お正月の録画ビデオ「大化改新」を
ようやく見終えた。
もちろん「主演:岡田准一」目当てだったが、
今回の役、中臣鎌足にしては
かっこよすぎだし、泣き過ぎだった気が…。
このドラマでは何より、蘇我入鹿役の
渡部篤郎がよかった!
特に後半は入鹿が切なくて
何度も泣いてしまったよ。
あ、最近の私、電車男でも泣いてるので
あんまり説得力ないですね…。
「鎌足は泣き過ぎ」とか、お前が言うな?
そうは言っても、篤郎さんの表情とか、
セリフの言い方とか、やりきれないっすよ!
「鎌足は鎌足のままでいよ。汚したくはない。」
ここでまず涙ドバドバーッ。
「鎌足が死んでも、
我の妻になりたいと思うか……思うまい?」
ドババーッ。
そしてもちろん最期に
「飛鳥を頼む…この国を…守れ…あ…す…」
ドババババーッ。
本当に、なんていい役者さんなんだ!
屈折のある哀しい人間を演じて、
彼の右に出るものはいないよ!
胸が締め付けられる…。
ドラマ自体、秀作だったと思う。
鎌足と入鹿が幼馴染だった、という設定が、
ストーリー全体を盛り上げ成功していた。
これも、世間にあまり馴染みのない
この時代だからこそとではないだろうか。
「そんな史実はない」
とかうるさく言う人もいないし。
飛鳥・白鳳時代までは、
時代背景的なことがあまりわかっていない。
装束や髪型、建築物や調度品、生活習慣など、
数少ない壁画や出土品などから
憶測されているに過ぎないし、
記録物と言っても
朝廷側の立場の物しかないので、
どこまでが本当なのかわからないのだ。
だから、聖徳太子は
実在しなかったのではないか、
と根本的なところから疑いが持たれているし、
果ては蘇我氏自体が、
都合の悪いことを押し付けるための
朝廷側のでっちあげだ、
などと言う人もいるくらいだ。
確かに、馬子、毛人(蝦夷)、入鹿って、
仮にも大臣なのに、代々揃って
名前が蔑称ってのもどうかしてるしね…。
だからこそ逆に、
この時代をモチーフとした作品は
作り手の自由な発想が生かされるのだろう。
この国の黎明期を描いた作品、
恐れずにじゃんじゃん作り出してもらいたいものだ。
そしてこれからも、
やっぱり岡田君が主演のドラマは
チェックしようと決意する私であった。
ものすごくかっこいいのに激しくストイック。
絶対お近づきにはなれないタイプだけど、
すごく好きだ。
くっそー、黒木瞳め!
「東京タワー」は
うらやましくてたまらなくなりそうだから
見に行かないゾ!