大善人へ身魂磨き

善でありたいと思う。日々精進。感情の渦に呑み込まれそうな時もあるけれど最後には明るく静かな大海原に和合したい。

太陽神と月神様

2022-06-08 07:05:00 | 創作童話
創作童話です。お読みいただきありがとうございます😊

太陽の神様がロクロの前に座っています。あまりに自分のつくりかけの丸い星が燃え盛るので、壺をつくって、宇宙の冷気を溜めて冷やそうと思いました。


しかしなかなか壺作りはうまくできません。壺を一気につくるのをあきらめて、上下にわけて作ることにしました。





上の部分を始めは細長くしましたが、これだとなかなか冷気を集める事ができません。上部は三角形にしようと思いました。


三角錐を色々つくり冷気を通す穴もあけました。

次は、下の部分の丸い器です。大きいもの、小さいもの。いびつな形、何が良いかわからないので色々造りました。


そうして長い長い昼の殆どをロクロの前で過ごしました。しかし、上と下の部分を合わせて壺にまで完成することも出来ないまま、太陽の神様は疲れ果て、その場に眠りこんでしまいました。


それから長い長い夜に変わりました。月の神様は、太陽の神様が寝ているのを見ました。酷く疲れている様子がわかりましたので、何かこっそりと月の神様は手伝いたくなりました。

太陽の神様のそばにある三角と丸の形の土でできたものを月の神様は見つけました。そしてそこにフッと息をかけました。


すると、三角錐の筒は山々に、丸い器は水のない溜池に、姿を変えました。






月の神様は、次に自分の身体を少しずつ削り、その苦しみから涙をつくり、乾いた山々に注ぎました。

涙は染み渡り、太陽の神様が空けておいた空洞に水がながれ川になりました。


月の神様は、太陽の神様が作りかけた燃え盛る星の温度が下がるように、自分の身体を益々削り涙をうみ出しました。その涙の水はグイグイと山々に染み渡り、その水はやがて溜池を海にかえ、真っ青に光り輝きはじめました。


しかし、月の神様は、身体を削ぎ落としすぎて、細く消え入りそうになり、元気がなくなりました。

長い長い夜はそうして終わり、また太陽の神様が目を覚ましました。


太陽の神様は自分の寝ているうちに、造りかけの燃え盛る丸い星が煌めく青い星に変わっているのをみて驚きました。


沢山つくっていた未完成の三角の筒や丸い器が、山や海に変わっているのにも気付きました。


そして、細くなった月の神様が弓形になり休んでいるのを見つけました。🌙


自分が休んでいる間に、自分の仕事以上の仕事を月の神様が引き受けてしてくれた事を太陽の神様は感謝しました。そして、身体を削ぎ落とし細く消えてしまいそうな月の神様を助けたいと思いました。


太陽の神様は、もう一度三角の筒と丸い器を月の神様のために一生懸命作りました。

今まで作った中で一番美しい形の筒ができました。


そしてそれをくっつけて、鍵のような形のベッドを作りました。




そして、その中に月の神様を休ませました。月の神様を抱えてベッドに運んだ時、月の神様の身体が熱いことも気付きました。


太陽の神様はまたロクロの前に座りました。そして、精一杯美しい形の三角の形と丸い器を作りました。月の神様を助けたい気持ちで一生懸命作りました。


そうして2つをピタリとくっつけました。それに太陽の神様の息の炎を吹きかけ固めたあと、宇宙の冷気で十分冷まし美しい壺を完成させました。



そのあと、月の神様が造ってくれた海の水をその壺ですくいました。その水を、月の神様が横たわる鍵の形のベッドに注ぎこみ、横たわる月の神様の干上がった身体を冷やしました。

月の神様の身体は少しずつ膨らんできました。そして、太陽の神様と同じような形になっていきました。




太陽の神様はそうすると、ヘトヘトに疲れ休んでしまいました。


月の神様が目覚めると、太陽の神様が、自分のためにベッドと壺を作ってくれたことに気付きました。その壺には塩の味のする水滴がまだついていました。


その水滴は自分が身体を削り産み出した時に苦しみから出た涙でした。月の神様は自分と、太陽の両方に助けられたことに気付きました。


月の神様は太陽の神様に感謝して、自分のために造ってくれた壺で海の水を調整しながら、青い星の側で太陽の神様の役に立ち続けることを決めました。





相手を思いやる太陽と月の神様は、天帝から永遠の生命を約束されました。どちらの神様も他者のために頑張りすぎるので、天帝は時間をつくり昼と夜を定期的に交代させました。

