イギリスのEU離脱により、大幅な円高・株安が進んだ。これにより、日本の
実質GDPが減少するということで、日本経済への影響が懸念されている。
テレビのニュースも、新聞もそのことを大きく報道している。
では、地方都市の中小企業への影響はどうか。
少なくとも焼津のIT企業サンロフトへの経済的な影響は「ほとんどない」と
思っている。多くの地方の中小企業は同様なのではないだろうか。
地方都市の中小企業の場合は、円高とか円安とか、為替変動で業績が振られることは
ほとんどないし、株式が暴落したとしても、株の売買を積極的にやって営業外収益を
増やしている中小企業もほとんどないと思う。
たとえば日本の今のGDPがざっくり500兆円として、仮に1%減ったとしても
495兆円。これって、年商10億円以下の会社(たぶん日本の会社の90%くらいが
含まれると思う。もっとかな)には、ほぼ関係ないレベルだと思う。
自分が今、気になることは
自分の国さえよければいい、というような風潮が世界的に拡大していること。
アメリカではトランプ氏の発言が物議をかもしているが、間違いなく彼は、
アメリカ国民に指示されて、大統領候補にまでは登りつめているのだ。自分は
対抗のクリントン氏も正直好きになれないし、現在の大統領のオバマ氏にしても、
ノーベル平和賞をもらったのはいいけど、現状の世界を見ると、ずいぶん無責任
だったような気がしてならない。
イギリスのEU離脱、移民問題や、アメリカの現象などを見るにつけ、まさしく今、
資本主義という経済制度 と 民主主義という政治制度 が限界がきているような
気がする。
一方で、一党独裁の共産主義で、経済だけを資本主義にした中国は、目覚ましい
経済成長を続けたが、ひどいひずみも生じているし、南方海上での人工島造営など、
常軌を逸した行動を公然と正当化する発言を繰り返している。
民主主義政治・資本主義経済 という体制も
共産主義政治・資本主義経済 という体制も
それぞれ、限界にきているのではないか。今、世界は明らかに混乱期に突入した
ように見える。自分の国さえよければいい、という風潮が世界的に拡大している。
そんな世界の中で、311以降、社会性を強く意識するようになった日本は、
奇跡の国のようにも見える。礼儀やおもてなしも素晴らしく、まだ技術的な部分でも
盛り返しは可能だ。格差問題も十分是正可能な範囲。地方創生もまだ間に合いそうだ。
混乱の次に訪れる制度。
○○主義政治、◇◇主義経済。 ここにどういう言葉が入るのか。
具体的は言葉はわからないけど、今、日本がもっている「共生」とか、そういう
言葉が入ってくることを期待したい。
ただ、世界中、どこにもありもしない「世界平和」を叫んで、デモしてるような
脳内お花畑的行動では、世界のリーダーシップをとれるはずはない。その点では、
「共生経済」みたいなものを模索するのも、甘いのかもしれない。ただ、特に
日本の地方では「共生」的な考え方が芽生えてきているような気がするし、かつて
そういう考え方が主流だった時代も調べてみればあるような気がする。
国外では、したたかで力強い外交がいる。国内は成長性の高いビジネスを伸ばすのを
阻害している無用となった規制の緩和・撤廃。
縦割りで、不毛な省庁の縄張り争いの清算。
このあたりが重要だと思う。
物事の進化は直線的ではなく、螺旋的に進む。懐かしいものが復活してくるようにして
進むと、田坂広志さんが本の中でおっしゃっていたのを思い出した。
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EUの離脱については想定していなくて驚きました。
自分さえよければという風潮がこんなにも大きいとは・・・。
私は甘いかもしれませんが、共生がいいなぁと。
敵やライバル作るんじゃなくて、友達や仲間作ったほうが
結果的にハッピーになれるんじゃないかと思っています。
これからの世界がどうなっていくか、というのは難しい問題ですよね。
ぼくも甘いのかもしれませんが、「共生」がいいと思っています。
今のままの資本主義ではよくないと思います。
それは今のアメリカとイギリスが示していますね。