人づきあい

ひとりに暮らしになってひとりごとが多くなった。
うっかり気がつくと口をついて言葉が出ている。
あら、あぶない（*^_^*）

ご飯のお誘い、コンサートのお誘い、お誘い事は断らずに来た。
なるべく誰かと仕事以外でしゃべる機会は持った方がいいだろうと思った。
が、少々、くたびれた。

家族の世話が仕事だった時に比べたら、ものすごく少ない量の家事。
家事とも言えない。
洗濯の量も食事の量も極端に少ない。
食事に至っては食べたくなるまで作る必要すらない。
この気楽さを知ったら、もう人の世話など買ってでたくない気分。

昨日、今日と思えばそう趣味でない事にあれこれ付き合った。
どれもこれも楽しくなかったか？と言えば、そうでもない。
充分、楽しんではいる。
なんでも楽しめるというか、
すぐにノリノリのお調子者のケもたぶんにあるっぽい。

ドラッグストアにモコの猫ふりかけを買いにいったついでに出入り口の雑誌コーナーの
ＰＨＰの表紙に「ひとりの楽しみ方」とかなんとかって今回の特集らしきタイトルに目が止まった。
ちょっと立ち読み。
孤独を楽しめとか、孤独シンドロームに陥るなとかそんな感じも事が書いてあった。
ウォーキングスタイルの孤独そうなおばさんとしては、
寂しすぎに見えそうでレジにそれを持って行けなかった。
買わなかったんで、詳しい内容は分からない。

ひとりで楽しむ方法など、いっぱいある。
今日も健康体操とやらの講習に付き合った後は、思いっきりひとりで気ままに歩いた。

昨日のお付き合いで夫生前に家族ぐるみで仲良くしていた人の誕生祝いがあった。
彼をめぐっての知り合いが集まって来たので、私には初対面の人も居た。
そして久しぶりの人ばかり。
長く会わなさ過ぎて弾む会話探しにくたびれた。
どこそこで孫が生まれた、病気だった、趣味も多種多様。
一時、同じ時間を過ごしても流れる時間で方向はバラバラの印象。

酔うほどに、夫婦で来ている人たちの間で
『パートナーには感謝しよう』なんて言葉が飛び交う。
そんな歳にみんななったってことだろうが、感謝し合う相手のない身、
どういうリアクションでそれを聞いていたらいいのか？
こういうのが昔からの夫絡みの付き合いに人たちとは面倒くさい。
昔ほど淋しさのエアポケットに落ちないけれど、
永遠に二人が続く事が前提の危うさを考えもしないお気楽さに、
ちょっと苦々しい気持ちが実はする。

ギターに集まって加山雄三や長淵剛の懐かしいナンバーを歌いだした輪に入った。
おしゃべりより気持ちが解放され一体感がわく。
失礼にならない時間を見計らって、お開きを待たずに途中で抜けた。

そして、このところ
一時は単独だったウォーキングイベントにずっと同じ連れがある。
前は彼女に合わせた歩調で並んで歩いた。
最近はマイペースで歩かせてもらう。
仲良く歩く女二人組は多いんだけど、どうもそうなれない。

歳と共に、だんだんわがままになってゆくような気がする。
気楽さと孤独、人付き合いと煩わしさは表裏一体。





　　　　　　　　



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