陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

獄(ひとや)に咲く花

2010-09-18 17:57:03 | 映画(DVD)
映画『獄(ひとや)に咲く花』


私的には固すぎて興味薄な松陰だけれど、
大河ドラマ竜馬伝と同じ時代の人物としてこの作品にちょっと惹かれていた。
観たいなと思っているうちに終わってしまって、観損ねたままだった。
原作者古川 薫氏の講演付き映画会(映画がついてる講演会?どっちだ?)
があると聞き出かけてきた。
幾つかの残された短歌、俳句から吉田松陰にも恋があっただろう仮説で書かれたフィクフョン。
30歳が数え年であれば齢29歳で打ち首となって生涯を閉じた年齢からして
恋の話があってもおかしくはない。
真面目なあまりに真面目なと称される吉田松陰の生涯に花を添えたかったと古川氏は言われた。
歌から推測するに間違いなくプラトニックな彼らしい純粋な恋が存在したとも。

出入り自由な獄で
刑に服するより家族親族から飯代付きで疎まれて獄に閉じ込められている者もあったと言う。
12人の囚人の中に紅1点と今では信じられない事も事実だったらしい。
獄内句会でのふたりの連歌

    酒と茶に徒然しのぶ草の庵  松陰

      谷の流れの水の清らか  久子

    四方山に友よぶ鳥も花に酔い 久子

      蝶と連れ行く春のの遊び 松陰

映画ではひさという名の役、近衛はなは、
NHKドラマ「白洲次郎」で脚本家デビューも果たしている。
目黒祐樹の娘だそう。映画は親子共演でもある。
美しいだけでない知的な久子にはまり役。
実際には吉田松陰25歳高須久子37歳であったと言う。
真実真相はいかに?

会場で歴史物は苦手だけど460円の文庫なので本も求めた。5編の短編からなる。
映画の原作で本の題にもなっている「吉田松陰の恋」だけ読んだ。
映画を観て読むと一段と話がよく分かる。

吉田松陰の恋 (文春文庫)
古川 薫
文藝春秋

プラトニックな恋にしたあたり古川 薫のロマンと吉田松陰への愛を感じる。

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きな子

2010-09-16 21:58:51 | 映画(DVD)
きな子


いつか観ようと思っている間に今日でおしまい。
あわてて観に行った。
話は分かっていたけど、やっぱり泣けた。

犬は飼えないけど好き。
子供の頃から家にはずっと犬が居た。
私が家中で一番可愛がっていた。
大人になってうっかり猫を飼い始め、
繋いだり従順で居てもらうのが急に苦手になって、それから猫派。

盲導犬も警察犬も人間のために厳しい訓練を受ける。
警察犬も盲導犬もあまりに人の役に立っているので、
犬の気持ちを聞いてみたくなる。
役に立って褒められるのが喜びなのかな?

きな子の一生懸命はすごく可愛かった。
犬も人間もちょっとドジな方が好み。
考えなくて良い、あったかい映画がお疲れ仕事帰りには花丸

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オーケストラ!

2010-08-15 22:39:39 | 映画(DVD)
オーケストラ! - goo 映画
映画「オーケストラ」公式サイト

映画『オーケストラ!』予告編


↑予告を見て気になっていた。
物語の悲しさに比してドタバタが多すぎた。
クラッシックが流れて寝てしまう…事態はおかげ様なかった
1981年に旧ソ連ではユダヤ人をシベリヤの強制労働へ駆り立てていたとは知らなかった。
ちょうど1981年娘の生まれた年。
その娘と並んで観た。
共産圏の自由に物言えぬ在り方に今の北朝鮮が重なった。
絶対の国家権力って怖い。

ラストのチャイコフスキーのバイオリン協奏曲に

  ほぉ~

と見入って
過剰なドタバタは相殺された。
感動的だったけど、
30年のブランクでリハなしのぶっつけ本番演奏はちょっと真実味が薄かった。
ストーリーが荒削り。重いテーマだだけにもう少し丁寧な心理描写が欲しかったかな?
軽いお笑い連続だから最後の演奏が利いたともいえるか?

