ものすごく久しぶりに映画を観る気になった。
「笑っていいとも」で
キムタクが『武士の一文』のポスターを紹介していた。
ここ数日
大きなポカ(考えても解決対処は月曜までできない)と
ムラムラと湧く怒りと
ココロ落ち着かない出来事が次から次。
ちょっと煮詰まっている
息子とアスペチック会話をしている内に、
今夜は落ち着いているみたいだし
気分転換に出かける気になった。
上映時間をネット検索していたら、本日1日はファーストデイ。
1000円で観られる日があるのに、
通常チケット代1800円はどうも気にいらない。
今から出て、ちょうどいい時間に『武士の一文』がある。
「笑っていいとも」刷り込み現象の頭にピンポ~ンと電球点灯。
観ることに決定。
藤沢周平の隠し剣秋風抄 のなかにある
『盲目谺剣返し』?(なんて読むの?)が原作らしい。
武士の一文ってなぁに?
譲られないプライドみたいなもの?
一文あり。ルールあり。
バックボーンや制度、身の括りが細部までちゃんとした時代なので
なんでもありの今の世より、単純に筋が通せる。
息子がもし江戸時代に居たなら、
もっとスカッと生きられたかもしれない。
でもでも、
身分制度などない、女は人間以下のような
その昔でなく
今に在ってよかったと思うことを相反する思いも大きい。
どうなんだろう?
藩主のお毒見役30石の武士の貧乏ぶりが舞台。
ちゃんと箱膳が出てきたり時代考証にも拘って作ってある気がした。
照れたり軽口を叩くシーンは素のキムタクに見えた。
病気やつれのメイクが上手いなぁ~とおもったり
ジャニーズ系は踊って歌うだけでなく多才。
どうやって珠をみつけるのだろう?
磨き方かしらん?
映画を観ながらあらぬ方向で感心をしていた。
桃井かおりの老け役も、かっこいい年齢不詳から
すっかり年齢通りに見えた。
下種な話好きで押し付け親切が過ぎる
悪意がないと自分だけが思っている
悪意に満ちたこんなオバサンは
ワタシの回りにもイル、イル
下品なウワサを耳打ちする超本人自体の
心根の貧しさ、みにくさを追求されて怒るシーン。
日常にこうスカッと口に出して怒れたら…
まぁ~まぁ~
桃井さんのおせっかいおばさんが居なければ
妻の不貞を暴いて、果し合いを決行したり
妻の存在の大きさに気がつくという
ストーリー展開にならなかった訳で~
キムタクに釣られてふらふら観たけれど
考えたらこの手の剣豪小説、映画は夫好みだった。
私は剣さばきに見とれてストレス発散タイプでなかったっけ。
ちゃんと最後の離縁した妻との再会シーンでは
目鼻水がツーたらり
音、映像のトーンが落としてあって
全体がしっとりとして
四季の移ろいが綺麗だった。
と評論家っぽく言ってみたものの
最後のタロップには全国に渡っているロケ地におどろき
映画って作るの大変なのねと
館内を出て現実に戻ったら
次は『プラダを着た悪魔』観ようかな?と
目線はもう
まったく系統の違う映画の上映時間チェックをしていた。
木村君の演技が素晴らしい。
メイキング番組を見ていたからかも知れませんが、
役作りの努力がすごくわかりました。
それに比べて、相手役の壇れいさんの演技にひいてしまったシーンがありました。
一番始めに涙したのは、布団から起き上がって目の前で手を振るシーン。
それから何度、頬を熱くしたでしょう。
夫婦愛をテーマにした時代劇というのは、
他にもたくさんありましたが、秀逸の一本と言えるでしょうね。
実はわたしもその後、別の映画をハシゴしてしまいました。
同時刻といのがうれしいですね。
時代物は男性社会から見た女性、妻の理想みたいなのが
描かれていますから、
正直、ちょっと女性はシビアに観ているかもしれません。
夫を立て、ひたすら献身的な妻ですもの。
それで夫はこの手の話が好きだったのかな?
なんて
はしごの元気良いですね。
今夜の私は
明日、お休みと言うことで
疲れがどっと出たのか
さっきまでコタツでうたたね