もともとは中国の工場で作られ、香港からアメリカへと船で運ばれるはずだったお風呂用のプラスチック製アヒルのオモチャ。
それを満載したコンテナが、1992年1月29日に太平洋で嵐に遭遇して海へ落下したことから長い旅が始まりました。
最初は3万個のオモチャがあったそうですが、3分の2は南へと流れ、やがてインドネシアやオーストラリア、南米の海岸に流れ着きました。残りの1万個が北へと進み、その年の終わりごろにはアラスカに到達しました。
そこから再び西へと流され、3年ほど日本の東方でうろうろとしたのち、またまた北へ。
日本近海でも、3年もうろうろしてたらしい。ベーリング海峡を抜けるまでに、多くが座礁したりして脱落。
旅が始まって8年ぐらいすると、アヒルの姿は北太平洋で見られるようになり、2003年にはアメリカ東海岸に流れ着くものが現れました。
太平洋から大西洋へ。
この時点でもすごい。アヒルがんばれ!と応援したくなる。
米First Years社はアヒルのオモチャ1つにつき50ポンド(100ドル:約1万2000円)の報奨金を出すことを決定。すでにアヒルは強い日差しと海水によって白くなっているそうで、コレクターの間では500ポンド(約12万円)の値で取引されているとか。
自然のことですから、どうなっているのかは誰にもわかりません。
長い長いたびを経て、須磨海岸に流れ着く可能性も無きにしもあらずです。【かなり薄いか・笑い】
なんともロマンのある話。
みなさんも、ビーチで遊んだ後に波打ち際を散策してみましょう。
日焼けしたかわいいアヒルちゃんが見つかるかもですよ!