トレード備忘録 & MT4/MT5インディケータ及びEAの開発

日々のトレード備忘録及びMT4/MT5に関する事項

トラリピは半自動(半手動)がお勧め

2017-04-25 20:08:07 | 投資

 トラップリピートイフダン(通称トラリピ)は、某業者の独占状態にありますが、そのスプレッドや手数料を考えると、とても利用し難い環境になっています。それでも、顧客にアピールできる実績があるということは、このトラリピなる手法がそれなりの有効な取引戦術であることを、逆に証明しているのではないでしょうか。 

 このトラリピ手法は、手動であればいずれの業者でも可能で、筆者も当初は通常通り手動で運用していました。当初は豪ドル/円やNZドル円で好成績を収めていたものです。1日の平均変動幅(ATR)の半分程度のトラップ幅と利確幅で運用していれば、1日平均1回の利益確定ができる計算になります。 

 この程度なら手動でもほとんど問題はありません。IFD注文は利益確定が成立すると、当然のことながらその注文は消滅してしまいます。それゆえ、利益確定後は同じ注文を再度手動で入れ直す必要があります。この再度IFD注文を入れ直す作業(リピート)の部分を自動化させたのが、本格的なトラリピということになります。 

 手動による取引も通貨ペアが多くなってくると少々面倒になってきます。通貨ペアが多くなると、当然ながら発注ミスが起こってきます。また、トラップ幅や利確幅を狭くすると(例えばドル円で20銭以下)利益確定回数が増えてきますから、パソコンに張り付いていなければなりません。トラップ幅がATRの半分以上もあれば、1日2~3回パソコンを開いて再発注作業をすれば、ほとんど取り漏れはありません。でも取引ペアが多くなったりトラップ幅が10銭とか20銭であったりすると、もはや手動では追いつきません。 

 妙案があります。多くのベテラントレーダーも行っている半自動取引です。MT4で本格的な自動取引を始めようとすると、プログラムを常時動かすために外部コンピュータ(VPS)をレンタルする必要があります。さもなければ、パソコンを常時オンの状態にしておかなくてはなりません。ここでいう半自動(半手動)取引とは、MT4のプログラムを自分のパソコンで走らせる取引方法です。 

 トラリピでは一旦決済まで完了したIFD注文は、再度入れ直す必要があると述べました。パソコン上でMT4のプログラムを走らせておけば、一旦パソコンのスイッチを切ったとしても、再度スイッチをオンにした瞬間、眠っていたプログラムが覚醒し、決済が済んだ取引があれば即座に再注文を発してくれるのです。そうです、トラップ幅が一日の変動幅の半分程度にしておけば、パソコンを1日3~4回開いてやればよいことになります。 

 MT4はチャートが優れているので、デモ口座で相場分析をされる方は多いのですが、自動取引まではちょっとと考える向きがほとんどです。トラリピはMT4の自動取引の妙味を経験する第一歩となること請け合いです。 

 次回は、画像の「トラリピは逆指値がお得」テーマに考えます。

 トラリピ関連EAはこちらで公開中


FX マーチンゲールに挑戦

2017-04-11 14:48:09 | 投資

  マーチンゲールというとルーレットで赤と黒や偶数奇数の確率2分の1に、負けたら倍々と賭けていくやり方だが、FXでも同じ戦法が存在する。 

ルーレット台には、ディーラーや監視係りが3人程度いるうえに、他の客も多数同席しているので、この賭け手法はとてもやりにくい。筆者もロンドンのカジノでこれをやったら、係員がノートを取り出して記録を取り始めたり、他の客からは冷笑を浴びせられたりしたので、早々に逃げ出したのを思い出す。 

海外ブローカーで日本人の顧客も多いFxProのホームページを見ていたら、月間勝率の高かった手法が紹介されていて、そのトップにはやはりマーチンゲールの自動売買取引(EA)が挙げられていた。新聞等で時々FX取引での脱税事件が報じられることがあるが、そこでの取引手法は海外業者を利用したマ-チンゲールが多いそうだ。FXが日本で開始されたころには、FX会社のシステムの欠陥を悪用して大儲け、それで廃業になった企業もあったが、今ではそのような脆弱なシステムの業者は存在しない。 

