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気ままに生活してるシニアの残日録

音楽劇「モーツァルトの旅」を観劇

2024年12月09日 | オペラ・バレエ

モーツアルトの命日である12月5日に渋谷の伝承ホールで開催された音楽劇「モーツァルトの旅」を観劇した、自由席で4,000円、8割がた埋まっていた、シニアが若干多い感じがしたが、若い人、小学生くらいの子供も来ていた

伝承ホールは初訪問、ここは渋谷区の施設で、音楽・演劇・舞踊・文芸・朗読・映画・伝統芸能等の各演奏会・発表会、講演、式典、説明会に利用できる多目的ホール、座席数は345名

この音楽劇は2015年に初演、2017年に再演、今回は3度目の上演、通常のガラコンサートとは違い、モーツァルトの人生をフィクションを混ぜながら、わかりやすく楽しむもので、芝居の中にモーツァルトの名曲アリアを織り込み、セリフで話を進行する形で構成されている、一部のアリアは日本語で歌われているのでわかりやすい

劇中で歌われるアリアはおなじみのものばかり

【イドメネオ】
「オレステスとアイアスの」
【後宮からの誘拐】
「気立てが良くて、浮気でなくて」「あらゆる拷問が」「何という喜びが」
【劇場支配人】
「私がプリマドンナよ」
【フィガロの結婚】
「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」「私も若いころは」「伯爵夫人、許しておくれ」
【ドン・ジョヴァンニ】
「地獄落ちの場」
【コジ・ファン・トゥッテ】
 「真に幸福な者とは」
【皇帝ティトの慈悲】
「涙する以外の何ごとも」
【魔笛】より
「おいらは鳥さし」「愛を感じる人ならば」「可愛い恋人か女房が」「復讐の炎は地獄のように燃え」「パパパ」
コンサートアリア
「いえいえ、あなたにはご無理です」KV419「おそれないで、愛しい人よ」KV505「彼を振り返りなさい」KV584

制作:中川美和、前澤悦子
台本・音楽構成・訳詞・ステージング:中川美和
出演:
モーツァルト:中川 美和
シカネーダー:古澤 利人
ナンネル:加地 笑子
サリエリ:杉野 正隆
コンスタンツェ:末吉 朋子
ダ・ポンテ:吉田 伸昭
ソプラノ歌手:柳澤 利佳
レオポルド・皇帝:中川 郁太郎
ピアノ:小林 滉三

観劇した感想を述べてみたい

  • 結論を言えば、素晴らしい公演だった、セリフや進行、使用するアリア、配役、ピアノ伴奏のすべてが良かった
  • 一番の活躍はモーツァルトを演じた中川美和であろう、小柄でありながら張りのあるはっきりした声でセリフをしゃべり、声量豊かにアリアを歌っていた、そしてストーリー展開、台本、ステージ設定なども彼女が中心になって考えられていたことも素晴らしいことだ、なかなか多才な人だと思った
  • それぞれの歌手の歌唱力は立派なものだと思った、特にシカネーダーの古澤利人、サリエリの杉野正隆、ダ・ポンテの吉田伸昭が良かった
  • 終演後、歌手たちがホワイエに直ぐに出てきて帰りがけの観客にお目見えしてくれたのが良かった、このような小回りの利くサービスができるのは大事なことだと思う

  • 配役も適役が配置されていると思った、一つだけあえて言えば、パパゲーナ役とナンネル役は逆の方が良かったと感じた
  • 当日の資料に原語で歌ったアリアの原語・日本語訳対比を含む作品概要の配布があり有難かった、観る人の立場に立った運営は評価できる
  • カーテンコールの時に突然、写真撮影解禁としますとアナウンスがあり、みんな喜んで写真を撮っていた、歌手たちも写真映えするようなポーズをとってくれてよかった
  • あえて注文を付けるとすると、舞台の設定が椅子とテーブルが置いてあるだけの殺風景で寂しい感じがしたことがある、通常のオペラのようにするのは無理にしても、映像を使うとか、何かウィーンの雰囲気を出す工夫ができないか検討してもらいたいと思った

楽しめました、このような良い演劇がもっと広まってほしいと思う、特に小学生・中学生などの子供の教育にも良いと思った



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