あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

一途な愛にたじろぐ本 その3

2009-11-21 00:06:49 | 本(エンタテインメント)

八日目の蝉 八日目の蝉
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2007-03
この本は一番最近読んだ本です。

以前から読みたいと思っていたのですが、ちょっとしたきっかけがあって思いきって買いました。

(もう私の部屋は本が飽和状態で樹海と化しているので、買っても文庫本で、単行本はよほど装丁が気に入らない限り買わないので)

不倫相手の子どもを誘拐した女の逃亡劇、と一口で言ってしまえるほどストーリーはシンプルですが、まさにノンストップという感じで、次々に変化する展開に、あっという間に引き込まれます。

導入部、三人称の0章、逃亡者の女の一人称で描かれる1章、大きく物語が変化する2章と、後になるほどストーリーは盛り上がって、そして最後は実に、気持ちよく着地するのです。

前半は犯罪者の逃亡劇ですし、恐ろしい、といってもいいような展開で、正直残酷な終わり方をするのではないか、と思ったのですが、物語の収束の仕方に、私はとても満足しました。

最後まで読み終わったら、もう一度、0章を読み返すことをお勧めします。

リフレインする1行の言葉が、いっそう心に沁みてくるように思うのです。

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2 コメント

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お久しぶりです[E:wink][E:sweat01] (エラティト・シン)
2009-11-22 18:34:49
お久しぶりです[E:wink][E:sweat01]
この小説、タイトルが印象的だったので、ちょっと心に引っかかってはいたのですが…新聞の内容紹介を読んで、暗めの話かな?と、ちょっと食指が動かなかったのでした。
何がしか救いのある話であるのなら…このタイトルにも、深い意味付けがなされているのでしょうね[E:confident]

お借りした「美人画報」拝読してます。やはり、現状維持を望むなら、色々な情報を仕入れて、なおかつ選択するタフさが必要なんだな、と[E:coldsweats01]
少なくとも、はしょる事ばかり考えてちゃ、ダメなのねん[E:coldsweats01]
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救いのある物語だと、私は思います。 (雨ふり猫@管理人)
2009-11-24 00:41:15
救いのある物語だと、私は思います。
タイトルの意味は、最終章で、緩やかに解ってきます。
ところで、私もはしょりっぱなしです。
でも、“現状維持”っていうのは、すごく共感しました。
多くは望まない……。でも、それはそれで、努力は必要なのだった[E:bearing]
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