愛しいひとの眠る間に (新潮文庫) 価格:¥ 660(税込) 発売日:1990-10 |
長年の謎ついでに、なくしてしまった本の話を。
私は、そうでなくても部屋が本の樹海化しているので、よく本を見失うのですが、そうでなくともふと本をなくしてしまうことはあることではないかと思います。
そしてそれが読みかけだったりすると、続きが非常に気になるんですよね。
そういう、心にひっかかっている本が、私は2冊ほどあります。
そのうち1冊が、上記のメアリ・ヒギンズ・クラークのサスペンス。
私が覚えているファーストシーンは、こんな感じでした。
ある人物(名前も特徴も伏せられている)が、完全犯罪を計画するのです。そうして、やり遂げて家に帰ってほっとしたとき、ふと、自分がささいな、けれど命取りになりかねないミスを犯したこと、そうして、それに気づく人間が1人はいる、ということに思い当るのです。
そこから場面はかわりまして、初老の父と、30くらいの娘のシーンになります。
父は非常に緊張しています。恐怖していると言ってもいい。なぜかというと、彼はかつて警官で、彼が逮捕した凶悪犯が、近く保釈されるからです。
彼は逆恨みした犯人に妻を殺され、そうして自分の手で逮捕して刑に服させたわけですが、その男が改心したとは思ってなくて、今度は娘が狙われるのではないかと心配しているのです。
そうして、事件当時の20年前は自分はタフな警察官だったけれど、今は老い始めている。今の自分に、娘が守れるか……?とも思うわけですね。
娘は、「私はもう大人よ。自分の身ぐらい、自分で守れるわ」と気丈に言うのですが……。
私はそこまで読んで、“なるほど、最初の犯人が自分の犯罪に気づく唯一の人物、と思っているのもこの女性なんだな。このひとは二人の犯人に狙われるわけだ”と思い、当然続きが気になったわけですが、読まないまま紛失してしまったのです。
(約10年が経過してますので、私の記憶もあやふやで、もしかしてあらすじ違っているかもですが)
もうひとつは、『恐怖の誕生日パーティー』という本で、これもサスペンスです。
夫の誕生日にサプライズパーティーを計画した妻が、夫の大学時代の友人などをこっそり招こうとしますが、夫の出身大学の同期の人間に彼を知るものは無く、夫の過去はすべて虚偽だったと分かる。では、夫という人間はほんとうは誰?!……という出だしでしたが、これもなくしてしまい心にひっかかったまま。
もういちど買い直すべき?ずーっと、ひきずってる本なのでした。
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