韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

耐震強度偽装事件の強制捜査始まる

2005-12-20 10:20:51 | 情報セキュリティ
 いよいよ今朝から関係各所において、警察の捜索が始まりました。このような捜索で目に付くのが、証拠となる物件を押収するために捜査員が大量の段ボール箱を運び込む姿です。今日の捜査は、姉歯元建築士の事務所や、ヒューザー、木村建設、その他関係した会社すべてに及ぶようです。

 先ほど、たまたま自宅の近くにあるヒューザーが分譲した「姉歯物件」マンションの前を通りかかると、とあるTV局のクルーがTVカメラを準備して待機していました。レポーターらしき女性がマイクを持っていましたので、住民が出入りする際にコメントでももらおうというのでしょうか。

 そして、捜査が終わるとワゴン車タイプの捜査車両にたくさんの段ボールを運び込む様子がTVで放映されます。事件が大規模になればなるほど、その段ボールの数は多くなり、ワゴン車では間に合わず小型トラックが必要になることもあるのではないでしょうか。

 それらは、貴重な証拠として扱われ、警察によって精査されて事件として立件して検察へと送られるわけです。

 このように、一般の事件の捜査というものはわれわれの目に見えてわかりやすいのですが、コンピュータが証拠物件の中心となった場合に、そのコンピュータをどう取り扱うかは、なかなかわかりにくいものです。

 もちろん、証拠物件としてコンピュータは物ですので他の書類同様に運び出されて証拠物件として取り扱われるのですが、事件の内容にもよりますが、物としてのコンピュータが問題になる場合はそれに付着している操作者の指紋や皮膚組織の一部、唾液、体液、あるは毛髪が証拠として採取することが目的となります。

 しかし、その中に格納されているデータが問題になる場合はどうでしょうか。その場合は、キーボードに付着している操作者の指紋以上に、ハードディスクや各種記憶装置の内容が捜査の焦点となります。

 そのようなコンピュータデータを科学的に捜査する技術を、コンピュータ・フォレンジックということは、以前にもこのブログで紹介したことがあります。今回の事件では、建築図面や計算書という最終的に紙に出力された物がまず調べられると思うのですが、いまだに、計算書を擬装した手口が完全に解明されていないということなので、姉歯元建築士が擬装計算書を作成したコンピュータに対して、コンピュータ・フォレンジックの技術で操作が行われるかもしれません。

 ソフトウエアを操作して、偽造書類を作り出したりする場合、詳細にそのコンピュータがどんな風に操作されたかを調べることによって、何かしらの手がかりが得られる可能性があります。

 はたして今回の事件の操作でコンピュータ・フォレンジックの技術が使われるのでしょうか。私の関心は、今、その一点に集中しているところです。

 捜査の状況を見守りながら、またこの件については触れてみたいと思っています。

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