TVから流れ出る鬼怒川水系のニュース映像に愕然としました。
自然の驚異の前には、人間の力も及ばない。河川の濁流が地相さえ一変させてしまう。
我々は、生かされているということをあらためて感じます。
被災されたみなさまには、こころからお見舞い申し上げます。
気候や自然災害がもたらす変化と同じく、人間の欲望渦巻く世界は動いていく。
宗教と石油の利権争いを繰り返す中東。そもそもは、第一次世界大戦後、イギリスとフランスが、オスマントルコから占領した中東一帯を、宗教や資源の有無に関係なく分割したことからことの端は発しています。
対イスラエルのパレスチナ問題。「シーア派」、「スンニー派」の争い。8年間続いたイラン・イラク戦争。イラクがクウェートへ攻め入った石油の利権に機を発する湾岸戦争。
9・11同時多発テロ。その後も繰り返される自爆テロ。イスラム国(IS)の台頭。
勢力地図が変わってしまったヨーロッパ。
ソ連の再編、衰退による冷戦の崩壊、ECの誕生、そしてユーロの導入。これらにより利益を得て、経済的覇者になったドイツ。EUはまるでドイツを中心とした一つの国家と化していく。オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、等のドイツ圏、自主的隷属国、事実上の被支配国を入れた、いわゆる「ドイツ帝国」。
その人口、実質GDPは、既にアメリカのそれらを上回り、アメリカと十分対抗できる力を蓄えている。事実、ドイツとアメリカは、意見を異にし、衝突を始めているような場面も。さらには、中国と接近・・・・・。
そして、本来、ドイツの独走に歯止めをかけるべき存在のフランスが、その役を果たさぬ状態になってしまっているところに大きな問題が・・。
さらに、ウクライナ問題、考えてみればロシアは、自国の安全と平和のために、当然の事をしているだけなのかもしれません。
アジアに目を移すと、広い国土と13億以上の国民を有する中国の翳り。
文化大革命以後、永らく、その潜在能力を発揮できずにいましたが、低賃金による大量生産を売り物にしてきた経済成長で、いまや押しも押されもしない世界第二位の経済大国に。
しかし、その経済成長は賃金上昇・東南アジア諸国やインドの追い上げなどで限界に達しており、産業の高度化や高付加価値化などの難題も重なり、さらなる拡大には翳りが・・。
内部では依然として、中国共産党の一党独裁による言論統制や貧富格差、地域格差、官僚の腐敗など国内のひずみと少数民族問題を抱えています。
そして日本。
第二次大戦後、アメリカの加盟国として復興し、かつては世界第二位の経済大国であった日本。リーマンショックを経て、グローバリゼイションの変化に対応しきれずに、中国、台湾、韓国にその座を追われ、なおかつアメリカの属国であるまま、現在に至っています。
いくつかの堤防にヒビが生じている感の世界情勢。
決壊を防ぎ、修復する手だては何処に・・。
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