心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

八ヶ岳、編笠山から権現岳へ。(その2)

2020-08-20 18:30:00 | 山日記
一度、青年小屋方面に下る。木々の間からギボシのとんがりが見える。



巨岩の上を下る。遮るものがないので高低差に目が眩む。



小屋から権現方面へ登り返す。最初はえぐらた道を行く。



間もなく暗い森は終わり、草むらの中を登って行く。



ゴツゴツとした岩の急登。変化がめまぐるしい。



平坦な道になるとノロシバに着く。
ギボシ、権現岳の絶好の展望場所。



左側の凄まじい崖を見送り、ガラガラの登りが始まる。



真夏の太陽が照り付ける岩場。登りも陽射しも容赦ない。



岩の間に咲く花たちがせめてもの慰め。



ギボシを巻くように付けられた登山道。



この先は一旦水平道となる。手すり用の鎖が付けられている。



鎖はまだ続く。今度は右上へと伸びる。



権現岳の山頂と小屋が見える。あとは緩いアップダウンのみ。



権現の山頂の岩までもう少し。



山頂の岩。ようやく到着。



山頂からの阿弥陀、赤岳。手が届きそうだけれど、間には深いキレットがある。



歩いて来た方面を見返す。大した距離、時間ではないけれど、下りだからこそ気を付けなければ。



編笠山と南アルプス。前回と今回、無事に登山出来た事をしみじみと感じる。



前回に引き続き、編笠山からの権現岳へ登山、記憶を新たにできて本当に良かった。これからも、こういう登山が出来たらな、と思わずにはいられない。
今回は日帰りだったが、青年小屋のテント場で一泊して、ゆっくり時間を過ごす登山もいいな、と思っている。

        (2020年8月20日)

(終わり)

八ヶ岳、編笠山から権現岳へ。(その1)

2020-08-20 18:00:00 | 山日記
前回から日を空けず、今回は編笠山から権現岳を目指す。
権現岳は過去3方向いずれからも登ってはいるが、思い出としては霞んでしまっている。再認識するのが楽しみだ。


日中の猛暑が続く時期なので、少しでも涼しいうちに出発。
笹が生い茂る森を行く。



すぐに登りが始まる。今日は風がなく、この時間から蒸している。



カラマツ林はさえずり一つ聞こえない静かな空間。



富士見高原からのコースとはまた違った景色。そんなに離れてはいないのに、と少々驚く。



ゴロゴロとした岩が重なる登山道。まるで波しぶきを立てて流れ下る川の様。そして自分は川を遡る鯉か、などと想像する。



やがて、苔むす森となる。こういう森が自分の記憶の中にある景色と重なる。



朝日が射し込むと途端に森が目覚める、そんな雰囲気になる。



この先の登りは岩を階段の様に踏みしめて上がって行く。



岩の上に根付く木々。いつも思うが、この逞しさがこの森の象徴。



苔が一層濃くなる。



薄暗かった森が明るくなってきた。
もうじき森林限界に近づいてきている、と期待が膨らむ。



巨岩が重なる。編笠山はこういった岩が積み重なってできた山なのだろう。



木々が細く、丈も低くなっている。この先は明るく開けている。



そして森が終わると、上空の青さが眩しい。



後ろを振り返れば、南アルプスの山々がくっきりと見える。



山頂はすぐそこにあった。西岳の彼方には穂高連峰が見える。



中央アルプスと御岳。



阿弥陀、赤岳、ギボシと権現岳。
この時間はまだガスがかからずスッキリと見える。


(続く)

八ヶ岳、西岳から編笠山へ。(その2)

2020-08-18 18:30:00 | 山日記
この先、青年小屋までのルートはほぼ平坦。再び薄暗い森に入る。



フカフカとした苔。しっとりとした空気に包まれこのままずっと歩いていたい。



木々の切れ間から見えるギボシ。次の機会に向かうとしよう。



いろいろな苔の彩り。



美しい森が途切れ、剥き出しの、崩壊した斜面が無残な姿を晒している。



土砂が流れた谷間から西岳の美しい山容が見えるのは何とも皮肉な事。



小屋の方によって掘り出された乙女の水。



改めて崩壊地を振り返る。この森が元の姿に戻るのは何年先になるのだろうか。自然の回復力を信じたい。



青年小屋から見上げた編笠山。
岩と岩を飛びつないで登って行く。



岩が終わるとまた森の中を登って行く。



森の中とはいえ、登山道はゴツゴツとした岩の道。



編笠山山頂。次第にガスが上がって来て上空が覆われてしまう。



西岳。先程まで歩いたルートはあの稜線だろうか。



阿弥陀岳、赤岳、ギボシ、権現岳。
こうして見ていると懐かしさに心が震える。


南アルプスの山々。かろうじて甲斐駒、仙丈ヶ岳が分かる。



中央アルプス、御岳もくっきりと見える。



ここから下山開始。降りると言うより落ちると言うのが当てはまるかのような斜面。



次第にガスが晴れて、向かう山の方角が見える。まだ長い降りは始まったばかり。



半日にも満たない登山だったが、懐かしさもあってとても楽しめた。
ついつい遠くの山に目が行きがちだが、八ヶ岳の良さを再認識出来た。これを機に八ヶ岳にもっと登ろうと思っている。

