無病息災のとびら

21世紀の健康について考えています

夏の終わりのメンテナンス・ペイン

2019年09月04日 14時17分11秒 | 体の仕組み

夏の終わりと、冬の終わりには、痛みが出ることがあります。

それには、メンテナンス・ペインといって、修復・手入れのための痛みがあります。

 

体には自然治癒力といって、怪我や風邪や食中りなど、治療をせずに放っておいても治る仕組みがあります。

そして、体が自分自身を治すときには、痛みが出るのです。

夏と冬は黙っててもエネルギーを使い、体にとっては過労しやすい時期です。

過労の程度がひどくて抜けきれない時に、夏や冬の終わりには、修復・手入れのためのメンテナンス・ペインが出て疲れを取り、体を健康な状態に維持しているのです。

メンテナンス・ペインは一時的なものです。

しかし、メンテナンス・ペインが出た時は、睡眠と休養をよくとり、新鮮な果物と野菜と、あっさりした消化のよい食事をとり、ゆっくりお風呂に入るのもいいかもしれません。

 


生活習慣病とは

2019年05月30日 13時45分52秒 | 体の仕組み

病気は病原菌で起こるというのが、現代人の病気に対するイメージです。
ですから、薬を飲めばたちどころに病気が治ってしまうというイメージも、強いようです。

しかし、生活習慣病は特定の病原菌で起きる一過性の病気ではありません。
たとえば、心臓病やがんなどの要因のひとつである動物性脂肪は、肉食を20年も30年も続けた結果の病気です。
他にも、過労やストレスなども長年にわたり積み上げた結果という生活習慣病の要因なのです。
これを分かりやすくするには、降り積もった雪の重みで家が潰れてしまうイメージに置き換えるといいかもしれません。
雪が、少しずつ、少しずつ降り積もり、雪の重みが限界点に達したときに、家が潰れてしまう…ような病気が、生活習慣病です。
たとえば、雪が降り続いて、積もった雪が5メートルに達した時点が家の潰れる限界点としますと、限界点に達する前の5メートル以内ではまだなにも起きていない状態です。
つまり、肉食を20年、30年続けても、限界点に達する前の時点では、まだ病気ではないのです。ですから、限界点に達する前に検査をしても異常は見つからないわけです。
ですが、そうかといって、病気の起こる前の20年、30年は、まるっきり白紙の何もない状態かというと、そうではなく、刻々と限界点に向かいプレッシャーをかけ続けている状態なのです。
そして、その限界点が、明日来るかもしれないというのが、生活習慣病なのです。
ある年の春、それまで何ともなかった人が突然花粉症になる…
又、元気だった人が、とつぜん心臓発作で倒れる…
…これが、生活習慣病なのです。


ジンマシンと下痢と運動不足

2019年03月07日 21時40分47秒 | 体の仕組み

カッピングに来られている方で、ジンマシンと下痢を繰り返していた方ですが、カッピングしてからジンマシンも下痢もすぐに治まりました。
しかし、睡眠不足や過労が続くと、また蕁麻疹も下痢も出てきます。

今、慢性的に繰り返す病気は、生活習慣の歪が長年積み重なって起きる生活習慣病です。
病気が治っても、無理すると又出てくるということは、根っこまでしっかり治っていないということです。
この方の場合、生まれつきの体質はとてもよく見えます。ですが、筋肉に力がなく、長年の運動不足が根っこにあるのではないかと思いました。
実際に、ご本人も運動不足を認められています。
東洋医学では、筋肉の弱りは肝臓にも及ぶと考え、運動不足が肝臓の弱りを招いて、ジンマシンや下痢につながっているのではないかと考え、運動を勧めてみました。
しかし、通勤の他、どこに行くにもバイクを使い、忙しくて特別に運動をする時間もないとおっしゃっていました。
ところが、転職をされて、通勤距離が短くなったのを機に徒歩通勤を始めたそうです。
そうしたところ、睡眠不足や過労が続いても、ジンマシンや下痢が出なくなったとおっしゃっています。
そして、久し振りにカッピングに来られましたが、カッピングしてみると、以前と比べ、少なからず筋肉に力が出てきたように感じました。


