杏の読書日記プラス

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夜の朝顔

2006-07-30 18:45:36 | 
夜の朝顔
夜の朝顔
posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.19
豊島 ミホ著集英社 (2006.4)この本は現在お取り扱いできません。


豊島ミホ、二作め。★★★☆☆

『陽の子、雨の子』と似た雰囲気のシンプルな表紙。
この色合い、好きです。

物語の主人公は、小学一年生のセンリ。
二つ年下の妹・チエミは、ぜんそく持ちで、特別扱い。
二人の姉妹の夏を描いた『入道雲が消えないように』

六年生になったセンリ。四年生になったチエミは、身体が弱かった頃が嘘みたいに日焼けして、元気に毎日を過ごしている。
センリが、クラスメートの杳一郎を意識している自分に気付く『夜の朝顔』

この2編の間に『ビニールの下の女の子』『ヒナを落とす』『五月の虫歯』
『だって星はめぐるから』『先生のお気に入り』が収録された七つの短編集。

本のあとがきで、作者が「この短編集は最初から、誰にとっても小学生時代のアルバムになるように、というコンセプトでつくらせてもらいました。」と語ってます。

小学生のセンリが感じる、妹への想い、友だち・先生への想い~かつて小学生だった自分と重なる部分が確かにあります。
とまどいやせつなさを思い出す作品でした。

豊島ミホ、やるじゃん

それにしても、作家さんって、記憶力が抜群!
川端さんも、重松さんも、子どものときの気持ちを、ちゃんと覚えておいて、作品の中で再現してます。
作品を読みながら、「うん、私もこんな子どもだった」と思うことが多いです。

更に、豊島ミホは、あとがきで「小学校六年間の遠足の行き先は?」と訊いてます。
覚えている人のほうが少ないのかも。私は、六年生のときの『お別れ遠足』だけ覚えています。

大宰府天満宮、発熱、なくした水筒~12歳の誕生日
集合写真には、ぼんやり笑う私が写ってます。
コメント (6)
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