MT4からMT5への移行が進まない大きな要因の一つが、MT5では同一通貨ペアで複数のポジションが持てないことであった。複数のオーダーから生じたポジションは一つに纏められてしまうのである(Netting)。同様に売り買いのポジションは相殺されてしまう結果、両建てもできないというFX取引の実態にそぐわないものであった。
この問題の解決なしにはMT5への統合はあり得ないことを認識したMetaQuotes社は、ようやく重い腰を上げて、MT4と同じく、オーダー別ポジション管理を可能とするシステムを完成させたようである。MT5を導入しているFX会社は国内にはなく、海外業者においても数少ないので、実態ははっきりしない。筆者が持つFxProのMT5(デモ)で試してみたが、残念ながら両建てはできない状況である。
MetaQuotes社のホ-ムページからダウンロードすれば、両建て可能デモ口座(Hedge Account)の申請ができる。興味のある方はお試しあれ。また、情報によれば、MT4からMT5へのCode Converterが既に開発されているそうである。
MT5への完全移行もそれほど心配しなくてもよさそうだ。
関連情報
http://metaquotes.co.jp/2016/05/30/mt5-demo-hedge/
上記ページから両建て(Hedge)デモ口座が開設できます。ただし、ダウンロードの途中でサーバーを選択する必要がありますが、サーバー欄にはMetaQuotes-Demoが表示されていないので、手書きで追加する必要があります。
追記:その後、Alpari社及びXM社ではMT5_Hedge Account(両建て口座)開設が可能であることが確認されています。