万城目 学 2006年発刊
「万城目 学さんの小説は”プリンセス・トヨトミ”や”鹿男あをによし”を読み、けっこう、面白かったよ」なんて話をしていたら、それじゃー、ということで娘が貸してくれたのが「鴨川ホルモー」「ホルモー六景」です。
京都には平安時代から代々続く「ホルモー」と呼ばれる秘密の競技がある。競技者は京都の4つの大学に在学する大学生で秘密裏に召喚され、それぞれの大学毎にホルモーを戦うための訓練を約1年間受ける。そして、次の1年間が競技を行う年である。
東の青龍(京都大学)、南の朱雀(龍谷大学)、西の白虎(立命館大学)、北の玄武(京都産業大学)ですから、中国の神話に登場する四神獣、そして、「安部」という姓もキーワードになっていますから、平安時代の陰陽師の流れを汲んだ話の筋立てになっています。
小説自体は、大学時代をホルモーに熱中しながら過ごす10人の物語であり、特に”楠 ふみ”が印象に残りましたね。 鬼を使役して競技する・・・・、よく、こんなことが思いつくなぁ という設定でした。
”安倍 清明”は、平安時代に実在し、師である”賀茂 忠行”から天文道を授けられ、陰陽道により魔物などから国の守護を行ったとされていますね。今の時代のサイエンスとはちょっと違う科学があったんだろうなぁと思います。