マーチンゲール以外で勝てている戦法は、海外ではGridとも呼ばれているTrapRepeatIFDだろう。こちらの方は、以前の日記で説明したとおりだ。日本では、特許を有する業者の独占状態だが、そのスプレッドや手数料は途方もなく高くつく。外部コンピュータ(VPS)をレンタルしなくても、MT4によれば自分のパソコンで半自動(半手動)取引をすることができ、余分な手数料を払わなくて済む。 

時間ができたので、久しぶりに、マーチンゲールEAの作成に取り掛かることにした。そうそう、前に取り上げた西山孝四郎の直近のセミナー、下記サイトで視聴できるので、参考までに掲げておく。 

http://www.jikiden.co.jp/jms/0170zmZH6cgqwSTfTRA/


FXで5年間以上勝ち続けている人の秘訣【2】

2017-04-09 14:51:40 | 投資

 以前の備忘録にて月間ベースで「5年間FXで勝ちづけている人(A氏)がいる」ことを紹介した。その取引手法の秘訣を要約すると: 

① プロが絶対行わない手法であること 

プロは最低100万ドル単位で取引を行うため、一般のFXトレーダーはプロ達の怒涛のような行動に手玉に取られてしまう。一方、彼らの90%以上は、その日のうちにポジションを閉じてしまうデイトレーダーでもあり、比較的小さな日中の値動きの中で日銭を稼いでいる。A氏はこれを逆手に取る。 

 まず取引単位は1000通貨単位でこれを分割発注する。ドル円で日中値動きの平均が100ピップス(1円)とすると、50銭間隔で20注文程度を発注する。例えば、110.00~115.00の間に20の買い注文を出すといった方法だ。損切りは通常入れない、利確値は設定してもしなくてもよい。もし、50銭の利確値を設定すると、1日平均1回の利益確定が期待できる。次に、大方のプロのやり方と異なるのは、取引期間で2週間から2ヶ月程度の比較的長期に構える。 

 上記のような手法は銀行等のプロのディーラーには許されないことである。取引金額に枠のある彼らは、100万ドル単位で20本もの注文を長きにわたって出しておくなど考えられない。もし、行ったとしてもとても採算に合わないため、そのようなディーラーは即刻お払い箱にされるのがおちだ。 

② ナンピン買い下がりや売り上がりはしない

 先ほどの110.00~115.00の買い注文で、現在の相場が113.00だとすると、113.00から上の注文は逆指値注文、113.00から下の注文は指値注文となる。ところが、A氏の注文は、113.00からの注文は発注されない。最初に述べたように、発注は逆指値のみであるから、113.00から下の注文は現時点では物理的に発注不能である。例えば、112.50の逆指値買い注文が可能になるのは、現値が112.50以下まで達した時である。 

 現値が113.00の時点では、112.50の逆指値買い注文を出すことは通常不可能である。ところが、世界標準とされるMT4の仕組みを使えばこれが可能となるのである。 

 この仕組みが我々トレーダーにとっていかに有利であるかを、先の例で見てみよう。相場が下げ続けて112.00にまで落ちたとしよう。この時点では、112.50の逆指値注文は可能だから、MT4では既に発注済みとなっている。この注文は買いの逆指値注文(待機注文)にすぎないので、相場が反転上昇しない限り約定することはない。 

 お分かりいただけただろうか。逆指値の良さは、相場が逆行した際にもナンピン買い下がりや売り上がりとはならないところにあり、そのため含み損や不必要な証拠金をセーブできることも魅力的だ。(MT4では指値や逆指値の注文には証拠金を要しないのが普通)A氏もやはりMT4を使っていたのである。 

 ただし、買い注文であればやはり相場が底値に近いところで出動したい。そのためには、週足のボリンジャーバンドが-σ2に近いところにある等のテクニカル分析で現状把握をしておく必要がある。 

