枝元なほみの料理がピッとうまくなる (ちくま文庫) 価格:¥ 882(税込) 発売日:2009-10-07 |
これは、ネットの古本屋さんで買いました。
で、内容は確認できないんですよね。
ちょっと前に、料理本は写真がないと、ということを書きましたが、この本は、写真どころか、レシピ自体がちょっとしかなくて、最初は少しがっかりしました。
レシピ本というよりは、エッセイ集だったんですね。
けど、もともとレシピ本に挟み込まれる枝元さんのエッセイが好きだったし、タイトルからして料理のちょっとしたコツを教えてくれるんだなぁ、と思ったので、期待もありました。
読んでみたら、これがやっぱりお役立ちで。私は不器用なたちでなかなか料理が上達しないのですが、最近切に“もう少し料理がうまくなりたい!”と思っているので、なるほど、と膝を打ちたくなるようなヒントがたくさんありました。
たとえば、料理上手になりたいと思ったら、次々新しい料理に挑戦するよりも、“ひとつの料理を何度も練習する方が早い”とか。“味付けの基本はこの公式!”の章も、とっても参考になりました。
そうして、料理のコツの後にはティーブレイクとして、ちょっと笑っちゃうようなエッセイがあり、そのあと2章として、“「料理の人」枝元なほみのできるまで”があるのですが、これはいろんな意味ですごかった。
うっそぉ~と思うようなエピソードがあるんですよ。ケータリングで売り上げたお金が宙に舞ったエピソードとか、初のテレビ出演の直前に前歯を折ってしまった顛末とか。
そういえば、と思い出しましたよ。私が枝元さんを最初に意識したのは、NHKの《きょうの料理》の生放送スペシャルだったのですが、そこで料理をしていた枝元さんが突然、「あっ、手を切っちゃった」って言ったのですね。
その時すぐに陳健一さんが手伝ったのにも感心したのですが、“うわっ、そそっかしいひとだなぁ。プロなのに。でも、なんだかカワイイなぁ”(失礼!私って何様?)と思ったのが第一印象でした。
と、ちょっと脱線しましたが、2章は本当に、料理への真摯な思いや、いちずな青春記にじーんとしたりもするのですが、トホホなエピソードもけっこうあって、100%は尊敬できない!と思ったりして(失礼極まりない!私って何様×2)
でも、読み終わると、帯の“料理って、生きていくための力をくみあげる井戸みたいです”という言葉が、ほのかに沁みてきたりしました。
ちなみに、私が買ったのは単行本版だったのですが、文庫版は最近の活動が書き加えられているらしいので、その部分もちょっと読みたくなりました。
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