仕事の手が早いというのがカッコイイと思っていた時間が長かった。
つい最近までそう思っていた。
上手いアニメーターは線が走っている。
これはきっと仕事の手が早いに違いない。
そして自分も上手くて早いアニメーターの仲間になったつもりでいた。
しかし、やがて自分の仕事のヌケてるところに気づくようになる。
早いがヌケている。
上手く見せようとしているが、ヌケている。
天才的な仕事をするアニメーターはヌケていない。
そこで早けりゃいいというものではないと気づいた。
早く上げれば制作的には助かるところもあるとは思いますよ。
しかしアニメーターの評価となると全く関係ない。
素晴らしい仕事を残す人は、手間ひまを惜しまない。
それはそういう人と仕事をしたら分かる。
自分の仕事がいかにせっかちかが分かる。
そしてなぜ手間ひまがかけられるのかというと、アイデアが豊富だからだと分かった。
アイデアがなければ、仕事は淡白になり、上がりも早いというだけのこどだ。
淡白だけならまだいいけれど、僕の場合は所々ヌケてますから。
おそらく誰かがヌケた所を補ってくれていたのでしょう。
気づくのが遅かったかもしれません。