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通訳案内士 新人研修

2011-04-21 01:06:10 | 通訳案内士


新人ガイド研修に参加したことがある。
資格既得者向けだから
試験に受かることは大切って言えば大切だけど
実践に即した即戦力になるための研修は
学べることばかり。忙しく、疲れもあったがこの上ない充実感があった。

初日は添乗に関する講義がメインだった。
英語を駆使してご案内部分がフィーチャーされがちだが
実際は旅程管理がきちんとできた上での話だから、添乗の決まりやルール
というものを机上で学習した。

しかし、二日目からグループに分かれて名所旧跡を移動しながらのモデルガイディング。
参加した新人さんたちの知識の深さとつらつら出てくる英語に脱帽。
試験に受かったことは受かったけど、たぶん最下位や恩情では??と思えるくらい
凄かった。驚いた。ファビュラス、マーベラス、トレビアーンだった。
(日本語にはこういうときの気の利いた口語がないですね、残念)
よく考えてみれば例えば 将来アテンド通訳や外国人向け定期観光バスガイド
(になるだろう人)が数十人いるわけで、
こんな機会はほとんどないだろう。

降車するところのガイディングだけではない。バスの中ではジェネラルトピックスが・・・
無作為に当てられ、しかもお題について3分で話す。もちろん関連情報やこれはというところでは車窓
案内してもよい。でも英語が口をついて出てこない、数字があいまい。
しかも大きな数は考え込んで間が出てしまう。この間が焦りを生み余計に出てこなくなるという悪循環。

当てられるまでずっと緊張の連続だった。
日本人の平均的家族、学校システム、日本語、神道と仏教、食べ物、政治などなど
参加者はなんらかのひきだしを持っている。自分にはひきだしがあんまりない。
たまたま「教育」のジャンルで、たまたま車窓から晴れ着の学生が見えた。
その日は立命館大学の卒業式だったのだ。
「卒業式」→「日本の教育制度」→「学歴至上主義」→「日本人が年収を
言いたがらない理由」のようにつないでなんとか言えたけど、2,3秒の沈黙がこんなにも
怖くなるということも知った。

講師の方が慌てずゆっくり話せばよい。それも個性(自分のカラーになるから)
お客さんは英語圏ばかりでないのだからゆっくりのほうが確実に通じる
とコメントをくれた。
確かに、でも気がつきにくい点でもある。

講師の方は自分の持っているすべてを見せると言って、外国人目線の振る舞いから
よく出る質問まで息つく暇もない状態だった。
あのときメモしたノートは3日間で2冊だった。講師の方々のモデルガイディングも
なるべく書き、コメントや失敗談もとり急ぎメモ。研修中泊っていたホテルに帰ると
記憶のあるうちにメモを清書。
他の参加者が披露してくれたプチ情報もコメントもひたすらメモ。
ジョークだかなんだか不明なものもあった。

それが
竜安寺石庭にて「虎の子渡し」を表している石組みもあるというメモ 
その横には「亀の子たわし」「わたしのたわし」
誰かが言ったものを書き出したので落ちがあったはずなのだが・・・
日本語では韻を踏んでいて面白そうだが、英語に翻訳すれば???な話である。
でも気になる。

あれからあの講師陣のように近づいているだろうか。
大学受験のときの証が垢だらけの辞書とすれば
ガイド研修の証は2冊のノートだと思う。

またこういった研修ないだろうか?