細胞の入れ替わり

2018年05月07日 15時22分03秒 | 体の仕組み

人の体には60兆個の細胞があるそうですが、細胞は日々新陳代謝をして入れ替わっています。

 

それだけ聞いても、ああソーカくらいにしか思いませんが、新聞に、人の細胞は1秒間に300万個が入れ替わっているという記事が載っていました。

一秒間に300万個といわれると、エーッという気持ちにもなります。

一秒間というと、時計の秒針が一つ動くだけで体内の細胞の300万個が入れ替わっているということで、滝の水がドーっと流れるような、何か体の中が疾走がしているようなイメージが目の前に浮かんできます。

これを、単純に計算すると、…

1分間に1億8千万個の細胞が入れ替わり、…

1時間に108億、1日に2592億、一月30日として月に7兆7760億個の細胞が入れ替わっている計算になります。

そして、8か月もすると、62兆2080億個の細胞が入れ替わり、8か月毎に人は新品同様になっていることになります。


時間と健康

2017年12月21日 14時26分51秒 | 体の仕組み

今年もあと僅かになりました。

毎年今頃になると、1年があきれるくらい早く経ってしまったことに驚かされてしまいます。

 

「ジャネーの法則」というものがあるそうです。

たとえば、同じ一年でも、10歳の子供の1年は10分の1。一方、60歳では60分の1になり、1年に対しての年齢比が小さくなるほど1年が遅く、歳を重ねて年齢比が大きくなるほど1年が早く感じるようになります。

また、待ち合わせの時間は10分でも長く感じますが、デートの2時間や3時間はあっという間に過ぎてしまいます。

退屈な仕事をしている時間は遅く感じますが、楽しい旅行などをしている時間はあっという間に過ぎてしまいます。

ところが、年々過ぎていく10年という記憶でみてみると、退屈な仕事ばかりした1年は記憶として残らず短く感じますが、楽しい旅行などをした1年は記憶として残って時間を長く感じます。

代謝説というものもあるそうです。

身体的代謝が活発なほど時間は遅く、代謝が低下するほど時間は早く感じます。

つまり、身体的代謝が活発な子供は遅く、歳を重ねて身体的代謝が低下するほど時間は早く感じるわけです。

この説に従うと、加齢とともに病気や体の故障が加わり身体的代謝がさらに低下すると、時間のスピード感覚はさらに加速するわけです。

 


汗と健康

2015年07月05日 08時04分54秒 | 体の仕組み

 

まだ哺乳類が誕生する以前、ある生物が卵を細菌から守るために、殺菌作用のある汗を卵にふり掛けていたそうです。

その汗がそのうちに栄養のある汗に変わって、それがいつしか母乳になり、哺乳類が誕生したそうです。

 

つまり、元々母乳は汗だったわけです。

汗というと、私が若いころは「すがすがしい」とか「さわやか」とかいった好印象でとらえられていたものですが、最近は、「汗臭い」といったマイナスイメージでとらえられているようです。

実際、家でも会社でも通勤の車でもエアコンのなかで生活をして、夏でもほとんど汗をかかないという人は多いのではないかと思います。

そんな現代人と、私の若いころの肉体労働をしていた人の夏の汗の出方を比較すると、風呂の浴槽の4、5杯分の違いはらくにあるんではないかと思うのです。

汗をかかない生活が続けば、汗腺だけではなく、他の体の分泌腺全般の働きが悪くなり、最近目立つドライアイとかドライマウスとかも、汗をかかない現代人のライフスタイルがかなり影響しているのではないかと思うのです。

これから、汗をかくには最高の季節になります。たまには、気持ちのいい汗をかくのも大事かもしれません。


細胞の力と健康

2015年03月27日 07時49分43秒 | 体の仕組み

私は吸玉療法をやっていますが、時々悪い箇所があると、直接その箇所にカッピングをやってくれと、お客さんから注文されることがあります。

 

