先日、大阪市都島区にある「都島工芸美術館」を見学に行ってきました。
この施設は京都府南丹市にある「京都伝統工芸大学校」を運営する学校法人の施設になります。
この施設の場所には、かつて鐘紡繊維美術館があり、染織のコレクションが約12000点公開されてました。
その場所に新しく出来た施設です。
大学校の中で、陶芸や木工芸、漆工芸など10種類の工芸を学ぶ学生さん達の作品や、講師の方々の作品が常設展示されています。
そのため、美術館ですが、入場料は無料になっていて、誰でも自由に見学が出来ます。
私も取引先の匠から教えて頂き、「一度見ておかなくては。」と思い、訪れました。
中には、色々な作品が展示されていて、興味を惹かされました。 それぞれの作品には、作品名と、製作者の名前、専攻クラス、
そして製作者の作品に関してのコメントが書かれたプレートが添えられていました。
苦労した点の他に、講師の方や材料提供者に対する感謝のコメントも書かれていて、作品の完成までの想いが感じられるようでした。
また共通して感じた印象は、「こういうものを作りたい。」という各学生さん達の発想力と創造力、イメージなど斬新なアイデアが
凝縮されていると感じられるものばかりでした。
熟練された技を持つプロの匠の作品ももちろん素晴らしいのですが、 こういう学生さん達の作品も将来への可能性と発展性を感じさせる
作品が多く見ていて楽しい気分にさせられました。
帰りに、受付の方から「お持ち帰り下さい。」と学生さんの作品集を頂きました。
貴重なものを、ありがとうございます。
その方にも展示作品について、色々とお教え頂きました。
毎年、共同製作で仏像など色々なものを作られているそうで、学生15名が8ヶ月かけて製作した「観音像」や「地蔵菩薩像」が展示して
ありました。 台風で倒れた京都の天橋立の倒木松を使って作られているそうです。
この大学校から巣立つ学生さん達は、今後、プロとして、作品ではなく、商品を製作していかなくてはなりません。
作品を観た方々から、「是非、これが欲しい。」もしくは、「これを作った方に、同じものを製作依頼したい。」とそう思ってもらえて
初めて、そこから仕事が生まれる訳で、多くの方が早く、そうなって欲しいなと感じました。
伝統工芸やその技術を守る上で、かかせない大学校と施設だと思います。 これからも運営をよろしくお願いします。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
http://www.izukame.com