③ 半自動取引の勧め

 通常、MT4を使って本格的な自動売買を行おうとすると外部コンピュータ(VPS)をレンタルすることとなるが、この手法に限り自己のパソコン上で手動(半手動)にてトレードが可能である。トラップリピートイフダン(トラリピ)の例でみてみよう。先ほどの20本の注文は、IFD注文である。IFDはあらかじめ指値や逆指値に利確値が設定されているので、一旦注文が出されれば、自動的に決済まで行ってくれる。問題となるのは、IFDが一旦決済されてしまうと、同じ注文は出されないというところだ。この問題も、MT4のシステムは簡単に応えてくれる。パソコンのスイッチを切っている間にIFDが決済されていても、改めてパソコンを立ち上げると、システムが決済されたIFDを自動的に発見して再び発注するという仕組みになっている。一日の値動きの半分程度の利益幅であれば、1日に4~5回パソコンをオンしてやれば、取りこぼしの恐れはほとんどなくなる。 

④ あまり、言いたくないが

 トラリピ、サイクル注文、ルプイフダン等の名称で、この種取引を行う業者がある。中には、手数料を込めると6~10ピップスものコストに達するところもある。その会社は中高年や女性の会員が多く、彼らにもそれなりの満足すべきリターンを与えているという。1~2ピップスでトレードできるMT4を使わない手はない。

 

一度覗いてみてください。

https://mtstudio21.com/

 


FX MT4 チャートに等間隔の平行線を複数本表示する(リバーシングライン)

2017-04-08 22:31:48 | 投資

 某プロトレーダが主催するFXテクニカルセミナーの録画を観る機会があった。その中では、チャ-トの一定の価格を中心値として、その上下に等間隔の平行線を複数本引くというツールが紹介されていた。リバーシングラインと称するだけあって、それはあたかもピボットのように逆張りのツールとして、フィボナッッチ・ボリンジャーバンド(FiboBB)とともに紹介されていた。 

 相場がレンジにある間は、FiboBBのσ±1とσ±2で逆張りを繰り返すが、σ±3を突破した際には、トレンド発生として順張りに転換する。リバーシングラインが意識されるのは此処からである。 

ドル円の場合、リバーシングラインは40銭間隔で引かれ、買いにトレンドが発生したと判断するのは、相場がFiboBBのσ3に達した時点である。その際、直近に引かれているラインをσ3のリバーシングラインと看做す、そして、価格がσ3を突破すると同時に順張りに転換する。相場が2段上のラインであるσ5に達すると、そろそろ売り参入(逆張り)の試し売りに入る。両建てでトレードを続けσ7では、売り残のみが残るようにする。概ねそのような手法であった。 

問題は、どの価格を中心にリバーシングラインを引くかであるが、セミナーでは、かなり複雑な方法を採っていた。考えてみれば、どこを中心線にするにせよ、FiboBBのσ±3の直近ラインをリバーシングラインのσ±3とするのであるから、あまりこだわる必要がないように思われる。そこで、中心線を日々のピボットポイントとしたところ、これでも十分通用することが分かった。使われていたチャートは30分足であった。 

当時、FX同好者の間でこの戦略を検討していたのであるが、既製のMT4インディケータがなかなか手に入らなかったので、筆者が作成の上、皆さんに無償で配布した経緯がある。 

デフォルトでは、ピボットポイントを中心値として任意の本数のラインが描画できるようになっているが、もちろんピボット・ラインを使わない(false)とすれば、中心価格を自由に変更することができる。(デフォルトでは、100.00と仮の数値が入っているので、これを変更する) 

インディケータHLine_Mult.ex4として、下記にて公開中、FiboBBも同梱。

https://metagenicfx.thebase.in/ 

(注)リバーシングラインの使い方については、筆者の記憶に基づくものであり、必ずしも正確ではありません。あくまで参考意見とご理解ください。

 


FX 西山孝四郎の順張り手法でコピートレード

2017-04-08 10:50:09 | 投資

ラジオ日経や各種セミナーで現在ナンバーワンの人気解説者であり、自身も現役のファンドマネージャーでもある西山孝四郎氏は、毎回の講演で下記のような西山式順張り戦略を推奨されています。

順張りすなわちトレンドフォロー戦略は、相場が上昇基調にあれば買い戦略をとり、下降基調にあれば売り戦略をとるという投資の基本姿勢ですが、一般には相場が上昇トレンドにあるのか、下降トレンドにあるのか、はたまたもみ合いのレンジ相場にあるのかを判定する基準及びその判定はなかなか難しいものです。 