しかし、たとえば顔とかは吸玉の跡が付いてカッピングした後苦情をいわれることがありますし、肛門まわりも何となくカッピングしにくいのです。

それに、悪い箇所を直接カッピングしなくても、たとえば、内臓などに直接カッピングしなくても、内臓を治す方法があるんです。

それは、体の表面に流れる内臓に関係する経絡を使うのです。

経絡を使うと、顔でも、たとえ肛門周りでも、あるいは内臓の悪い箇所でも、直接その箇所を治療しなくても治すことが可能なのです。

私は家庭菜園をやっていますが、畑を耕すとき、鉄のクワを使います。

土の塊は、硬い鉄の鍬を使わなくては耕せないくらい固いのです。

ところが、土から出てくる植物の芽は、指先で簡単につぶせるくらいとても柔らかいものです。

硬い鉄の鍬でしか耕せないほどの固い土から芽を出す植物の力は、物質の力というよりも命の力といった方がいいかもしれません。

顕微鏡でしか見えないくらいの小さな細胞のひとつ一つに命があり、植物が芽を出すときは、無数の細胞が同じ目的に向かって統一されて固い土をこじ開けるわけです。

人の細胞も60兆個あるといわれます。心臓や肝臓、腕や脚が機械の部品のように集まって人は生きているわけではなく、60兆個の細胞が互いに絶妙な連携プレーをしながら命を維持しているのです。

そこを見ることができれば、経絡もわかりやすくなるかもしれません。

 


免疫力と健康

2014年11月14日 07時28分34秒 | 体の仕組み

わたしは、子供の頃、ひどい水痘(みずぼうそう)になったことを覚えています。

小学生になる前だったか、後だったかはっきりしませんが、成人になっても水痘の跡が背中いっぱい残るほどのひどい水痘でしたから、幼いころとしては、かなり鮮明な記憶として残っています。

 

兄か妹が先に水痘にかかって、それをわたしがもらったようでしたが、水痘は家庭内では100%に近い確率で感染するそうで、ほかの兄弟も次々に感染したようでした。

ところが、ほかの兄弟は皆発症するかしないか程度の軽い症状で済み、ひどかったのは私だけのようでした。

なぜ私だけひどかったのかといえば、子供のころ私は極端な野菜嫌いでしたし、多分体質が悪く“免疫力”が低かったのだと思います。

水痘はウイルスで起こりますが、病気が治っても、ウイルスは体に住み続け、“免疫力”が落ちたときに帯状疱疹になるといわれます。

水痘に似た口唇ヘルペスウイルスは、発症しなくてもほとんどの人が感染しているありふれたウイルスといいます。

そんなありふれたウイルスが、“免疫力”が落ちた時におきるのが口唇ヘルペスです。

年明けからノロ、夏のデング、そしてエボラと、今年はウイルスが猛威を振るった年でしたが、ウイルスを殺す薬はなく、ウイルスに対抗するには“免疫力”がカギのようです。


病気の前触れと健康

2014年09月14日 19時34分56秒 | 体の仕組み

 

このところ顔をみせないので心配していた方が、この前久し振りにカッピングに来られました。

あっちこっちで、検査をしてもらっていたそうです。

たまに胸が苦しくなることがあり、自分ではきっと何かあるはずと思って、今度は徹底的に検査をしてもらったそうです。

ですが、どこにも異常は見付からなかったそうです。

漢方ではこういう場合は、「未病」といいます。

まだ病気ではないが、「病気の前触れかもしれない状態」です。

 

人の体には、病気にならない仕組みがあり、病気を治す仕組みもあります。

たとえば、暴飲暴食をしても、しばらく節制すると、悪くなっていた胃腸の調子も元に戻ります。

また、過労しても、早めに休養をとれば、ひきそうになっていた風邪も治ってしまいます。

生活習慣病に病原菌はありません。それは、風雨にさらされ、年月とともに傷みの出る家屋のようなものかもしれません。

屋根のペンキがはがれたり、壁に穴が開いていたりしたら、雨漏りで柱や床が腐るかもしれません。

柱や床が腐る前に、早めにペンキを塗ったり、壁の穴を塞いだりするのが、「未病」を治すようなことです。 

つまり、まだ病気ではない「未病」を治すことが大事なのです。

最初話した方は、もう10年以上もカッピングに来られていて、何年かごとに胸の調子が悪くなります。そして、これまで検査を受けてもいつも異常はなく、しばらくカッピングを続けるといつの間にか胸の調子の悪さも忘れるように治っていました。

 