そして、青い星は地球と名付けられました。


太陽と月の神様は無から有を創造する力と、命を育む力を、お互いを労わり補完しながら、今までもこれからも青い地球🌏に降り注いでくださっています。


そして、地球の人間にも同様の働きが出来るようにと、少しずつ全ての誕生する命に二柱の神様のカケラを分けてくださっています。




おわり







てんてんのななほしさがし

2022-05-28 05:55:00 | 創作童話
昨日の創作童話の続きです。お読みいただきありがとうございます。







































































全ての子供が笑って瞳を輝かせて欲しい。

時に、子供は親が思っていない行動をしたりします。
それに悲しんだり、親や大人は、はらはらさせられたり、悩んだり。

しかし、どの子供もそれぞれの成長の過程で、自分なりに一生懸命、自分を認めることを模索している気もします。

ありのままの子供の姿と輝きを

自分の子供だけでなく、

全ての子供達に注ぐ温かい視点を持つ大人が増えるといいな、、


てんてんのママだけでなく、
にわとりのおばあちゃんや
キリンお母さんや
うさぎのお父さんが
てんてんを優しく導き
尊重してあげたように。。


小さい字で読みづらいにも関わらず、
お読みいただきありがとうございました。








ぼくはひまわり 2

2022-03-28 06:16:00 | 創作童話
昨日の創作童話の続きです

ある日、おばあさんが嬉しそうに

たねくんのところにやってきました。


そして、たねくんの花をツミにきました。


たねくんは、少しいたかったけれど

おばあさんが優しそうな人だったので

我慢しました。


おばあさんは、たねくんだけなく

ほかの花もツミ、

ブーケをつくりました。




そしてブーケをある場所に

もっていきました。


その場所は病院でした。


そこで、たねくんはびっくりしました。

たねくんは、大好きなともだちが

またそこにいるのがわかりました。



まだクビもよわよわしく

目も開いていない、

小さい産まれたての

まるいかおの真っ赤に光る

赤ちゃんは

やっと土からでて目を開けて見た

光るおひさまそのものでした。


おばあさんは、

そばにいる新米ママさんに

ブーケとメッセージカードをわたしました。


そこには


向日葵のように育てと産室に


と俳句が書かれていました。


新米ママさんは、凄くうれしそうです。

クネクネして今にも壊れそうな

目もあかない小さい赤ちゃんを

宝物のようにして、

自分で支えられない弱いクビを

しっかり支え

大切に大切に赤ちゃんを抱く

新米ママさん。


その姿を嬉しそうににみる

おばあさん。


そのそばで、


赤ちゃんはまっかなおひさまの

ような顔で、大きな声で泣いています。


たねくんは地上にでたとき、

おひさまにあった時のあの感動を

また思い出しました。

体じゅうから笑顔がこぼれだしました。


たねくんの笑顔は、


赤ちゃんに力を与え

おばあさんと

新米ママさんをさらに笑顔にしました。


たねくんは、

おひさまのように

誰かをしあわせにすることが

できて幸せでした。


たねくんは産室を

陽気とほのかな香りで

そのあともずっとみたしました。


自分の存在で

誰かを幸せにすることは

幸せそのものだと

命のかぎり

咲きつづけました。



おしまい




うまれた時はみんなおひさまそのもの♡

そして、おひさまはずっと

全ての人のハートの中にいますよね!

お読みいただきありがとうございました❤️




ぼくはひまわり

2022-03-27 08:16:00 | 創作童話
創作童話です


わーまっくらだ

おそとのせかいをみてみたい

たねくんはまっくらな土のなかでそう

おもいました


くねくねする虫が、たねくんのまわりを

ふかふかにしてくれています。

虫もはたらきすぎてつかれたら、

ねむってやすんだりしています


ふかふかになった土にある時

水がしみこんできました。

たねくんは気持ちよく感じました。


すると、たねくんにどこからか

こえが聞こえました。


「ときがきましたよ」


なんだろう、

するとたねくんの固いたねの一点から

くびがにょきっと出てきました




さいわい、土がやわらかかったから

弱々しいくびでも、土のなかにでることができました。くびはふかふかな、まっくらな土の中どんどんと上に向かってのび、とうとう地上にでてきました。


しかし、たねくんはまだ何も見ることが

できません。たねくんの眼はまだ土の中にあるのです。


そうすると、弱々しいクビの先に

二つの芽ができました

芽がひらいたときに

たねくんはびっくりしました


あのひかりかがやく

まるいものはなんだろう

まぶしいけれどあたたかい



芽をあけていると

自分の弱々しいクビにも

すごい力をくれます

なんて美しいんだろう

なんて温かいんだろう

なんて最強なんだろう


たねくんは

あなたは誰ですかとたずねました


わたしはおひさま

そう答えてくれました。


たねくんの弱々しい首は、

いろがだんだんこくなり

固くなっていき

クキになりました。


地中にのこしてきた

たねくんの視えない眼は

知らないうちにすがたをかえて

くねくね働く土の友達にならって

くねくねと根になりました


芽がでて見えるようになったたねくんは

知らないうちにおひさまからも

根っこからも力をもらっていました


クキが固くなってどんどんと

力をじゅんかんさせて、

にっこり葉をみせて笑っていると


たねくんは二つの芽だけでなく

もっと笑って歯をみせようと

沢山の葉をつけ

笑うとクキもしっかり

太く固くなりました


ある時、前にきいたのと同じ

声がきこえてきました。

「ときがきましたよ」

さきっぽが

ちいさなツボミになりました


なんだろ、、、すると


いつもお空でみていたおひさまに似た姿

どんどん自分がかわっていきました


あなたのなまえは

ひまわり

太陽にむかってさくお花

そうおひさまは教えてくれました



つづく