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↑『イマジン』で本の検索をかけたら111件もあった。
ありそうとは思ったけど、すごい数だ。
ジョン・レノンのあの歌だわくらいにしか思い入れのない私が
図書館の棚からこの本を手にしたのは
絶対、暗くならないすらすらと肩こりなしで読み進める
お正月コタツアイテムと思ったから。
そこんとこはまちがいなかった。
ストーリーはちょっとありがちなエリートの父親が煙ったい
やることがまだ見えてこない20歳の息子が
タイムスリップして、若い頃の父親に出会い共に暮らす話。
時間のゆがみが正そうとする自然治癒力で帰ってくるまでの5ヶ月間に
産業スパイに会社の機密をばらす話やら、ジョン・レノン襲撃阻止計画やら
父や友だちの結婚相手が分かっているだけに、恋の軌道修整に一役かったりと
素性を明かせないまま息子が父を助ける。
2003年の若者が
自分の生まれる3年前の1980年は異国だ、
ダサいとさかんに義範さんは言わせていたけれど
義範さんと同じく1980年に充分生きていた私には、
そうそうそだったわと
物や出来事、風俗がやたら懐かしかった。
そして、
毎日過ぎればそう変化は感じないけてど
相当な時が流れたんだと、
ジェネレーションギャップも無理はないなぁ~という気にさせた。
またタイムスリップでもとに帰って
息子の行方を心配していた父親との再会シーン。
ちゃんとストーリーが読めてしまう展開なのにどきどき。
この安心感がすいすい読み飛ばせてしまう楽しさなのかもしれない。
同時代、同世代での時間を共有して
反抗的な息子、理解のない父親だったはずが
分かり合うシーンで物語りは終っている。
人は生きてきた時代が違っても
本質、変わらないんだよというメッセージか?
私的には物がどんどん便利になって、
手も頭も生命維持に通じる動きから遠いことばかりするようになって
人間味がどんどん損なわれて、
人間型自体が変質してきている気がする。
人生80年とか言われているけど、
先に夢なく
これからの時代の流れに身を置く長生きはキツイ。
義範さんは愛知教育大卒。教育に希望を失っていないのかも。
娘が仕事で名古屋へ寄って帰省したので、
正月早々みやげの
『うみゃあ手羽』と『きしめん』を食べた。
おぉ~ベストマッチ。
読んだ本の舞台は東京だった。どうでもいいか。