韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

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完璧なソフトウエアとは

2006-02-10 05:00:00 | 情報セキュリティ
 最近、デジタル家電や高度な機能を持った携帯電話の普及によって話題になるのがソフトウエアの完成度の問題です。

 家電製品にしても携帯電話にしても、中身には高度な処理をするコンピュータが内蔵されていて、そのコンピュータを制御するためのソフトウエアの規模は、一昔前の銀行のオンラインシステムと同じくらいの規模となっています。

 昔の銀行のオンラインシステムは少なくとも3年、長いものなら5年くらいの開発期間を経てようやく本番で使われるものでした。そして、本番使用を始めてからも、バグ(誤り)の修正と改良をずっと続けていくのが前提でした。

 今のデジタル機器や携帯電話用のソフトウエアの開発期間は長いものでも半年くらい、短いものになると3ヵ月と極端に短くなってしまいました。それだけ時代の流れが速くなって、新製品の開発競争が激化しているのが原因です。

 何十年もその処理手順が変化しない銀行のお金の出し入れのためのソフトウエアの開発と、上記のデジタル製品のソフトウエアの開発を比べるのは、その背景や条件があまりもの違いすぎるので適当ではないかもしれませんが、とにかく同じくらいの規模のソフトウエアがわれわれの身の回りの機器の中で動いているということを意識しなくてはいけません。

 携帯電話のソフトウエアのバグのために、機器をいったん回収するというニュースはもう珍しくなくなってしまいましたが、ソフトウエアの性質上いったん本番使用を始めても、誤りが発見されてすぐに修正しなければならないことは避けられないのです。

 しばしば、こんな欠陥製品を世の中に出すことは問題だという議論がされますが、ことソフトウエアを内蔵した製品については、その機能の多彩さと複雑さが原因で完璧なものを市場に出すことは事実上不可能です。このことをユーザーはよく理解しておかなければなりません。

 セキュリティ対策の観点からも、ソフトウエアには誤りがあるという前提での対策が求められます。いつ誤りが発見されても、それによって被る損害を最小限に抑えられるような対策を普段から準備しておかなければなりません。

 一般の人たちから見れば、ソフトウエアとはそんなにいい加減なものかと思われてしまうかもしれませんが、それが現実です。Windowsにしても、毎月定期的に修正プログラムが発表されているのをみればわかるように、完璧なものは世の中に存在しません。

 たまたま、自分の使い方ではソフトウエアのバグが顕在化しないだけで、その機能に対して誤った動作をする可能性が常にあるということだけは忘れてはなりません。

 この問題は、これからもっと大きな問題になることは間違いないでしょう。一般の家電がネットワークにつながって、今よりもインテリジェントな機能を持つことは大きな時代の流れですから。その時に、完璧なソフトウエアは存在しないということを、よく頭にいれておいて、何かあってもあわてずに対応することが求められているのです。

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