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ぼくはうみがみたくなりました

2010-08-02 05:30:58 | 映画(DVD)
ぼくはうみがみたくなりました


ぼくはうみがみたくなりました紹介 自閉症


ぼくはうみがみたくなりました
全国を自主映画上映で回っている。
主催は障害児親の会だったりする。
主人公は知的障害を伴うカナータイプの自閉症。
映画では重度と言われて、知的障害を伴わないアスペルガーや高機能自閉症を軽度と説明されていた。
根っこは一緒。
知的障害を伴わない分、普通度が高い。
努力不足と言われ無理な努力を強いられたり
見た目に普通の苦労は決して軽度とは言い難い。

この映画に足を運ぶ多くの人はきっと自閉症を理解している人たち。
会場には幼児小学生の親世代っぽい年齢層が多い気がした。
おそらく自閉症あるいは発達障害児の親御さん?教育関係者?
出来たらまったく知らない人々に観てもらって理解の輪が広がって欲しい。
この人たちが楽に生きられるのは周りの理解が必須。

映画で家族で旅館に泊っている父親が
「そんな人は病院へ入れておけ!」と怒鳴るシーンがあったが、
その人の子が静かにミニカーを横一列に並べていた。
一瞬、差別を口にする人の子に同じ障害の影をチラリと嗅がせる。
上手い脚本、演出だ。
他人事ではないのだ。
そう少ない障害ではないのだから。

上映スケジュールはこちら→http://bokuumi.com/cgi-bin/annecho/annecho.cgi

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パーマネント野ばら

2010-07-04 21:13:54 | 映画(DVD)
『パーマネント野ばら』 予告編


原作は↓
パーマネント野ばら
西原 理恵子
新潮社


管野美穂をはじめて知ったのはNHKの朝の連ドラ「走らんか」。
博多が舞台だった。あれも漫画が原作ではなかったか?

映画は高知県の宿毛市。
太平洋に面した漁港田舎町の女たちの話。
折しも竜馬伝で土佐弁を聞く。
おそめ姉やのハチキンは武士の娘でまだ品があるが、
こちらはあけすけな気の荒い漁港のハチキン女たち。
猛烈な行動力と
あっけらかんと乾いた下ネタ満載。
夏木マリ気風の良さ、カッコよかった。
とことん男運の悪い女たちだけど全然暗くない。
原作が漫画だけにむちゃくちゃに展開が濃い。

ストーリー自体はえっ!というところで種明かしされたらストンと終わる。
女のこれだけ濃い情念なら、こういう顛末もありか?
と、たまらなく切ない。
ネタバレにならない程度でおいておこう。

一生懲りずに男とスパッと切れない女ばかり登場してくるけど
こういう面倒くさい事は、
もうどうでも良いかな?と思う私みたいなのは
女を降りたってことか?と少々不安になる。

新しい人生のはじめかた 

2010-06-28 23:59:00 | 映画(DVD)
【TRAILER】RAINMAN 邦題(レインマン)

ダスティン・ホフマン主演が気になった。むかし、むかし観た↑を思い出していた。
マイレージ、マイライフの後で20分後上映だった。
どうせ暇よ、と映画のハシゴをしてしまった。
最初から最近の私の集中力からして寝るのは覚悟だったけど、
以外や以外、最後まで寝ないで観てしまった。

映画 新しい人生のはじめかた 予告

介護疲れでパッとしないおばさんが迫られる。
迫られるって幾つになっても快感?
人生だれしもちゃんと生きて来たって結果、そう上手くは行かない。
哀しいことをいっぱい詰め込んで生きている。
そういう男女が出会う。
考えれば、ベタな話ではある。

