トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

トラリピは逆指値がお得

2017-04-26 19:22:55 | 投資

 前回のブログでトラリピを半自動(半手動)で行う方法を述べました。MT4を使えば自動売買が可能であることは知っているが、「VPS(外部コンピュータ)を借りてまで大げさなことはしたくない」という方も、自分のパソコンでトラリピの自動売買ができると知れば、興味を持っていただけたことでしょう。

 おさらいのために繰り返しますと、トラリピではIFD注文を連続発注(再発注を含む)します。個々のIFD注文は、FX会社のサーバーで約定から決済に至るまで、自動処理される注文方式です。したがって、トラリピの担う役割は、最初の連続発注と個々のIFDが決済された際の再発注に係る処理であると説明することができます。 

 MT4のプログラム(EA)をパソコンに挿入しますと、たちどころにすべての数のIFD注文が発注されます。発注が終われば、パソコンのスイッチを切っても問題ありません。一旦発注されたIFDはFX会社のサーバーが勝手に処理してくれるのです。 

 問題は特定のIFD注文が決済された時には、同じIFDを再発注しなければならないことです。これもほとんど問題ありません。パソコンのスイッチを時々ONにしてやれば、プログラムが瞬時に欠落したIFDを発見して、再発注されるからです。 

 「ほとんど問題ありません」の意味は若干の注意が必要ということです。トラップ幅をあまり狭くすると取りこぼし(実損はないが利益機会を失う)が生じます。秘訣は、トラップ幅を一日の平均変動幅(ATR)の半分程度にしておくことです。ドル円で1日100pips動くのであれば、トラップ幅は50pipsが目安といったところです。そして、1日の3~4回パソコンのスイッチをONにすれば、計算上1日平均1回の利益確定が期待できます。こうして、自己のパソコンのみによるトラリピの自動売買が可能になります。 

 これまでは前回のおさらいでしたが、ここから本題に入ります。 

 添付した画像は、従来のトラリピと(左)とこれから説明する逆指値によるトラリピ(右)を簡単に示しています。 

 従来の買いトラリピでは、現値から上の注文は逆指値、現値より下の注文は指値となっています。相場が上昇乃至はレンジであれば、これでもそれなりの結果は出ます。ところが、相場がどんどん下げ続けた場合には、悲劇的な結果をもたらします。多大な含み損を抱えてどうにもならなくなります。1年経てば相場は元に戻るかもしれません。でもこれではとてもトレードの名に値しないのは明白です。 

 右の逆指値方式を見てください。相場が下げ続ける間は、注文は出されません。逆指値となっているからです。逆指値の内容は例えばこのようになっています。

 「ドル円の現値が111.00である場合、もし相場が110.00になれば110.50の逆指値注文を出す」という具合です。

 つまり、「相場が下げ続ける場合は、途中、一段上のトラップに逆指値の注文を出すのみ、実際のポジションは取らないので、含み損も発生しない。そして、相場が反転した場合には、仕掛けておいた逆指値注文が順次約定して行き、順張りのトレードに変身する」というものです。 

 下げ続ける中でも綾戻しはありますから、完全に含み損はなくなるというわけにはいきませんが、激減することだけは確かです。それともう一つ大事なことは、MT4採用会社では、通常、指値や逆指値の待機注文には保証金は必要としません。ここにも、MT4を使う魅力があるのです。 

 トラリピは銀行等のプロ達が真似のできない取引手法です。厳しい取引枠を持つ彼らが、1本100万ドル単位でこのような取引を行おうものなら、即刻首になることでしょう。その意味で、トラリピは素人がプロを相手に互角に戦っていける武器でもあるのです。 

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