『私は弱いので、
悲しみに出遇ふごとに自分が支へきれずに、
生活を言葉に換へてしまひます。
そして堅くなりすぎるか
自堕落になりすぎるかしなければ、
自分を保つすべがないやうな破目になります』
(寒い夜の自画像 作:中原中也)
去年の末ぐらいから、朝起きるのが苦痛だった。
それは眠いというのもあったけど、実際には違う理由だったんだ。
今朝、その理由に気づいた。
僕は不安だったんだ。
将来のことがまったく見えなかったから。いま歩いている道の先がまったく見えず、この道を歩いていく自信すらなかったからだ。
僕は目の前の暗闇に脅えているだけだった。
今朝、そのことに気づいてちょっとだけ安堵した。原因が判明したからね。そして全てを受け入れようと思ったんだ。
いまの僕には目の前の闇を払う力はない。皆がどんどん前に進んでいくのに、それを追いかける力はないんだ。
だから僕はここで眺めている。離れていく皆の後姿を。
取り残されるのは寂しかったけれど、それでもいいと思ったんだ。だって、追いかけようにも向う先が僕には見えていないんだから、置いていかれるのは当然のことさ。
でもね、そんな情けない自分を哀れに思いながら気づいたこともあるんだ。
それは錯覚だ!
目の前に暗闇が広がっているなんて嘘だ! 僕が先に進めないなんて嘘だ! 将来が見えないなんてそんなことがあるはずない!
全ては僕の弱い心が創り出した幻想に過ぎないんだ!!
僕は誰かに構ってもらいたかっただけなんだ。弱い自分を作り出し、誰かの善意にすがって、甘ったれた性根を満たそうとしただけなんだ。
確かにいまはうまくいかないことが多い。だが、それだけだ。十のうち九つは失敗していても、ひとつは成功をしているんだ。それは満足のいく成果ではないが、全てがうまくいっていない、というまやかしを打ち破る事実ではある。
亀の歩みでも目的地に辿り着くことは出来る。
僕は僕の弱さを乗り越える。そして前進する。推進力は確かに尽きた。僕の中の熱量は減少している。でも、まだ燃え尽きてはいないんだ。
これからは魂をすり減らしてでも前に進む。
もっともっと堅く。もっともっと鋭さを増して、全てを貫くあの槍のように。
前に読んだ中原中也の詩は、いまも楔となって僕の胸に突き刺さっている。
全てを理解した上で、僕はうちへうちへと収束し堅牢さを増していく。
永久の輝きを放つ、ダイヤモンドの堅さを身に纏うまで。
悲しみに出遇ふごとに自分が支へきれずに、
生活を言葉に換へてしまひます。
そして堅くなりすぎるか
自堕落になりすぎるかしなければ、
自分を保つすべがないやうな破目になります』
(寒い夜の自画像 作:中原中也)
去年の末ぐらいから、朝起きるのが苦痛だった。
それは眠いというのもあったけど、実際には違う理由だったんだ。
今朝、その理由に気づいた。
僕は不安だったんだ。
将来のことがまったく見えなかったから。いま歩いている道の先がまったく見えず、この道を歩いていく自信すらなかったからだ。
僕は目の前の暗闇に脅えているだけだった。
今朝、そのことに気づいてちょっとだけ安堵した。原因が判明したからね。そして全てを受け入れようと思ったんだ。
いまの僕には目の前の闇を払う力はない。皆がどんどん前に進んでいくのに、それを追いかける力はないんだ。
だから僕はここで眺めている。離れていく皆の後姿を。
取り残されるのは寂しかったけれど、それでもいいと思ったんだ。だって、追いかけようにも向う先が僕には見えていないんだから、置いていかれるのは当然のことさ。
でもね、そんな情けない自分を哀れに思いながら気づいたこともあるんだ。
それは錯覚だ!
目の前に暗闇が広がっているなんて嘘だ! 僕が先に進めないなんて嘘だ! 将来が見えないなんてそんなことがあるはずない!
全ては僕の弱い心が創り出した幻想に過ぎないんだ!!
僕は誰かに構ってもらいたかっただけなんだ。弱い自分を作り出し、誰かの善意にすがって、甘ったれた性根を満たそうとしただけなんだ。
確かにいまはうまくいかないことが多い。だが、それだけだ。十のうち九つは失敗していても、ひとつは成功をしているんだ。それは満足のいく成果ではないが、全てがうまくいっていない、というまやかしを打ち破る事実ではある。
亀の歩みでも目的地に辿り着くことは出来る。
僕は僕の弱さを乗り越える。そして前進する。推進力は確かに尽きた。僕の中の熱量は減少している。でも、まだ燃え尽きてはいないんだ。
これからは魂をすり減らしてでも前に進む。
もっともっと堅く。もっともっと鋭さを増して、全てを貫くあの槍のように。
前に読んだ中原中也の詩は、いまも楔となって僕の胸に突き刺さっている。
全てを理解した上で、僕はうちへうちへと収束し堅牢さを増していく。
永久の輝きを放つ、ダイヤモンドの堅さを身に纏うまで。
いやいや、まさかこんなところでも共通点があったとは。
実は僕も中也の詩には共感するところが多いのですよ。
まあ、中也自体メジャーな人だからそれほど不思議なことではないかもしれませんけども。
僕が好きなのは、超ベタですけど「汚れっちまった悲しみに」です。
彼の詩は、どうしようもないやるせなさとか、行き場のない悲しみなんかが込められていて、その弱さをさらけ出しているところに妙な安心感を覚えるんですよね。
そして自分の弱さを直視し、さらにそれを乗り越えようとするkouさんに僕も勇気づけられました。
お互い乗り越えるべき障害はたくさんあると思いますが、あまり焦らず、マイペースでやっていきましょう!
いやぁ、綾辺さんと好きなものが被って嬉しいなぁ。
「汚れちまった悲しみに」もいいですよね。僕はあえてマイナー路線で攻めましたが。
僕はまだ気持ちばかりが先走ってしまい、なにも果たせないままでいます。「いつかきっと」と思いながらもう何年か経ちました。「やはりダメなのかな」と膝をつきたいところですが、僕が僕であるためにも熱量のある限りは足掻いていこう、と思っています。
どうか綾辺さんも挫けないで、お互いに頑張っていきましょう。