海の見える町

2020-05-30 22:07:35 | 日記
何年振りの海だろうか。

海岸を歩きながら、神奈川県に住んでいた頃を思い出した。

茅ヶ崎駅の海側の出口を出ると、海岸に向かう道がある。

サーフィンボードがお店の入り口に置いてあるのを見ると、札幌生まれの僕としては異国に来たような気分になった。

しかし僕が海を見に行くのは、いつも夏が終わり、誰もいなくなった秋の終わり頃だった。

そこで何をするのかというと、誰もいない海を写真にとるのだ。

そういうわけで、今日も誰もいない海を撮った。



横須賀の港に行ったこともあった。

港の軍艦を見ると、札幌生まれの僕は、「ここが横須賀かあ」と感動した。

振り返ると崖になっている。

住宅地に入って行くと、おそらく戦時中の防空壕ではないかと思うような穴がある。

そこを車の車庫の代わりに使っているひともいた。

そして昼間からお酒がのめる一杯飲み屋も見つけた。

崖の上にはキヤベツ畑もあったような気がする。

とにかく初めての場所に行くと、目がキョロキョロと動く。


 
今日も目がキョロキョロと動いて、目が疲れた。

海岸にはサーファーが来るような砂浜もなく、横須賀港のような軍艦もない。

白いヨットとカモメ。

遠くに大きな島か、それとも湾の対岸だろうか。

山の頂上にはまだ少し雪が残っているのが見えた。

振り返ると、大きなショッピングセンターが並んでいる。

緊急事態宣言が解除されて、多くの人がショッピングを楽しんでいる。

そしてみーんなマスクをしている。

この解放感のある海と、雲が一つもない今日の青空と、人々のマスクをする姿に違和感を感じた。

そんな中でマスクをしない僕にも、電波に乗って時々指令が来る。

「マスク、マスク」。

そのたびに僕もマスクをして、すぐ暑くなるから外して。

再び指令が来て、マスクをして、外す。


この繰り返しでした。












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