心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

6月、小川山から金峰山へ。(その2)

2021-06-09 21:00:00 | 山日記
八丁平からは登りとなる。日が高くなり、森に日が射し込んでくる。


見上げれば、鮮やかな新緑。まるで緑の波に飲み込まれているかの様。


今日これ迄も石楠花がチラホラ咲いていたが、この辺りの花が一番の見頃。石楠花のトンネルを通り抜ける。


やがて大日岩付近に来る。木々に隠れているが、この向こうに大日岩が聳えている。


右脇から崩壊地を渡って行く。


ぐるりと回って岩に取り付くと、遮るもの無く金峰山が見えてくる。


登山道はこのまま直下降して、森の中に入って行く。


ここで別の登山道と合流。このルートは何度か歩いているので一安心。


平坦な道を行くと、岩がゴロゴロする登りに差し掛かる。


再び登りに差し掛かる。木々の向こうは明るく樹林帯歩きの終わりが見えてきた。


ここからは稜線歩き。雲が流れる青空は清々しい。


千代の吹き上げから山頂までの稜線。ようやく終わりが見えてきた。


このあと待ち構えているのは岩の登り道。


花崗岩の岩を登って行き、ここで一息つく。ここから山頂までは歩き安い道のり。もうひと頑張りで山頂。


五丈石が屹立する。


岩の重なる山頂に着く。今回で5回目の山頂なんだ、と昔の事を思い返す。


大弛峠方面。雲が湧き上がってきたのが唯一残念な点。


小川山。今日歩いてきたので、親近感が湧く。改めてここまでよく辿り着いたな、としみじみ感じる。



鳥たちの囀りが響き渡る森、新緑の瑞々しさ溢れる森と、この時季ならではの新緑の森の魅力に満ちた小川山、金峰山。どうして今まで来なかったのだろうと少し反省。
来年この時季、どこを歩くかは分からないが、今日のような感動をまた味わいたい。こうした山旅を一つずつ重ねて行く事に幸せを感じる。


         (2021年6月9日)

(終わり)

6月、小川山から金峰山へ。(その1)

2021-06-09 20:00:00 | 山日記
石楠花咲く6月。この時季は奥秩父の山に行きたい。その中で頭に浮かんだのが金峰山。そこに小川山もいっしょに周回コースを歩こうと考えた。

廻り目平を起点に出発。
歩き始めると白樺の森が広がる。


少しずつ傾斜がキツくなり、樹生が変わって来ると、トウゴクミツバツツジの花が現れる。


朝日が、彼方の山に当たる。ギザギザの山容は日本の山らしからぬ光景。


最初のハシゴのあと、岩の右側から乗り越える。


岩を乗り越えた後は一気に下り、再び暗い森に入る。


次の岩を登り、再び日向に出る。


雲ひとつない、朝の景色。遠くの山々の稜線がすっきり見える。


花崗岩の山らしく次から次へと巨岩が現れる。


苔むす登山道。密生する森には日が入らず、薄暗さに中々目が慣れない。


巨岩の右脇を回る様につけられた道を行く。


先程まではアップダウンの繰り返しだったが、平坦で歩き安い道になって来る。


小川山山頂は木々に囲まれ、眺望が得られない。標高は2,400mを越えているとは感じさせない。


金峰山方面に向かう。鮮やかな緑の苔が道の脇を覆う。


野鳥の囀りだけが響く森。ゆっくりと下って行く。


暗い森から展望のある場所へ。これから向かう金峰山はまだ遠い。


徐々ながら下り一辺倒。せっかく標高を稼いだのにどこまで降るのか、と少し不安を感じる。



またも暗い森に巨岩がひょっこりと現れる。


標高が2,000mに近づく頃八丁平に到着する。


(続く)

蓼科山へ。(その2)

2020-10-31 18:00:00 | 山日記
蓼科山から将軍平方面を見下す。ゴロゴロの岩の道を今度は急降下する。



将軍平から天祥寺平へ向かう。まずはなだらかな下り道。

 

