女流立葵杯の街から

囲碁の女流棋戦の中継予定を中心に投稿しています。

工藤前監督とイチロー元選手の高校時代

2021年11月23日 | 囲碁に関する雑文

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「囲碁が強くなりたかったら、詰碁をやるべき。詰碁を勉強しなかったら、囲碁は強くなれない」
「囲碁における詰碁は、スポーツ選手にとっての〈筋トレ〉〈走り込み〉みたいなもの。
 〈筋トレ〉〈走り込み〉をしないで技術練習ばかりしているスポーツ選手はいない」
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 筋トレや走り込みをすればスポーツが強くなる……とは言いますが、
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「〈筋トレ〉〈走り込み〉を真面目にやったが為に、身体が細くなっちゃった」
「実力ある選手に育てる為に、〈筋トレ〉〈走り込み〉の指導はあまりしなかった」
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 と言う例は、プロスポーツ選手にも結構多いらしい。
 それについての実例。高校野球の名門校、愛工大名電の野球部監督および元監督の回想より。
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A≫
 ソフトバンクホークス、工藤公康監督の高校時代について。

「高校入学時の工藤は足腰が弱めで、長打が苦手だった。
 なので足腰を鍛える為に、走り込みや筋トレを命令した」

「野球部員の寮と練習場の移動も、工藤にはバス移動はさせず、走って移動させた。
 工藤は真面目だから、1年の入部から3年の誕生日まで、1日も欠かさず走り込みをしていた」

「他の部員より走り込みをやっていたので、下半身が鍛えられるかな……と思っていた。
 ところが3年の時には、入部当初より身体が細くなっちゃった😱❕
 これ以上走り込みをさせたら、工藤は弱くなっちゃう(笑)。
 なので、工藤には走り込みを禁止したんだ🙏」
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B≫
 元メジャーリーガー、イチロー選手の高校時代について。

「イチローのバッティングセンスは良かった。
 だけど身体が細く、ヒットになってもボールが前に飛ばせなかった。
 ボールの飛距離を伸ばすために筋トレをさせたら、イチローの最大の強みである〈走り〉が遅くなってしまうかも知れない」
「練習内容やバッティング方法について試行錯誤した結果、
 “全身の力を使って、ボールを前に打ち返す”
 様に、バッティング指導をした。
 そのバッティングがイチローには合っていたらしい。それがいつの間にか〈振り子打法〉と言われる様になった」
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 工藤監督の高校時代の場合。
 強くなるために、真面目に走り込みや筋トレ__を続けたら、筋肉が太くならずに、身体が細くなってしまった。これは、愛工大名電の監督も想定外。
→→筋トレや走り込みが逆効果だった例。

 イチロー選手の高校時代の場合。
 身体が細くてボールが飛ばせなかったから、(後に『振り子打法』と呼ばれる)バッティング方法を試みた。
→→高校時代のイチロー選手には合っていた。

 工藤監督やイチロー選手の様な、エリートや天才と呼ばれるトッププレーヤーであっても、

「練習内容や使う技法が自分に合っていなければ、試合では実力を発揮出来ない」
「強くなる為には〈誰でも彼でも筋トレやれ〉〈とにかく走り込め〉と言う指導では、上手くいかない」
「自分達のチームの選手には、どんな練習や技法が合っているのか?
__そうした観察・分析を監督やコーチがされた上で、部員1人1人に合った指導をされている」

 だからこそ、愛工大名電は高校野球の名門校になった。

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