理想郷の外…

軍服を着た黒人の米兵が
スーパーのレジに並んでいた…
演習場がある北海道の街では
若い自衛官達が
鉄兜を被ったまま買い物する…

この国の都会では
軍服出勤をする自衛隊の姿に
市民が目くじらをたて
私服で出勤する事を強要する…

自分の周りだけがそうならば
いいのだろうか…
自分の暮らす街からだけ
軍人のカラーを排除出来れば
それで気が済むのだろうか…

兎にも角にも平和な時代です…
それは
余りに小さ過ぎる理想郷です…

隣の異国…

米軍三沢基地…
携帯電話でこの写真を撮ろうとした時
撮影は禁止だと言われた…

そんな事ぐらい知っている…
その門の先が日本ではないという事も
誰だって知っている事だ…

人々の暮らすすぐ隣に異国は存在する…

同じ構図……

米軍基地のある三沢の空は
朝から晩まで戦闘機が飛び回る…
それはまるで沖縄のようだ…

市役所二階には
基地渉外課なる部署が設けられ
米兵や基地に関わる
様々なトラブルや苦情を処理し
その迷惑料として国から
多額の防衛予算が支払れている…
更に
六ヶ所村に隣接している理由で
原子力に対する
電源交付金での財政収入もあり
財源だけを見れば
恵まれて見えるのかも知れない…

しかしそこには
在日米軍基地と原発施設という
全く同じ構図が見え隠れする…

スモールハウス(3)…

修司が住んだ家の近くには
上野時計店があった…
そこには当時珍しい
レコードプレーヤーがあり
ここで音楽と出会い
後に修司は
自ら通った古間木小学校の
校歌を作詞する事になり
更に三川目小学校の校歌も
手掛ける事となる…

職業は「寺山修司」である…

スモールハウス(2)…

この不動神社でよく相撲をとり
いつも投げ飛ばされていた…
ここで読書をしていた事も多く
同級生達にはよく分からない
難しい本を読みながら
鳥の囀りを聞き
時にはうたた寝する事もあった…

そんな経験からだろうか
後の制作映画「田園に死す」の
タイトルバックは
この神社がモデルとなっている…