忙中閑話

四季の移ろい、花鳥風月を楽しみつつ
趣味はミニチュア木工、電子工作、旅行など

片付け・整理のできない人

2013-10-16 | 日記
 同居している義母(連れ合いの母親)はいわゆる片づけや整理が全くできない。
だから使っている部屋は全てゴミ屋敷化している。よくTVで片付けができない人の
ことを取り上げることがあって汚れまくった部屋の画像が流されることがあるが、全く
同じで世の中には似たような性向の、いわゆる性格欠落者がいるものだと妙に感心して
しまう。
こういう人は、心の隅では片付けなくては・・・と思っていても体の方が付いて来ない
らしい。

生ゴミまでをそのまま積み上げている人も居ると聞く。さすがに義母の部屋は生ゴミ
はないものの食べかけて開封したままの賞味期限が切れた菓子袋等が散在している。
最近は部屋の入口付近はモノが積みあげられていて中に入れことができなくなって
しまっており扉の付近だけでモノの出し入れを行っている。広い部屋のごく一部しか
使えない状態なので傍からみると全く滑稽なのだが、本人は全くその滑稽さに気付
いていない。足の踏み場がないというどころか通路そのものがないのだ。

そんな状態の部屋が3部屋もある。連れ合いとの間でサティアンと呼び、ごみ化した
順に第一~第三サティアンと言っている。

第一サティアンは畳の6畳間、第二はこれも畳の8畳間、第三は10畳以上はある
板の間である。第二、第三はそれぞれ当初は趣味の絵画を書くのに使っていたが
ゴミに追い出される形で使えなくなり、今は居室となった元応接の間で絵を描い
ている。勿論寝食全てこの部屋で済ます。当然ながら、この6畳ほどの広さの
旧応接間も家具やモノで溢れており、空いた床面は寝るだけのスペースでしかない。

これも傍から見ると折角広い部屋が幾つもあるのにわざわざ窮屈な生活をしなくても
と思うのだが、当人は狭い空間での生活が快適であるらしい。
幼い子が押入れの狭い空間を好んで遊ぶことがあるがそれに似ている。

これまでも家人が幾度も片付けるように言ってきたが一向に改める気配がなく、
それどころかゴミは増える一方だった。当方も義理の関係の気兼ねから、見て見ぬ
振りをして避けてきた。

家人は義母と全く正反対で異常なくらいの綺麗好き。とても実の母子とは思えない。
どうも家人の綺麗好きで整理魔の性格は今は亡い父親譲りらしい。

ただでさえモノがあると風通しが悪くなるのに、ごみ化状態が進むにつれ部屋自体が
締め切り気味になってしまうので風が通らない。風が通らないと黴、ホコリが、
そして人が入らないとなるとネのつく小動物、害虫の天下となる。

家人は多数の女性がそうであるようにこの小動物、害虫が大嫌いなのである。
小動物はその名前を口にするだけで耳を塞ぎ、たまに害虫に遭遇すれば殺人的な
喚声を上げる。

家人にとってこの複数のゴミ部屋は相当のストレスとなっていたに相違ない。
加齢のせいもあるのだろうが、自慢の黒髪に白髪が混じり始めそれも最近急に増えて
きた。そしてもともとあったアレルギーが酷くなって皮膚科にかかるように
なった。こうなっては黙って見過ごす訳には行かない。堪忍袋も限界だ。
とうとう実力行使に訴え、強制執行することにした。


まず広い第三サティアンの方から始めることにした。ここを整理しないと他の部屋
からモノが移せない。
片付け始めて今日で三日目。予想以上に手ごわい。やっと通路の部分を確保しながら
部屋の向こう側にたどり着いた。まさに砕氷船か、密林を拓く開拓者さながらである。
ゴミの山と悪戦苦闘、それでもまだまだ序の口といったところだ。

出てくるゴミが山ほどある。ビニール袋を始めとするプラスチック類が不燃物袋で
10袋余り、紙類、賞味期限切れの食料品を始めとする可燃物が10数袋も
出た。二本入りの沢庵漬がゴミの山の上段、中段、下段から4袋も出てきたのには
正直驚いた。おまけに通路だったところに置くものだから踏みつけたのか汁が
滲み出てマットに染みができている。賞味期限は数年前かそれ以上前に切れている。