        (2020年8月18日)

(終わり)

八ヶ岳、西岳から編笠山へ。(その1)

2020-08-18 18:00:00 | 山日記
山歩きを始めた頃、山といえば八ヶ岳というくらいよく通っていた。しかしながら、ここのところ随分ご無沙汰している。
昔を思い出しながら、八ヶ岳の南に位置する西岳、編笠山に行こうと考えた。


富士見高原を基点に、林道を歩く。
不動清水からが本格的な登山道となる。
この辺りは整備されて公園の様。



薄暗い森にはシダが茂っている。この辺りの森らしい景色に懐かしさがこみ上げてくる。



登りの傾斜は緩やかだが、ペースは変わらない。木々が疎らになると笹が下草に変わる。



この辺りはカラマツが多い。秋の黄葉はさぞかし見事だろうなと想像する。



大木が目立たない森。この先は密に生えている。



サルオガセが見られるが、この付近だけ。幽閉な雰囲気も味わいたいのに少しばかりではつまらない。



今日は標高2,000mを越える山歩きのおかげでヒンヤリとした空気がとても心地良い。



やがて針葉樹の森へと移ってくる。岩には厚く苔がむしている。これぞ八ヶ岳の風景。


段々と木の丈が低くなってきた。
そろそろ2,000mを越える。



登りが緩やかになると、小広場に出る。山頂まであと30分ぐらいか。



太陽が高くなり、陽射しが差し込む。



登山道がゴツゴツとした岩になってきた。地表が薄いのに木々は逞しく成長している。



薄暗い森からいきなり崩壊地にでる。



右側に編笠山が見える。



この木々を抜ければもう少しで頂きに着く。



西岳の山頂。ここに立つのは四半世紀振りだろうか。



南アルプスの山々がくっきりと見える。



これから向かう方面にはギボシ、権現岳が見える。



(続く)




米背負峠から滝子山へ。

2020-08-14 14:49:10 | 山日記
大菩薩嶺から南に伸びるルートの中でまだ歩いていないのは、「米背負峠から滝子山間」。
三年前に湯ノ沢峠からスタートし、米背負峠に到着した時の、「この先はいつの日に歩くのかな。」という気持ちが思い起こされる。
盛夏の時期に低山を訪れるのもどうかとは思ったが、朝早く出発し、午前中に下山することを心掛け出発する。


218号線からの脇道の林道を歩く。
お盆の最中でも、さすがにここを歩く人は他にはいない。



林道の終点から米背負沢に入る。
沢沿いはヒンヤリとした空気に包まれ、苔が厚くむす別世界。



沢のせせらぎの音のみ響く。
涼やかな音色にしばし暑さを忘れる。



光透ける木々の緑が何とも鮮やか。秋の紅葉の時季はどんな色彩が展開していることか。そう考えると、秋の頃にも来てみたい。



沢を登り、せせらぎの音が遠くなると、峠まで間近。この辺りの草の丈が低いのは鹿の食害せいか?



米背負峠に到着。陽射しが差し込み、木漏れ日が眩しい。



峠から大谷ヶ丸まで少しの距離ながら登りが応える。



今日の一番の最高標高地点。とはいえ、周りは木々が生い茂り、視界が遮られる。



滝子山へ向かう。森の中は緩いアップダウンが繰り返される。



全体的に荒れた森の中を歩くが、途中、ここだけは整備されたかのような景色。



滝子山に次第に近づき、木々の向こうに山容が覗く。



緩やかな登りの先で滝子山メインコースと合流する。



鎮西ヶ池。周りのクリンソウは開花を終えて、実を結んでいる。



ここから、トラバース気味に回り込むような登りとなる。



そして、一直線に登れば山頂となる。



山頂から北側の景色。先程立ち寄った大谷ヶ丸と南大菩薩の山々。



南には富士山が雲の上に頭を覗かせている。



今日チラホラと別の登山者と行き交ったが、この時間は自分のみ。



これで切れ切れではあるが、大菩薩、丸川峠から滝子山までの南に伸びるルートを歩いた事となり、気持ちの区切りをつける事ができて安堵している。
このコースの中で特に気に入っているのは、湯ノ沢峠から米背負峠間。今回の山歩きも振り返りながら、秋後半にでも歩きたいと考えている。

        (2020年8月14日)

(終わり)