私のことについてちょっと語ろうと思う
子供の頃から、どうにも人間社会には馴染めなかった
なぜ、自分がこれだけ虐められるのか、わからなかった。
人々になぜ蔑まれるのか、わからなかった。
未だわからない。
どこか、侮蔑をふくんだ感情を向けられてきた。
そんな中でも、どうにかして、人となじもうと努力した
こんなことを言えば、気に入ってもらえるだろうか
どんな態度で接したら、受け入れてもらえるだろうか?
頭が痛くなるほど考えて、行動を選んだ
それでも、なにも報われなかった。
自分が徹夜してまで表現した作品はビリビリに破られたり
踏みにじられていた。
なにをしようが、どう話そうが、どこかが人間社会に馴染めないのだ
それは、どこまでも続く茨の道だった。
人の家に嫁ぎ、嫁としてできる限りのことをした
それでも、根底には侮蔑があったことを
別れの頃 初めて知った。
私に対する侮蔑は、どこから生じるのか 私はわからない。
なぜ、人を侮蔑し、どうでもいいという扱いをする一方で
誰かに媚び諂うのか、嘘をついてまで合わせようとするのか
それもわからない。
人から嫌われながら、人と接する仕事についたとき
初めて 人の役に立つ喜びを得た。そして、人から受け入れられる喜びを得た。
私は人が好きである。
あの時、なにげなく受け入れられた喜びだけで生きている。
その人と接したのはそんなに多くはないけれど、
その時の心のじんわりしたあたたかさを今でも抱いている。
名前もしらない その人。
道が分かれていった人、
分かり合えなかった人
それでも
私は 心の中で感謝している。
かたちにできない相手もいる
どうしても、連絡とれない相手もいる。
自分のために、自分の心のために感謝する。
心の中で、感謝している。
いずれ、私は死ぬし、その時どんなふうになるか
思いもよらない。
ただ、できるだけ、 善意で生きられたら、と 思う
善意で、生きられたら、と思う。