驚きはこれに留まらない。使用済みの乾電池を入れたビニール袋があちらこちら
から出てきた。バラのまま置かれたものも勿論ある。纏めて置く場所を決めて罐
かビニール袋に放りこめば済む話だが、交換したらその場に放置するか、あるいは
纏めて置く場所忘れてしまってまた場所を変えてしまうのだろう。

また、段ボール箱入りで買ったままの状態のトイレットペーパーが2箱もあり、
それも別々に置かれている。前に買ったのを忘れてまた注文したらしいが、それとは
別のビニール袋に3本入りのものもある。そして今使っているのはトイレに近い
ところに置いているというから驚きである。

「水取りゾウさん」という塩カル入りの乾燥剤も散在すること10個以上。中には
シールを剥がしていないのにすでに水が溜まっているものもある。こんなものでも
「賞味期限」があるらしい。シールの粘着部は劣化するだろうし、わずかでも湿気が
浸透すれば長期間では水がたまるのだろう。

その他、キッチンペーパー、ラップ、洗濯洗剤までもこれでもかというくらいある。
洗濯洗剤も湿気を吸って固まっているものもある。吸湿性があるのだろうか、水が
ないはずの部屋なのに箱が湿っている。

最高品は、粘着シート式のネズミ捕りや「ゴキブリホイホイ」までもが多数出たこと。
対症療法では防ぐことはできない。根を絶つのが重要なのだがそれが判っていない
ようだ。排泄物の痕跡を見ても「それがどうした」風なのである。

なんと外で使うはずの殺虫剤や肥料、植木鉢などの園芸用品、昔乗り回していた
時分のカー用品、そして靴や下駄までもある。

そして最大の難関が趣味である絵画の画材やその関連物品である。額縁、画用紙の
下板、スケッチブックを纏めると中箱サイズのダンボールに一杯になったがそれは
まだいい。問題は、紙の箱や紙袋、絵画のポスターやカレンダーや新聞記事の切り
抜き、画題となる木の枝などである。モノを整理・収納したり、絵画教室への絵の
運搬に使ったり、また絵を描くときの参考にするといって頑なに廃棄しようとしない。

「それは要る」と言っては自分の背後に整理もなく乱雑に置いていくか、そこらの
適当な袋に突っ込んでいくのでただの選別作業になる。日用雑貨や食料品、画材など
と用途別に置き場所を決めて保管すれば、すぐ取り出せるし、数量の管理もできる
はずなのだがこの手の性格の人は全くこの点が欠落しているようだ。

聞くところによれば、脳の前頭葉に整理整頓を制御する部署があってそこが未発達
なのだそうだ。

今日で(日付が変ったので昨日で)3日目。まだ半分にも達しない。
第一、第二のことを考えると心が折れそうになる。身内のこのような見苦しい話は
したくないが、3日間終日作業してもまだ一部屋さえ片付かないこのおぞましさに
愚痴ってしまった。
義母との激しい悶着は当分の間続く。




無神経なNHK

2013-10-16 | 随想
 昨日未明、寝付けないままNHK-FMで「ラジオ深夜便」という番組を
イヤホンで聞いていたら、流れていた綺麗な曲が中断し「番組の途中ですが・・・」
で始まる臨時ニュースが入った。

 地震発生などの臨時ニュースで番組が中断することが時折あるので、今回もそうかと
思っていたら山陽道徳山東~熊毛間の通行止めが解除されたとのニュースであった。事故で通行止めになっていたらしい。これが数分おきに3回流された。

1回目の時は、重大事故でない事を祈りながらニュースを聞いた。2回目の時は
多少くどいなと思った。

番組を中断することなく画面の一部にテロップで流すことができるTVと違い、音声
だけのラジオの場合、繰り返しニュースを流す必要があることは理解する。
だがそもそもこのニュースを3回も流すことが必要なのだろうか。
高速道上の車は電光掲示板で通行止め解除を知ることができるので、実際に必要なのは
今から高速の乗ろうとしている車だけである。2時過ぎの深夜の田舎道を走って
いる車に限られる。


3回目の時はなんと次の番組である天気予報の途中であった。どちらの情報が大事と
NHKは思っているのだろう。