三田のサロンに建築家の定方さんがカットに来られた。
山本店の設計をお願いしてから、早8年が過ぎようとしている。
定方さんとの出会いは、彼がまだ神戸大学で建築の勉強をされておられたころからである。当時よりカットをさせていただいているので、かれこれ15年位になるだろう。
趣味があうので、大学生の彼に冗談半分で「いつか、いっしょにコラボしてお店をつくって欲しいな」なんて言っていたんだが、それから数年後に宝塚南口店でそれが実現した。
大手の建築事務所に就職し、そこから独立した彼が「上町研究所」という設計事務所を立ち上げたのだ。(左のブックマークに上町研究所のHPがあります)
(定方さん南口サロン設計、第1号)
(山本サロン)
その記念すべき第一号の仕事で、前の南口のお店の改装工事をお願いしたのである。その後、山本店を。そして、2年前にも南口を再度、全面改装していただいた。思えば、深い縁を感じる。彼がいなければ、うちのサロンは存在しなかっただろう。この場を借りて、お礼が言いたい。
定方さん、いやサダカタッチ、本当にありがとうございます。
いつも小うるさい注文をし、無理難題で申し訳ありません。
単一の店舗にこだわり、そのたびにシンプルで飽きのこないデザインを提供していただいています。
彼も最近は、売れっ子建築家になられて、鎌倉や芦屋や箕面で同時に三軒も家を設計施工しておられる。
忙しくて、たいへんだろうな。労をねぎらい、鮨でもどう。
というわけで、いつもの鮨千へ。
今日もまた、あぶりのうなぎが最高だ。
そんな彼にまた仕事を依頼して、さらに忙しくさせているのが私である。
鎌倉からトンボ帰りの彼に、「東京で、なんか面白いもの見た?」と尋ねると。
「最近は、時間帯にもよるけどグリーン車のなかはノートパソコンの花が咲いていますね。以前はみんな寝てたけど、今は仕事している」
とか
「それと、やたら歳の離れたカップルを見かける。それも、チョイワルナ親父と若いお姉さんで、一時期よくみかけたキャバ嬢みたいなお水系ではなく、IQ高そうないい感じのお姉さんのいい感じのカップルが、小洒落たレストランやブティックにね」
「それはまさに「レオン」や「ブリオ」の世界?!」
「そう。そんな感じ。でも、親父が元気で、ムダ金をドンドン遣わないと、日本の景気はよくなりませんから」
「なるほど、一理ある」(笑い)
世相を、静かに俯瞰する彼の目はするどい。