会ってから今時のサカリのついた雰囲気とは違い‘事を成す‘ でもなく、
ただひたすら一緒に歩いて、ずっとあきずにしゃべっているところが妙に良かった。
楽な気持ちで長く一緒に楽しい時間が過ごせる相手はそう居ない。
別れた妻に
  「君は30秒で僕をぼろ屑な気分にさせるね」
そのひとことが離婚の原因を端的に表していて、
出会った女性との対比として、じんわり効いていた。

ダスティン・ホフマンは幾つになっても白馬の王子さま?(見栄えでなくね)
もっともっと古い古~い彼の映画↓を観終わってから思い出した。
サウンド・オブ・サイレンス 映画「卒業」より

随分、彼も老けた。

こちらは同世代の女性観客が多かった。恋ものがたりは女性仕様?
ハシゴしたどちらの映画も久々に満足感があった。
年齢が近いストーリーだったから入り込みやすかった?
本も最近、気がつくと中年女性作家の小説を手にしている。
う~~ん。ちょっと複雑な気分。

マイレージ、マイライフ

2010-06-28 22:35:42 | 映画(DVD)
映画『マイレージ、マイライフ』予告編


人と繋がらずひとりで生きてきた事に自信満々の信念を持った独身男が、
自分の生き方を考え直す物語。
家庭ってなんだろう?ただの重荷?それとも生きがい?

仕事はリストラ勧告の請負人。
ちょっと前、NHKの土曜ドラマで同じ仕事をやっていた。

ITに請負人がリストラされそうになったり、
新卒女子が辞表をメールで送ってきたり、恋もメールひとつでおしまいとか、
便利さだけじゃないアナクロ礼賛がちょこちょこ顔を出し大いに頷く。

我ら中年が主人公の物語はどこか安心して観られる。
観客は日曜日にも関わらず、少なかった。
しかもほぼミドル以上の男性が主。
主人公に感情移入しやすい年齢性別って事かな?

私の女目線が惹きつけられたのは
大人の関係を持つキャリアウーマンの鎧を取った姿。
ただの精彩を欠いた普通の冴えないおばさんにしか見えなかった。
ちょっとドキッとして、ふ~んやっぱり納得、得心。ちょっと安堵でにんまり。
女は化け方ひとつでもあるらしい。勉強になりました

RAILWAYS  49歳で電車の運転士になった男の物語

2010-06-03 07:04:38 | 映画(DVD)
RAILWAYS  49歳で電車の運転士になった男の物語

職場から直行で観た。
ガタンガタンの電車の音とのどかな風景で思わず意識が時々遠のいた。
人らしい情で組織維持のための線引きがのブレる。
乗客ひとりに親切にして、電車を5分遅らせる運転手がここでは許されている。
手動で開く木製の電車には、そういう些細な時間も関係ないようなのんびりさも感じた。
人らしいとはこういうブレを認めることだろう。

実は、
1ミリたりともブレるワケにはいかないと我が事業所方針が決まり、
「融通は利かないのか?」
と不満タラタラの利用者さんにその事を伝えるいやぁ~な仕事をしたばかり。

だけど私をバックで事業所組織が支えてくれた。
ポンと結果だけ出さないで、一緒に考えてくれ
どうしても飲んでくれないなければ組織でバックアップするまで言って利用者宅へ出向いた。

社会通念で言うエリートが会社を辞めて、
電車の運転手になったところで会社組織の一員であることに変わりはない。
組織には一定のルールがあるが、
そこに個々を人として働く人を大事にするか否かでかなり違った組織になると思う。
最後に電車は一人で動かない。みんなの力の結集だという社長の言葉があった。
神戸の脱線事故の会社は働く人を大事に思っていない所に発していた気が許せなさを増長している。

主人公の言葉には
「お父さんはエリートではなかったよ。家族の守れないのはエリートと言わない。」
人としてどうあるべきか?
言葉にすると口はばったいけれど、そんなことを感じさせる映画だった。