痛みと健康

2014年04月08日 11時28分23秒 | 体の仕組み

肩こりや、腰や手足の痛みは、軽い場合は揉んだりさすったりしてもとれます。

あるいは、ゆっくりお風呂に入っても、軽い運動をやってみてもいいかもしれません。

しかし、こりや痛みが頑固になると、どんなことをしてもなかなかとれません…

 

おとといの日曜日に、NHKの「人体ミクロの大冒険③老いの意外な正体」を見ました。

そこで、正常に働かなくなった免疫細胞が血管に張り付いて動脈硬化をおこし、やがて血管を詰まらせると、これまでにない病気のメカニズムを紹介していました。

血行の悪い状態を手っ取り早く体感してみたいなら、正座をしてみるといいでしょう。

正座を続けて、しばらくすると、足がしびれてきます。

しびれを我慢して正座を続けていくと、やがて足が痛くなってきます。

それでも我慢して正座をつづけると痛みは脂汗が出るくらいたまらなくなってきます。

たまらない痛みから解放されるにはどうすればいいか…

揉んだりさすったりしてもだめです。

ゆっくりお風呂に入ってもだめです。

ではどうすればいいのか…

簡単なことで、正座している足をくずしたらいいのです。

足のしびれを我慢して正座を続けると、立って歩こうとしてもまともに歩けずに転んでしまいます。

慢性的に血行が悪化すると、体の“どこの機能”でも正常に働かなくなるのです。

病原菌などないのに起こる慢性的な病や自分の身の回りのことも出来なくなってしまう老人の急増を考えるとき、正座を続けているような状態が体の中に起こっているのではないかと、考えてしまいます

 


ウイルスと健康

2014年02月04日 19時49分42秒 | 体の仕組み

ノロやインフルエンザウイルスが猛威を振るっていますね。

ウイルスとは何か? 

大きさは、20~970nm(nmナノメートル:1μmの1000分の1:1mmの100万分の1)くらい。

結核菌 や大腸菌などの細菌の大きさが 1~5μm (μmマイクロメートル:1mmの1000分の1)くらいですから、それよりウイルスはかなり小さいです。

数字だけでは見当が付きませんので、ウイルスを人間くらいの大きさにして比較すると、細菌はビルくらい、人間は地球くらいの大きさになるでしょうか。

ちなみに、ノロウイルスの大きさは25~35nm くらい。インフルエンザウイルスは50~100nmくらい。

 

小さいだけでなく構造も単純で、ウイルスはタンパク質の殻に核酸だけしかなく、自分で複製や代謝などできず、他の細胞に寄生(感染)することでしか増えることができません。

こんなに小さく単純で能力もないのですから、本当は、ウイルスの発病力はたいしたことないのかもしれません。

たとえば、帯状疱疹は子供の頃にかかった水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスが神経節などに潜み、免疫力が落ちたときに再活性化する病気といわれています。

また、日本ではB型肝炎ウイルス保有者(キャリア)は、150万人程度だそうで、そのうち10%が肝炎となり、慢性肝炎、肝硬変、肝癌に進行するが、95%は自然治癒するそうです。

浜松市のノロウイルスによる集団食中毒も、感染源となった3人の従業員に自覚症状はなく、キャリアだったわけです。

問題なのは、自分では発病しないキャリアが、知らないうちに人にうつしてしまうことかもしれませんが、うつされる方としては、手洗い、うがい等のほか、うつす方のキャリア並みの発病しない抵抗力の強さを持つことも大切なのかもしれません


アルコールと健康

2013年12月09日 07時36分04秒 | 体の仕組み

年末、年始のこの時期、飲む機会がふえますね。

私は、体調を崩してここ数年アルコールを控えていましたが、最近又すこし飲んでいます。

以前、禁酒の話はあまりしてなかったですが、自分が控えるようになってからは、結構するようになりました。

周知のように、生活習慣病は、病気を起こす特定の病原菌や病原ウイルスなどは存在しません。

それは、病気の原因とはいえないような生活習慣のわずかな歪の長い間にわたる総計が、ある限界を超えたときに起こります。

それは、国に必要な予算の総計の支出が収入を超えるときに赤字になるようなものでしょうか。

赤字を埋めるのに借金を繰り返し、その借金を返せないときに会社だったら倒産しますが、国も倒産するのでしょうか。

国が借金で倒れないためには、より収入を増やす努力をするか、無駄を見直す必要があります。

健康も、それと似たようなものかもしれません。

健康増進のために適度の運動を始めたりするのは、国でいえば増収を図るようなものかもしれません。

禁酒や休肝日をとるのは、無駄を見直す発想でしょうか。

私の場合、アルコールを飲むと会話も弾みますし、大変楽しくなりますが、一旦飲むと、もっともっと飲みたくなり、これも酒害を広げる要因なのかもしれません

 


