とその支持者を駆逐すると宣言しています。この神戸メーデー宣言はまるで革命宣言のようです。
今のナショナルセンターのトップがこんなメーデー宣言をみたら文字通り戦慄するでしょうね。しかし、この年1924年神戸のメーデー会場に押しかけた多くの神戸労働者は、この宣言を歓声をあげて決議したのです。それはあの英雄的1921年の神戸の川崎・三菱造船所の大ストライキを経験しているからです。
そして、現在の8時間労働制や労基法・労組法の実現は、かの神戸の歴史的闘争やこの「宣言」など先輩労働者の数限りない血みどろの闘いがあったからこそなのです。政府首脳と飲食しても恥としない今のナショナルセンターのトップにはそれが全く理解できないのです。
宣言
今や日本の資本家の階級は黄金万能の純ブルジョア権力を確立すべく残存封建勢力滅亡の吊鐘を乱打しつつある。
人類最高の文明を実現せんとする我ら無産労働階級には封建時代の残骸たる貴族階級はいうに及ばず、また一切罪悪の根源たる資本主義とその支持者を駆逐しなければならぬ。
自由と平和のために、彼らの奪いされる生産機関の奪還を期さねばならぬ。権力は力である。我ら生産者は一切支配階級の金の力と所有の力に対し、腕の力と生産の威力をもって対抗せんとするものである。
金の力か、腕の力か、所有の力か、生産の力か、社会の基礎か、所有にあらずして創造にある限り、金にあらずして労働力にある限り、我ら無産階級の勝利は人類進化の必要であって、まさに●尺の間に近くいる。
見よ全世界に轟くメーデーの喊声は資本主義の根底を揺滅しつつあるではないか。
資本家階級をして我らの前に戦慄せしめよ。
(1924年5月1日神戸メーデー「宣言」)