スピリット

　映画についてあまり語ってないな、と思ったので今日は映画の話。
　この前『スピリット』という映画を見てきました。ジェット・リーと中村獅堂が出ている映画です。
　ジェット・リーの対戦相手が中村獅堂ということで、期待はしていなかったのですが、ジェット・リー好きなのでとりあえず、という気分で行ってきました。
　……なんというか、思っていたのと全然違いました。
　いや、イマイチだったのは思った通りなのですが、その理由が想像していたのと全然違うのです。
　映画としては多分良く出来ているのだと思います。カメラワークも上手いと思いましたし、光りの当て方ですとか、脚本も悪くないと思いました。アクションシーンもかなり頑張っていて、前回の『ダニー・ザ・ドック』よりは面白いと思います。
　なのに物足りなかったです。それは、上手くいえないんですけど、この物語に毒が足りないからだと思います。
　悪役ももちろん出てきますが、基本的には善人が多く、物語全体が美談として仕上がっているのです。それが悪いわけではないのですが、どうもいまの僕には労せずして手に入れられる美談というものが、受け付けられなくなっているみたいで。この物語のなかでも苦労は確かにしているのですが、そこから立ち上がるということはわかっていたために、なんだかのめり込む事が出来なかったのでと思います。
　なので、これを見てイマイチというのは僕が捻くれているだけということで、普通にアクション好きならそう悪くないと思います。

　相変わらず、ジェット・リーのアクションは冴えてますしね。