尾瀬・燧裏林道~赤田代~ヨッピ吊橋~鳩待峠 ((1)のつづき)
姫田代から15分ほどの登りで、上田代に着きます。
湿原に入る手前のクロベの大木が、まず素晴らしいです。赤色を帯びた太い幹に迫力があります。
燧裏林道に出てくる湿原の中で、上田代は一番大きな湿原です。それ以上に、傾斜していることが最大の特徴です。
6年前、初めてここに来た時は、どうして真っ平でない湿原があるのか、ただただ不思議でたまりませんでした。
この緩やかな傾斜が、尾瀬にある他のどの湿原とも違う、大海原のような広さを醸し出しているのです。
巨木が堂々としており、大きな湿原にパズルのピースのような森が、池塘のように点在しているのも、上田代ならではです。
そして、上田代には山々の眺望もあります。名前は「燧」裏林道ですが、遠くに見える山で目を惹くのは燧ヶ岳ではなく、平ヶ岳の横にいつまでも続く稜線でした。半日以上をかけて歩いた長い長い登山道は、今でも思い出すことができます。
(写真:2020年7月中旬) (つづく)