前回の講演会のつづきですが…
人の細胞のエネルギー代謝は、嫌気性の解糖系と、好気性のミトコンドリア系があるそうです。
解糖系は、まだ酸素のなかった古い時代のエネルギー代謝の仕組みで、ミトコンドリア系は、酸素が地球上に発生してから出来た仕組みです。
解糖系の生命体は不老不死で細胞分裂が早いそうですが、ミトコンドリアは生命に老化と死を持ち込み、細胞分裂を抑制するそうです。
ですから、たとえば、骨髄のように細胞の中にミトコンドリアの数が少ない細胞ほど分裂をして、心筋細胞のようにミトコンドリアの数が多いほど細胞分裂が少ないそうです。
また、普段人間は、両方のエネルギー代謝を使い分けて活動していますが、成長期の子供時代は解糖系エネルギーを使う割合が多く、大人になって成長が止まると、両方の割合が半々になり、老人になるとミトコンドリア系を使う割合が増えるそうです。
解糖系はエネルギー効率が悪いので、これを多く使う子供時代は甘い物を好み、三食以外にもおやつや夜食をほしがり、老人になると効率の良いミトコンドリア系を多く使うので少食で済むそうです。
よく、高齢の方が、「少ししか食べられない」と、嘆きますが、そのわりには元気で瘠せもしないのは、むしろ、エネルギー効率のいい体の仕組みにシフトしたんだなぁ…と、納得しました