苦戦しとるぞー。
進まないぞー。
終わらないぞー。
しかし、まだなんとかなるぞー。
それにしても、なんでこんな大変な事を思いつくのかね。
アニメの仕事のことですよ。
楽になるように、楽になるようにと設計したら、長時間労働もしなくても済むと思うじゃない。
でも楽に設計するって、本当は難しいことなんじゃないかと近ごろ思うね。
別に大変な事をやろうと始めたわけじゃないのに、何かに操られるように深みにはまっていく。
デジタルで仕事が楽になると思った事もあったけど、デジタルに任せた分、手描きでやれる事を更に詰め込もうとする。
スケジュールの最終ラインが決まるまでは、膨らむだけ膨らむ。
じゃあ人間はその深みにはまっていく工程についていってるのだろうかと思うじゃない。
それが、ついていってるんだよね。
作ってる時は「もうあかん」なんて言ってるんだけどさ。
作品に関わってるスタッフは、上から下まで作品がこの世に生まれるためにいるんだよ。
どんな形になっても生まれてくる。
ならばそのために何かやろうと心が動くんだよな。
気づいたら朝になってたとかさ。
出来上がったら感動もないぐらいフヌケになってたりしてさ。
生まれる度に、何度もフヌケになって。
何が楽しいの?。
国連の人権理事会はそう思うかもね。