小次郎講師の大循環分析をそのままプログラムしMT4上に表示させると、冒頭のチャートになる。二つ目のチャートは講師が、セミナー用に提示された資料のスクリーンショットである。セミナーでは分かりやすいように、3個のMACDを別枠に表示されている。二つのチャートの時期は異なるものの、内容は全く同じものとご理解願いたい。
両チャートとも、メインチャートでは3本の指数平滑移動平均線(期間5、20、40のEMS)、サブチャーオには3個のMACD(5, 20)(5, 40) (20, 40)が表示されている。
講師の説ではEMS(20)とEMS(40)に囲まれた帯が相場のトレンドを示すことになり、空色に塗りつぶされた帯は上昇トレンド、ピンクの部分は下降トレンドを示している。チャートに書き込まれているように、相場はステージ1からステージ6までの動きを繰り返す。時には、往きつ戻りつををするが7割がたはこの循環を繰り返す。上段の動きは鏡のようにそのままMACDに反映される。(MACDではシグナル線は考慮されていない)
さて、相場が上の2例のようにきれいな循環を繰り返すのであれば、①と④で試し売買、②と⑤で確認売買、③と⑥で本格売買を行えば、勝てることになるはずであり、講師も7割がたはそうなるとのお考えのようだ。
MT4では、このことを確認するのは比較的簡単にできる。EMSを使ってもMACDを使っても同じ結果がでるが、MACDの方がシンプルにプログラムを書くことができる。3本のMACDがそれぞれゼロラインを割ったところで売り参入、再びゼロラインに戻ったところで決済、ゼロラインを上抜けたところで買い参入、再びゼロラインに戻ったら決済」とすればよい。
2020年の1年間、EURUSDにつき1時間足で検証を行ってみた。
上の検証ではEMAとMACDの期間は15/23/40としているが、まずまずの結果と言える。ところが、検証を本年1月~5月15日で行ってみると、なんとマイナスの結果に。
結論
① 青と赤の帯がきれいに右肩上がりや右肩下がりになっている場合には、上記のような単純なトレード手法でも好結果が得られるが、帯が平行に近い状態であったり、帯の幅が薄くレンジ相場を繰り返したりしている場合には、あまり満足のいく結果は期待できない。
② 帯の状態がはっきりしている場合には、押し目買い、戻り売りの裁量取引に本チャートを利用するのが良い。
③ 自動取引を可能にするには、MACDが拡大しているのか、縮小しているのかを識別する計算式を与件に加える必要がある。そして決済方式にもひと工夫が必要。
④ パラメータは5/20/40がベストとは限らない。
課題はもう少し先まで残ることとなった。
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