酷く崩落した河原に出る。凄まじさに目を瞠る。



河原沿いの登山道へ移る。崩れていない昔からの道にホッとする。



そして笹の原の天祥寺平へ出る。目の前には北横岳が見える。


 
分岐から振り返れば蓼科山が見える。先程まであの頂きに居たことが信じられない。



分岐から亀甲池を目指す。この辺りは風もなく、日差しの温もりが心地良い。



大河原峠との分岐から登り道に差し掛かる。


 
登った先に見えるのは黄金色のカラマツと笹の鮮やかな緑の対比。これぞ北八ツの秋の景色、と感嘆する。



程なく亀甲池に着く。山々に閉ざされた秘境の景色。



午後の一時をゆっくり過ごしたいが、日差しが傾き始めているのでのんびり出来ず出発する。



苔むす森を登る。先程までのポカポカ陽気と打って変わって、北斜面のせいで肌寒い。



登るにつれ、寒さが増してくる。岩から染み出す水が凍っている。



やがて雪が現れてくる。登っても登っても陽射しが届かず寒さの中に閉じ込められたかの様で、足取りも段々と遅くなってくる。



ようやく日向に出てくる。山頂はもうすぐだが、吹き抜ける風は一段と冷たい。



北横岳山頂から見る蓼科山。この風景を見ることができ、これで想いが遂げられた。



北横岳の南頂へ移動する。



八ヶ岳連峰を見る。前回の山旅がすでに遠い彼方に去ったかの様に感じる。



秋終盤の蓼科山の旅は無事に終了した。今回見たカラマツの黄葉が印象深い。もしかしたらまた同じ時期にこのコースを歩くかもしれない。あるいはカラマツの芽吹きの頃もいいな、と感じている。


      (2020年10月28~29日)

(終わり)

蓼科山へ。(その1)

2020-10-30 18:00:00 | 山日記
双子池の一夜。曇り空で風があったせいか、特に寒くなく、霜も下りなかった。そして朝を迎える。
天気は上々。朝日が湖面を照らす。

  

まずは双子山に向かう。カラマツ林の登りが始まる。



程なく平坦な道となる。眩しい陽射しが森の中に届く。



森が切れ、笹の原の中を登って行く。



平坦な山頂。雲の向こうに蓼科山がそびえるが、中々姿を見せない。



北横岳、大岳方面。



大河原峠への下り。森を一度抜けると苔むす台地に出る。



大河原峠からの登り返し。笹の茂るシラビソ、コメツガ林に入る。



段々と薄暗くなり、苔の森に変わる。



佐久市の最高地点から下ると縞枯れに差し掛かる。ここから蓼科山が見える。



この辺りは縞枯れから若木へと変遷する。


 
次第に蓼科山が大きく迫ってくる。



将軍平からの登り。急坂を直登する。



やがてゴツゴツとした岩の登り道になる。



急坂から左に緩やかに巻くように道が付けられている。



山頂に辿り着く。上空は晴れているものの、ひとつ先の季節のような雲の掛り方。



北横岳、大岳方面。



浅間山が雲海に浮かぶ。



(続く)

双子池へ。

2020-10-29 18:00:00 | 山日記
10月もすでに下旬。
ようやく天気も安定してきて、山に行ける時に行かなくては、さてどこにしようかと考えた中で思い浮かんだのが、蓼科山。
蓼科山はなんと20代後半に一度登ったきり。蓼科山に行くのならついでに双子池でキャンプも、と思い計画する。

 
麦草峠から歩き始める。
麦草峠を吹き抜ける風はすでに冷たく、季節がひとつ進んだかの様。



麦草峠すぐの茶水の池。今の時期のせいか、たたえる水の量が少なく感じる。


 
森に入ると、びっしりと生えるシラビソ、コメツガ。そして根元には一面の苔。これぞ北八ツの風景だと懐かしく感じる。



一度笹の原に出る。野生動物がひょっこり出て来てもおかしくない。



再び森へ。登山道は秋らしく落ち葉が積もる。



一度林道に出て、雨池に向かう。この先の木道がかなり傷んでいて、いつ折れてもおかしくないくらい、しなる。



雨池に出る。秋の終わりだから仕方ないとはいえ、かなり干上がっているのに驚く。



池の北側は本来の姿が見える。



ここから双子池方面へ行く。びっしりと笹が覆う森。



緩く登り道に差し掛かる。



耳に届くのは風による森の音のみ。木が擦れる音は森の悲しみの声に聞こえる。



北側斜面を下ると、次第に苔むす景色に変わってくる。


 
林道に出る。せせらぎの音が響くのはこの時期でも豊富な湧水が流れるせい。



ショートカットして山腹を登る。以前この道を歩いた記憶がないので少し心細い。



再び林道に出ると、カラマツ林が広がる。今の時期散る手前で黄金色が映える。



双子池に到着。
ヒュッテ前から雄池を望む。ここからの風景は思い出と何ら変わらないが、近づけば池の対岸の崩落斜面が見え、土砂止の修復がされてはいるものの、痛々しく目の当たりに出来ない。



雌池の光景。こちらは以前と変らず、安心する。



天気はあいにくの曇り空。出来ることなら、夕焼けを湖面に写す景色を見てみたかった。



(続く)