都会の電車とはまるで違う電車の運転士になりたかったという但し書きがいるかもしれない。


東京原発

2010-05-31 05:01:17 | 映画(DVD)
東京原発 [DVD]
クリエーター情報なし
GPミュージアムソフト


役所広司扮する 東京都知事が「東京に原発を誘致する!!」と宣言。
その都知事の意向に沿って、大量のプルトニウムを乗せたトラックが東京に向かう。
しかし、その道中で無機質な爆弾マニア少年にに車をジャックされしまう…

詳しくは東京原発オフシャルサイトを置いておこう。

個性的な役者揃いの社会派ブラックユーモア。
原発を誘致すると地方交付税が国から自治体に交付され優遇措置が取られるから、
赤字解消にはもってこいという都知事の意見。
基地移設に揺れている今、

  米軍に来てもらっていいとこは優遇しますわよ

      臭いもの受けてくれたら飴あげる


と、お国は言っているワケで自民党でも民主党でもやることは一緒。
おっと、話が反れた。
ゲラゲラと有り得ない分りやすいジョークに笑いながら
なぜ原発が怖いのか、電力会社が言う『安全』のトリックが暴かれてゆく。
原爆が落とされた日本でなぜ、いっぱい原発ができているか?
謎解明に
原発設置開発の法案がどさくさで国会をスル―したとかって話もサラッ出てきた。
そう言えば
障害者自立支援法も郵政民営化大揉めの選挙直後
自民党圧勝の小泉政権下ほとんど審議なしで通ったわ~

笑いながらも臭いものに蓋の中身や、
『原子力って分り難い』の説明が頭に入ってくる。
足早に歩きながらのポンポン出る役所都知事の科白が深い。

  黙っている事は認めている事に等しい。

  過去はすぐ忘れる。

  絶対と言う事はありえない。


最後に破天荒な発言をする知事の真意が見えてくる。
人と人。信頼でちゃんと結ばれているシーンを見せて幕となった。
おもしろかった。
本にもなっているらしい。図書館で見つけたら借りてみよっと。

アリス・イン・ワンダーランド

2010-04-25 22:45:51 | 映画(DVD)
前評判のすごいアリス・イン・ワンダーランド
絶対、観客が多いと踏んで朝一に出かけた。
チケットを買う時、「シニア・ペア割り」かと聞かれた。
見りゃわかるでしょ。ひとり!
「シニア割りですか?」と聞かれなかっただけマシだと思ってシアターへ移動。
入り口で3D用の眼鏡を貰う。
座席、朝っぱらからほぼ満席。遠近両方眼鏡の上から貰った眼鏡を乗せる。

3Dよりジョニー・ディップさまに逢いたかった。
ティム・バートン監督のチャーリーとチョコレート工場、ネバーランドも良かった。
こんどはどんな役なのか期待したら、
チャーリーとチョコレート工場の役にそっくり。なんとなくがっかり。

3Dでもスクリーンの外は暗いわけで、四角く光の部分が逆に四角と妙に印象深く、
なんとなく飛び出す絵本の動画版みたいだった。
眼鏡の上に3D眼鏡は目が疲れたような気がする。
我ながら関心するが、立体だろうと平面だろうと変わりなく
映画館の闇に体が反応して途中でちょっと寝てしまった。

  確かに君はヘンだけど、ヘンな人たちが偉業をなしているから心配はいらない

みたいな台詞が2回出てきたけど、人と違っている事の肯定はいいわ~
最後の声の出演者の名で白の女王は声が意外に有名な人と分かって、
そうだったのかという声があっちこっちで漏れた。
私的にはチシャ猫の毛が本当の猫っぽくってわくわくしてのが、一番の収穫か?

