杏の読書日記プラス

本が好き。お昼寝が好き。こどもが好き。
読書日記から写真日記へリニューアル♪

きみの友だち

2006-04-08 11:06:54 | 
きみの友だち
きみの友だち
posted with 簡単リンクくん at 2006. 4. 8
重松 清著新潮社 (2005.10)通常24時間以内に発送します。


重松作品、これで何作目になるのかな。★★★★☆

この作品には、たくさんの主人公がいる。
交通事故に遭い、松葉杖がなければ歩けなくなった小五の恵美。
五年三組のヒーロー文彦ことブンちゃん。
クラスメートの中心にいたのに、突然はじかれてしまった中一の堀田ちゃん。
ブンと幼なじみなのに、気軽には話せなくなった中一の三好くん。
心因性視力障害になってしまった、中二のハナちゃん。
サッカー部で背番号16をつけていた、中三の佐藤くん。
小さな秘密を背負って、中三の秋に転校してきた西村さん。
ブンの親友で、ライバルで、相棒の中西基哉(モト)。
恵美の友だちで、重い病気を患っている由香ちゃん。

そのひとりひとりに語りかけるように、話は進む。
恵美と弟のブンの周りにいる友だちの10話。
「あいあい傘」「ねじれの位置」「ふらふら」
「ぐりこ」「にゃんこの目」「別れの曲」「千羽鶴」
「かげふみ」「花いちもんめ」「きみの友だち」

~このタイトルが、かなり良いです。
ぐりことか、にゃんこのめとか、はないちもんめとか。
重松さんと同世代の私には、グッときます。
懐かしくて、子ども時代に、タイムスリップすることができます。

そして、どの話も心に沁みます。
せつなくて、やさしくて、時に痛くて。

恵美の、素っ気ない言動に惹かれます。
「友だちだったら、ずっと一緒にいたいじゃん」と泣くハナに「わたしは、一緒にいなくても寂しくない相手のこと、友だちって思うけど」と話す恵美。
「『みんな』が『みんな』でいるうちは、友だちじゃない、絶対に」とも。

さいごの「きみの友だち」で、すべての話がつながる構成になってて、大人になったハナや堀田ちゃん、西村さんが描かれてます。
「花いちもんめ」で終わったほうが、私は好きでした。

でも、自信を持って、おすすめします。ぜひ
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 本棚⑫⑬ | トップ | お花見 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
重松清 (pop)
2006-06-06 12:21:07
この作品ではないですが

杏さんのブログを読んで「読んでみようかと」

重松作品をはじめて読みました

「疾走」です



文庫本の帯に載ってる映画版の少年

ジャニーズのNEWSのメンバーの男の子で

娘がファンなんで

軽い気持ちで

購入しました



読むのがつらかったです

主人公の不運な人生がつらくて

中学生なのに・・・

ラストもつらかったです



ジャニーズの男の子が主役映画なのに

爽やかな話ではなかったので

ショックでした



重たい話でした

ショッキングという感動でした

心が痛いです





返信する
疾走 ()
2006-06-06 22:57:15
重松作品の中で、最も重い~とされている『疾走』

popさんは、読まれたのですね。



・・・



東野圭吾の『白夜行』と同じくらい、しんどい作品と評判なので、まだ読んでません。このまま、どちらも、読まないかも。



重松作品では、『流星ワゴン』『きよしこ』が好きです。

この『きみの友だち』も良いですよ!
返信する
重松清 (pop)
2006-06-07 22:12:39
あの「白夜行」と(TVドラマしか観てませんが)並んで重たい話

そうですね その通りです

重松作品もっとも重たい話とうかがって

そうだったんだと・・・

変な安堵感です



「重松作品」入門にはハードでした



ハートフルな作品読みたいです





返信する
重松清作品 ()
2006-06-08 00:21:24
数ある重松作品の中で、最初に『疾走』を読んだのだから、後は、何を読んでも大丈夫ですね、きっと。

ハートフルな作品、たくさんあります。ぜひ!!
返信する

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事