昼間は、真夏を思わせる日差しを感じて額から汗が落ちるようになりました。
今の時期、オレンジが美味しい。
今が旬なので、糖度も高く、薄切りにして頬張ると果汁が口一杯に広がりますね。
でも、ただ甘いというだけでは物足りなさを感じてしまうのが、人間の性。
最近、和菓子を出先でいただき、その上品な甘さに感動しました。
それが、鶴屋吉信の「柚餅」です。(ゆずもちではなく、「ゆうもち」と読むそうです)
鶴屋吉信は江戸時代享和三年の(1803年)創業の歴史ある老舗。
鶴屋吉信といえば、上の写真の京観世が看板商品ですが、この柚餅もとても有名です。
いろいろなお菓子を御所、公家、社寺、茶道家元や町衆の御用に使われてきました。その中で鶴屋吉信自らが代表名菓と言うのがこの柚餅。
柚餅は、本当に上品なお味。お米のお餅と違った食感、固めのマシュマロを思わせる弾力。
柚の香りがしっかりして緻密な食感の甘い餅には和三盆がまぶされています。
柚餅は明治維新の頃に創案されたということで140年を超える歴史ある味ですが、画家・富岡鉄斎の書と絵のパッケージも趣きがある。当時、 富岡翁が気に入り京名物と宣伝したのだそうです。
額に汗を感じる昼下がり。
冷やした煎茶と柚餅で、ひんやり涼をいかがでしょう。
いつも、お立ちよりいただき感謝しています。
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