トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

MT4プログラミング覚書(1)、MQL4の学び方

2017-04-05 20:37:59 | 投資

 MT4のプログラミング言語(MQL4)の知識が全くない知人から、どうにかして自動売買プログラム(EA)を勉強したいという相談を受けた。彼は大手欧州系銀行の為替部長まで務めた人物であるが、退職後は自動売買でFXを楽しみたいという。 

 そこで、かつて筆者もお世話になったパンローリング社出版の「iCustomで変幻自在のメタトレーダー」を紹介した。一番のお勧めは、同社から出版されている豊嶋久道著「FXメタトレーダー入門」であるが、こちらは大学の理系教授が書かれただけあって、人文系の人間には、ちょっと敷居が高い。とにかく実用に耐えるEAをMT4上で走らせてみたいというのなら「iCustom・・・」が一番手っ取り早い。 

 1週間も経たないうちに件の知人からメールが届いた。添付されていたのは、ボリンジャーバンドを使った立派なEAだったので、正直驚いた次第である。 

 iCustomを使っただけのEAであっても、ひとかどの自動売買はできる。いろんなインディケータを組み合わせたEAであれば、これでも十分通用する。しかし、そのうち自らインディケータを作りたいとか、for文や関数を使ったより複雑なEAを作成したいと思うようになる。 

 そうなればしめたもので、最初はとっつきにくい「FXメタトレーダー入門」や続編である「FXメタトレーダー実践プロフラミング」にも挑戦したくなるから不思議だ。コンピュータのコの字も知らない人間が、いつしかMQL4(プログラミング言語C++の類似言語)を体で覚えるようになる。まさしく好きこそものの上手なりの見本である。 

上記「メタトレーダー入門」及び「メタトレーダー実践」はMQL4教本としてはバイブルともいえる存在である。筆者の場合、両冊を理解するまでには、1年以上かかっている。


FX MT4 必携アイテム

2017-04-05 13:25:35 | 投資

 MT4 トレードには必携のツールを公開することといたしました。筆者が主催するFX研究グループの皆さんに差し上げていたものです。下記の4種のツールを一括したものとなります。 

① Price_Ticker

 MT4の現値の表示は、チャートの右枠に小さく表示されていて、読みづらいので、右上コーナーに表示して大きく見やすくしています。同時にスプレッド、本日の現在までの高値と安値の値幅(ピップス)、そして、昨日までの2週間の日足の高低差の平均(ピップス)が表示されています。

 さらに、現在のローソク足から次の新しいローソク足が生成されるまでの時間を、時・分・秒でチャート左上に示すことができます。この表示は、デイトレをされる方には大変重宝されますが、それ以外の方にはあまり必要とはされませんので、デフォルトでは非表示になっています。必要に応じて、trueとして表示させることができます。 

② WorldTimerFX用世界時計)

 FXトレードで厄介なことは、世界のFXの市場時間帯を常に把握していなければならないことです。しかも、日本以外の多くの国では、夏時間(Daylight Saving Time)を採るところが多く、これが多くのトレーダーを混乱させる一因にもなっています。重要なのは、ロンドン時間とニューヨーク時間ですが、夏時間の開始日と終了日が両市場で互いに異なるため、これを正確に認識している必要があります。デフォルトでは冬時間に設定されています。夏時間の開始日及び終了日は、いずれのFX会社からも事前に通知がありますので、その都度、ロンドン夏時間開始の日にUKDSTをtrueに、ニューヨーク夏時間開始の日にUSDSTをtrueとして使用します。夏時間から冬時間に変わるときには、その反対です。 

 同時に、日本時間やグリニッジ標準時に加えて、使っているMT4のサーバー時間(Broker Time)も表示できますので、時間関数を使ってのEA作成・使用にも万全です。さらに、ローカルタイムをtrueにして日本との時間差を入れれば、旅行先の時間をも表示されますので、簡易世界時計としても利用可能となっています。 

③ HLine_Mult

 FX戦略の中には、ある価格の上下に等間隔で何本かの平行線を引き、それを利用した順張りや逆張りを行うものがあります。このツールは基準となる価格と値幅(ピップス)及び必要とする平行線の本数を入れることにより、所定の平行線群を描画します。デフォルトでは、ピボットポイントが基準(BaseRate)になっています。UsePivotPointをfalseにして、自由な価格をBaseRateとすることができます。なおピップスは小数点以下2桁(0.01)または4桁(0.0001)に自動調整されますので、小数点以下3桁表示や5桁表示の場合でも、ピップスの数値を10倍する必要はありません。 

④ 修正一目均衡表

 以前の日記で、MT4の一目均衡表は、開発者一目山人の一目均衡表とは異なるものであることを述べました。これは、MT4のプログラム開発者が西洋流のバーの数え方(片端入れ)をしたことから発生したものです。そうかといって、パラメータを26から25に変えてしますと基準線や先行スパンAの計算値まで影響を受けてしまうことになります。正しく、修正したものを便利グッズに含めました。 

以上の4アイテムは全てインディケータとしてプログラムしていますので、ファイル → デタファイルを開く → MQL4 → Indicatorsに保管します。 

 なお、インディケータはチャートの背景色が黒をデフォルトとしていますので、数字や文字が見辛い場合は、背景色や文字色を変えて使う必要があります。 

便利グッズ公開先は:  https://metagenicfx.thebase.in/

まで。