のうぜんかずら
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/37/65a9a4a65509c1a66fa904811bb9700b.png)
のうぜんかずらが夏に絡まり
遠い記憶を咲いている
優しい身振りのゆらぎにも
母の独り言が思い出されてくる
花影からあふれてくるあなたの声を
私は糸状に手繰って
手まりを作っていくと
見えなかったあの頃のあなたの気持ちが
年齢の時報を知らせるように
汗ばんだ沈黙の中に落ちてくる
思い出橋を渡っていると
蝉時雨は夏の原色で私を包み
母の声は日輪に染まっていたが
何処までいってもあなたは母のまま
のうぜんかずらの花を模して
静かに赤く揺れていた
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/37/65a9a4a65509c1a66fa904811bb9700b.png)
のうぜんかずらが夏に絡まり
遠い記憶を咲いている
優しい身振りのゆらぎにも
母の独り言が思い出されてくる
花影からあふれてくるあなたの声を
私は糸状に手繰って
手まりを作っていくと
見えなかったあの頃のあなたの気持ちが
年齢の時報を知らせるように
汗ばんだ沈黙の中に落ちてくる
思い出橋を渡っていると
蝉時雨は夏の原色で私を包み
母の声は日輪に染まっていたが
何処までいってもあなたは母のまま
のうぜんかずらの花を模して
静かに赤く揺れていた