近所のお寺の床下に潜っていったまま
あまり姿を見せなくなったエリカ様のために
了解を得て しばらく捕獲機をかけたり餌をやりにいかせてもらってきたが
どうにも捕まらないので 置き餌もあきらめた
翌朝、
エリカ様が普通に餌場に来ていた。
はじめて間近で顔をみた
やはり右の眼球がえぐれてとれて顔に張り付いている状態だというのは
わかった。
あまりに残酷なので直視できない
一瞬のうちにエリカ様は道をはさんで反対側の通路に逃げていった
捕獲されるのはどうしても嫌のようで
私が声をかけるとまっしぐらに逃げていく
しかし、餌場に現れて食べている姿をみると
以前よりも回復してきたみたいでほっとした
そのあと 餌場からはなれてしばらくしてからまた遠くから覗き込むと
他の猫と一緒にご飯を食べている様子が見えた
エリカ様の一件で知ったのは
同じ餌に来ていた猫たちが どうしたの どうしたの、と
久しぶりに姿を見せたエリカ様にマウントしたり、付き添って歩いたりして
家族や友達の情があるのだということ
いつも一緒に餌場に来ていたルーク(寄り目のキジ白)
と
黒っぽいキジ猫のジャイ子(鼻が茶色くて野生味のある顔つき。尻尾が太く短く折れ曲がっている。今は体格がいいが、最初に会ったときはガリガリで
「面長の猫って存在するんだ」と驚くくらい顔が長くみえた)
が 気遣っていた。
ルークは、エリカと姉妹のミッシェルと共に外飼いされているようだった
おそらく子供の頃から行動をともにしているから
心配だったのだろう。