大人の鑑賞にはちょっと退屈なストーリーであったかもしれない。
不思議な国へ迷い込んだアリスのわくわく感が、
大人になって二度目のワンダーランド訪問ってことで薄れていた所為もあるのかな?
もう3Dはどっちでもいいわ。
3Dという体験をしたって事で充分。

おとうと

2010-03-07 08:34:45 | 映画(DVD)
映画おとうと

ちょっとした言葉の行き違いから妹とケンカした直後、むしゃくしゃして飛び込んだ映画。
よかった。
涙と鼻水がダダモレ状態で館を出て、ケータイをチェックしたら、
妹から『ゴメン』メールが入っていた。
腰痛がひどい時で、妹には身内の甘えが出て私の言葉が尖った。
私こそ『ゴメン』なのだ。

怒りのパワーは後先を考えさせない。
ゆったり座ったものの、立ち上がりには呼吸を整えて、
手すりを支えに椅子からじんわり立ち上がった。
こんな腰で2時間の映画は無謀だったか?
その夜は、バスタブが屈みこんで洗えない。
温泉と書いてあるから温泉だろう近いスーパー銭湯で手足を伸ばしすことにした。
これが良かったのか、ぐっすり寝て、
今朝は腰痛ベルトのお世話になってはいるけど
部屋中にふわふわ浮遊して、衣類を汚す猫の毛掃除も今日はなんとか出来た。

映画はそういう精神状態で姉弟の情愛を観たワケで一段と堪えた。

『この人は生きてきてずっと褒められたことがないんだよね。』
と称される弟。
どうしても我が息子とダブる。

迷惑をかけたくなのに、結果として迷惑かけ
一生、存在を否定され続ける哀しみが、
最後の最後の民間ホスピスで逆展開をみせる。
充分に存在価値を認められ、もう一度生き返して安らかな最後を迎えた時
どうしようもなく涙腺が緩んだ。
人として生まれてきて、居ない方が良い人なんか一人もないと実感できるシーン。
この映画は山田洋次監督だったと、改めて思うシーンだった。
フーテンのトラさんと弟がダブり、倍賞美智子と吉永小百合のしっかり者の姉がダブる。
『学校』にも『黄色いハンカチ』にも流れる
人と人のじんわりあったかい繋がりを今回も信じさせてくれた。




恋するベーカリー

2010-03-02 05:31:16 | 映画(DVD)
恋するベーカリー

メリル・ストリープが好き。
マンマ・ミーア!が楽しかったから期待した。

うじうじと別れた夫が出てきて、ちょっと期待外れ。
永久にこの世で会えない別れ方をした友をうらやむシーンがあって
ボツイチの身としては笑えた。

元夫が元妻を『古女房』と言って怒るシーンで
おっさんの笑い声が後ろから聞こえた。
笑いの壺って人によって違うが、ちょっとそのおっさんの笑いに私は笑ってしまった。

懸命に家族のために生きて、何が不足ではない生活安定の中で
気が付けばひとりぽっち。
よくある構図でもある。
長く生きてきただけ、身は自由ではない。
浮世のしがらみでがんじがらめ。

気力も薄いからそう簡単に恋に落ちたりしない。
まして、充分に夫婦生活をしてきたワケで結婚に夢よりわずらわしさがある。
さびしさから間違っても次の結婚はないと言うのが本音。
ひとりの気楽さを知ってしまったら、元のさやを欲することはないなぁ~と思う。
特に女性は。
男って面倒くさいと思う人多くないかな?

終わってから会場が明るくなると、観客は意外に若い男女が驚いた。
老いて美しくもなくなった男女の性愛、親世代のこういうのは見たくないのでは?
まして別れた夫との慣れい合いは、子供たちが引いているシーンもあったし。
先行き不安もある年齢の
時に来るひとりぽっち感、ふっと寂しさにおそわれるあの感覚は
若い人には理解しがたいとも思う。

これは中高年御用達?
『恋するベーカーリー』なんて可愛いネーミングに惹かれて
カップルで観にくる映画では間違ってもないわ。
この毒気あるコミカルさが笑える人生修行がないと、毒気にだけあたる。
去年のマンマ・ミーア!の方が
ミュージカルで明るかっただけスカッとしたかも?