西山氏は自身の投資戦略においてもトレンドの有無を定点観測するツールとして、ボリンジャーバンド、Standard Deviation(標準偏差)及びADX(平均方向性指数)の3指標(インディケータ)を常時利用されており、その手法を公開されています。

一 三つのインディケータの使い方 

ボリンジャーバンド(BB) パラメータ 21

 BBのσ±1を基準に、終値ベースで価格がσ+1を上に飛び出したら買いトレンド、σ-1を下に飛び出したら売りトレンドの発生と解す。 

標準偏差(StdDev) パラメータは26:

 StdDevが下降曲線または平行状態から上昇曲線に移れば、トレンド発生と解す。買いのトレンドでも売りのトレンドでも上昇することに注意。

平均方向性指数(ADX) パラメ-タは14:

 ADXが上昇基調にあれば、トレンド発生と解す。買いのトレンドでも売りのトレンドでも上昇することに注意。

 二 エントリーのシグナル

 「買いのシグナルは、終値で価格がBBのσ+1を超え、且つStdDevとADXがともに上昇している、或いは終値で価格がσ+1を超え、且つStdDevまたはADXの片方が上昇している」とき。売りのシグナルは、σ-1を基準に買いの反対。売りであっても買いであっても、トレンド発生の判断として、StdDevとADXがともに上昇しているのが理想であるが、片方だけの上昇でもトレンド判断することも可とされています。 

三 エグジット(手仕舞い)のシグナル

 手仕舞いの基本は、それまでBBσ±1の外で推移していた価格が、終値でσ±1のバンドの内側に戻った時とされています。この基準以外に、独自の価格に損切り値を設定することも可とされています。 

四 既存のインディケータの問題点

上記の3インディケータはいずれもMetaTrader4(MT4)に標準搭載されていますが、次のような解決すべき問題が残ります。 

 ADXの計算

 ADXの計算の過程で移動平均を使用していますが、氏の移動平均は修正移動平均(Smoothed)で計算されています。一方、MetaTrader4(MT4)に標準搭載されているADXは指数移動平均(EMA)で計算されており、両ADXはチャートに展開すると、当然のことながら、異なった形状になります。MT4非採用の業者の提供するADXも区々となっています。 

 StdDev、ADXともにトレンドの判定が見辛い

 西山氏もセミナー等で述懐されていますが、トレンドが始まっているのか、未だレンジ相場にあるのか、StdDevやADXの動きが微妙で、判断に迷いエントリーが遅れることがあります。セミナーでは、横書きのチャートを縦にして見るとよい等その判定の難しさを告白されています。 

五 改良されたインディケータ 

① StdDev_Color.ex4

 StdDevにトレンドが発生すれば、ラインの色が赤く変わりますので、トレンドの発生を見逃すことがなく、エントリーで乗り遅れるということはなくなります。 

② ADX_Color.ex4

 こちらもトレンド発生時には、ADXの線色が赤く変わりますので、シグナルを見落とすことがなくなります。デフォルトでは、西山氏採用の修正移動平均によるADXとなっていますので、氏の戦略に完全に合致したツールとなっています。修正移動平均だけでなく、単純移動平均、指数移動平均等も他の必要に応じて選択できるようになっています。 

③ MyBands123.ex4

 こちらはいわば付録として含めております。ボリンジャーバンドはいずれの業者でも提供していますが、MyBands123はσ1~σ3までのバンドを同時表示できるようになっています。西山式ではσ±1のみを使用しますので、デフォルトではσ±2と±3は非表示にしています。適宜表示して使用することができます。 

改良されたインディケータ等に興味のある方は、下記まで。

西山孝四郎(石原順)の最新手法は、逆張り手法を含めて、10月9日ブログで更新しています。http://blog.goo.ne.jp/antnobu/e/cfd667f6194c6a8e330a51ae3842ddd9

http://blog.goo.ne.jp/antnobu/e/cfd667f6194c6a8e330a51ae3842ddd9

https://metagenicfx.thebase.in/