標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

今に生きる「人格」という心理学用語の定義

2017-10-05 19:31:43 | 日記
今朝、テレビで放送大学の講座「人格心理学」を視聴した。かねてから単位を取得することに挑戦したいという興味は持っていた。しかし、継続して視聴しなければならないので、今のところ決断には至っていない。



人格心理学は大学時代に学んだことがある。その頃、関心はあったものの、自分が未熟であったためか、漠然と理解しただけにとどまっていたと思う。今日は「人格心理学をはじめるにあたって」という導入であったが、人格、性格、気質の違いなど、人格心理学を学ぶ意義などを分かりやすく概説していた。

私にとって、今日の講義の最大の収穫は、人格の定義が70年以上もたった今でも変わらず、意義を持っていることだ。改めて人格ということをキーワードにして、情報が切れ切れになりがちな今の生活に役立つことであった。

今日のブログは極めて私的になるが、忘れないうちに私なりにとらえた、講義の備忘録としておきたい。

日本語で「人格」というと、「あの人は立派な人格の持ち主だ」などの価値観が含まれることがある。したがって客観的に理解するには、「パーソナリティ(personality)」という英語の方がふさわしい。でも、講義では人格という用語で使うとのこと。

また、人格に近い使い方をするのに、「性格」、「気質」ということばがある。この違いの説明から「人格」を位置付けていた。


「パーソナリティ」の語源は「ペルソナ(persona)」といった中世のラテン語が由来とのこと。ペルソナは「仮面」という意味で、当時の演劇で人物の特徴が分かるように一人ひとり異なる仮面をかぶっていたとのこと。


「性格」とは英語で、キャラクター(character)という。その意味には、刻み込まれたものという意味もある。「漢字」のことを「chinese character)」という例を挙げていた。つまり他と区別されるという意味だ。そして、「性格が変わってしまった」というと、ちょっと変わったということで、昔と今とつながりがある。「人格が変わってしまった」というと、別人になってしまったというニュアンスになる。


「気質」は英語で、「temperament」という。生まれつき持っているもの、遺伝的要素が強い生得的側面を表す。しかし、重要なのは、気質が性格や人格を決定的に規定するものではない。育ち方、生き方など多くの要素で変わる。気質には自由度が残されている。

今でも生きている70年前の定義は、アメリカのオールポートという人が定義している。定義の和訳だけでは、分かりにくい。講義ではこの説明に歴史、過去の臨床例などに関係して説明されたが、次は私なりにとらえた意訳だ。間違っていたらご容赦を。


環境とそれへの適応は、すべて同じではない。環境も一人ひとり違うし、環境への適応の仕方も一人ひとり異なる。この独自性こそが人格である。つまり、一人ひとりに内在し、かつ、力動的で、心理的・身体的な存在である。

講師のまとめ。現代は、テレビ、インターネットなど様々な情報があり、切れ切れで断片化した環境にある。この中で個人の一貫性を保ちうるのか、個人差をどのように考えるのか。自分自身とは何か、現代を生きるとはどのようなことかを考え、人々がより幸せになるために、また、どのような人間かを学んでいくとまとめた。

ちなみに、この講座は初年度が2015年であったが、今年度は、今後15回の「人格心理学」の各論が放送されるとのこと。
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