忙中閑話

四季の移ろい、花鳥風月を楽しみつつ
趣味はミニチュア木工、電子工作、旅行など

木曽御嶽山噴火

2014-09-30 | 旅行
 昨日あった木曽御嶽山の突然の噴火のニュースは本当に驚いた。

毎年5月になると車で信州へ出かける。その時行きまたは帰りのどちらかで
木曽路を通ることにしている。たとえば行きが伊那谷なら帰りは木曽路。
逆に行きが木曽路なら帰りは伊那谷。

木曽の御嶽山は名古屋方面から向かうと木曽で最初に迎えてくれるアルプスの
山である。また清酒「中乗りさん」の看板が目立つようになる。あの「木曽節」
に「木曽のなぁ中乗りさん、木曽の御嶽山はなんじゃらほい」と歌われるあの
「中乗りさん」から名前を取ったのにちがいない。

余談だが最近まで「中乗りさん」とは「御嶽山」のことだとばかり思っていた。
「なかのりさん」が「中乗りさん」で、そのむかし山で伐採した檜材を木曽川に
流し筏(いかだ)に組んで下流まで運んだ時の筏師のことで、長い筏の中央に
乗る人を「中乗りさん」と呼ぶということを最近になって知った。


今年5月の信州ドライブでは帰りに「道の駅・木曽福島」に立ち寄ったが、残念
ながら山全体が雲に隠れて見えなかった。


ニュースによるとまだ頂上付近に30人以上もの被災者が「心肺停止(つまり死亡)」
のまま回収できずに火山灰にうもれたままになっているという。もう既に2日以上
経過している。有毒ガスである硫化水素の濃度が高くまた再爆発の可能性があること
ことから回収が進まないらしい。

悲惨というより外はない。

日曜でなかったら…、正午ちかくでなかったら…、雨だったら…、あるいは雪に
閉ざされた冬だったらこれほど多数の被害者は出なかっただろうにと悔やまれる。

また奇跡的に助かった人の中には、負傷した友人や家族、恋人を已むなく置いたまま
避難した人もいる。自分の事だけで精一杯でとても救護どころではなかっただろう。
部外者からみれば「仕方ない」と言って慰めることができるが自分一人助かったこと
を深く悔やんで「心の傷」にならなければいいがと願う。

今日(書いている途中で日付が変わり昨日になった)の夕方のニュース番組で
被災者の1人がスタジオ出演していた。山頂直下で被災したものの、無事下山でき
ライトバンで避難している途中でインタビューを受けていた人だ。

まだ山頂に被災者が放置されたままにいるのになんと無神経な人だと思っていたら
最後に「一人で逃げて来て申し訳ない」といった意味の詫びがあって救われた気がした。

やはり山を愛する人なのだろう。

それにしても火山学、地震学の権威、火山噴火予知連絡会委員の何と無力なことか。
火山学、地震学から「学」の字を取るべきだろう。はっきりいって学問とは言えない。
光学顕微鏡、電子顕微鏡が出現することにより細菌やウイルスの存在が認められ
その結果医学が格段に進歩したようにやはり見えないということが最大のネックなの
ではないだろうか。

※後注
木曽節の歌詞は「なんじゃらほい」でなく正しくは「なんちゃらほい」だそうです。
長い間間違って思い込んでいました。

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