軽い風邪と健康

2013年10月07日 06時42分11秒 | 体の仕組み

 

この前テレビの「ひるおび」で、天気予報士の方が、雨の日に体調が悪くなるのは、元々狩猟・採取生活をしていた人類は、動けない雨の日に体を治す働きが具わったからだと説明していました。

 

つまり、雨の日に具合悪くなるのは、体が病気や故障の治療を自分自身でやっているからです。

最近、カッピングをしていて、元々の体質は悪いようにみえないのに、難病化している若い人が増えているようにみえます。

話をしてみると、似たようなパターンがあります。たとえば…

風邪ひくと、熱も咳も薬で無理矢理抑えて仕事や遊びに行き、又風邪をひいて薬を飲み、その繰り返しで便秘や下痢になり、その薬をのんで食欲不振になり、そのうちに、眠られなくなり、朝起きが辛くなり、疲れやすくなり、憂鬱な気分になり…と、どんどん薬が増えて難病化しているようなのです。

昔の風邪の治し方は、熱が出ると玉子酒や生姜湯を飲んで布団をかぶって早く寝ていました。熱を抑えるんじゃなく、発熱・発汗を盛んにしていたんです。

体力の落ちた現代人にこんな荒療治を勧めるつもりはありません。

ですが、夏の終わりの涼しくなる今頃、風邪ひくこともあります。

で、冬本番にむけ、軽い風邪なら自然治癒力で治しておくのも風邪を治す予行演習としては悪くないかもしれません

 


姿勢や行動の矯正と健康

2013年09月17日 16時12分17秒 | 体の仕組み

以前NHKの「ためしてガッテン」で見た話ですが、緑内障で視野が欠けても、ほとんどの人はそれを気付かないそうです。

 

その理由は、目の働きの中に、視野が欠けてもそれをカバーする仕組みがあるからだそうです。

同じように、体が不自由になっても、体は体全体でそれをカバーする働きがあり、本人はすぐに出来なくなった姿勢や動きに慣れてしまい、それが、高齢者の寝たきりや車椅子の生活に追いやる理由の一つかもしれません。

カッピングに来られる方のなかには、うつ伏せの出来ない方がたまにあります。ですから、最初のころは横向きで施療をしますが、短時間でも徐々にうつ伏せをしてもらううちに、うつ伏せの姿勢でも施療ができるようになります。

うつ伏せだけではなく、正座が出来ないとか、両足を交わして階段を上り下り出来ないとか、出来なくなった姿勢や行動を矯正して元に戻すことは、健康を維持していくためにはとても大切なことです

 


三浦さんと健康

2013年06月12日 17時37分40秒 | 体の仕組み

昨日の新聞に、三浦雄一郎さんの手記が載っていました。

エベレスト登頂の成功はテレビでも見ましたが、標高8千メートルにあるサウスコルというキャンプ地に到達したときは、37歳で初めてそこに登った時よりむしろ体調が良かったと、その手記にはありました。

カッピングに来られるほとんどの方は、80歳になるときに、わざわざ80歳になるとおっしゃいます。

70歳になるときにわざわざ70歳になるとおっしゃる方はいませんから、80歳というのは、心情的に何かあるのでしょうか。そのひとつは健康の不安でしょうか。…

でも、80歳代は、昔わたしが思っていたよりも元気です。

特に、カッピングに来られる方は、もともと病気がちであったり、体が弱かったりしていた方たちですから、若い頃から元気な方は、はるかに元気な80歳代を過ごせるはずです。

人の体は、60兆個の細胞でできていて、3ヶ月もするとかなりの細胞が新しく入れ替わって別人みたいになるそうです。

新陳代謝をするとき、80歳の人の細胞は、老人の老化した細胞が生まれてくるのかといったら、そうではなく、80歳の人でも、赤ちゃんと変わらない真新しい細胞が生まれてくるようなのです