標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

柿の葉すしの食べ方(葉も食べるの?)

2017-07-04 19:42:44 | 日記
 柿の葉すし

梅雨の頃、奈良まで上司の付き添いで出張に行ったことがある。しかも、この上司は会社のトップでした。私は通常とは異なる気づかいをせざるを得ず、これが出張中の私自身の発言、行動を左右していた。

近鉄奈良から吉野までの行程だった。梶原神宮前で特急に乗り換える予定なので、奈良の名物という柿の葉すしを買って乗り込んだ。上司も私も名は聞いていたが、食べるのは初めてだった。

上司がこれはどのようにして食べるのかと聞くので、間を置かず、そのまま食べるのではないでしょうかと返答した。上司と私はほとんど同時に柿の葉で包まれたすしをかぶりついた。一瞬双方とも咀嚼が止まった。上司の顔を見ていなかったので真偽は分からないが、すしそのものの味に感動したというより、ガリという柿の葉の硬さに違和感を感じたのだと思う。お互いにものも言わずに二つ目からは、葉をむいて食べた。しばらくは二人とも無言でした。

その後、帰社してから上司が退職するまでの数年間、談笑の時でも柿の葉すしの話はしたことがない。多分上司は私に食べ方を聞いたことを、私はいわゆる義務観から全く思慮せずに即答したことを、それぞれが反省していたからではないかと推察できる。でも、この出張のあと上司と私の職務上での関係には影響なかったのは幸いでした。

気まずい思いをした体験から、今日まで柿の葉すしのことや食べ方について触れることも調べることも避けていた。しかし、このブログを書くようになってからか、無知とその恥ずかしさへの抵抗も薄れてきた。柿の葉すしの案内サイトには、食べ方のQ&A欄があった。ということは、私の提案した食べ方もあるのかと少々ホッとした。しかし、記載には葉を取り除いて食べるのが通常とのこと。(遠慮がちに?)葉も一緒に食べても安全面では問題ない旨が付記されていた。同じような柿の葉すしでも、石川県や鳥取県では広げた柿の葉の上に寿司飯やネタをのせてあるとのこと。これなら葉は食べないで済んだかもしれない。なんと、未だに悔やんでいる自分がいるようです。


咲いては落ちる夏椿(台風が来る前の状態です)
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