それからそれから
出てきた車にトヨタ車があった。
あれ確かプリウスではなかったかしらん?
時が時だけについつい余計なモノに目がいった。



石内尋常高等小学校 花は散れども

2010-02-17 10:19:04 | 映画(DVD)
石内尋常高等小学校 花は散れども [DVD]

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お暇モードで借りた5つの中でこれが一番面白かった。ジーンときた。
新藤兼人監督と言えば、乙羽信子とのことが頭をよぎる。
好きなのに結婚は出来ない心情が現実と被るように思えた。

古い小学校校舎や懐かしい景色と教師が敬われた古き良き時代が繰り広げられて落ち着く。
脳梗塞後遺症の恩師への接し方がたまらなく良かった。
話すことができなくなっても、恩師の尊厳がきっちり守られている。
ちゃん付けで呼ぶ某デイサービスへ爪の垢でも煎じて飲ませたい。

登場してくる女性がたいへんに強い。
破天荒な夫を支える妻だったり、恋にも臆病な相手をぐんぐんリードしたり。
男に頼らないで男を愛する女の姿も小気味よい。

人と人とがずっとあったかい関係はありそうでない。故にこう言うのはジーンとする。

ヘアスプレー

2010-02-03 06:01:45 | 映画(DVD)
ヘアスプレー [DVD]

紀伊國屋書店

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黒人、中国人、デブ
すべての差別に反対と言う科白があった。

やせることばかりがもてはやされ、
太っていると自己管理が足らない自制心のない人みたいな人格否定にまで及びがち。
禿げていること、歳を取っていることetc。
差別は日常のあちこちに知らず知らずにある。

黒人大統領の今のアメリカでなく、60年代が舞台。
今より親の権利が強かったり、ちょっとモラルの基盤に古き良きが垣間見えた。
そう言えば、
日本においても古き良き時代に家柄とか細かな差別も一緒に生きていたように感じる。

モデルの痩せすぎやウエストを異常に細くした写真修正が話題になった。
若い女性の無理なダイエットは先での骨粗鬆症の危険と背中合わせでもある。
中年期の女性もしかり。


人の批難的な眼差しは人を委縮させるに充分。

    私は私でいいんだわ

人の目線や干渉を跳ね返す強さが
その人自身を明るくいきいきと魅力的にみせる。
娘に刺激されて母親まで’デブだから’と引っ込み思案だったことから解放された。
『何キロあったって愛する』ハンサムボーイと
細くて美人を押しのけて恋も成就するハッピーエンド。

堂々のデブ賛歌が軽やかな60年代ダンスにのって、わぁ~楽しい。
当時のファッションと明るい色調もいい。

もろもろあれこれ一時忘れて、気分かろやか~♪




黄金花

2010-01-25 21:10:18 | 映画(DVD)
黄金花予告篇


映画「黄金花」公式ホームページ

原案・脚本・監 督 木村威夫(91歳)
老人ホームが舞台だと言う予告を観て、興味持ち観に行った。
はっきりしたストーリーがあるようでないようで、
現実と過去と妄想あるいは幻想が錯綜して画面がくるくる変わった。
認知症の世界であるかもしれない。
死と生との境目がぼやけた世界かもしれない。

最後の最後に
「嘘と本当の混ぜ合わせ」の科白が、この映画の全部を表しているのかもしれない。

ワタクシ老化現象か?最近、映画館の暗闇が眠気を誘う。
ウトウトっとしてはハッと目覚めると画面が変わっており、いささか全貌把握が怪しく、
DVDとなってレンタルされればじっくり何度も観てみようかと。
あがた森魚の物悲しい歌が途中に入っていた。あれもじっくり何度も聞いてみたい。

ウトウトの言いわけではないけれど、何度も観て味が分かるような気がする映画だった。
監督91歳の世界が若輩者に簡単に分かるはずはないと思われますデス。