こんにちは!あるくべきのふみです!
朝晩冷えても日中心地よい日も多いですね。歩ける時にしっかり歩き氷冷しましょう♪
今回は、椎間板ヘルニアのお話です。ヘルニアというのは、ラテン語で「脱出」を意味するそうです。医療的、“体内のある臓器が本来あるべき位置から脱出してしまった状態”を言います。
でべそ(臍ヘルニア)や脱腸(鼠径ヘルニア)は、有名なヘルニアです。これが背骨のクッションである椎間板に起こったものを椎間板ヘルニアと呼びます。
椎間板は、髄核と呼ばれるゼリー状の組織を、線維輪というコラーゲンの繊維でできた組織が包み込むような構造になっています。この髄核は、動きの支点の役割があります。
人は25階立てのビルと一緒です。各階が絶妙にバランスをとって成り立っています。絶妙なバランスを調整しているのが、各階の間にあるクッション材である椎間板です。
関節がズレると、椎間板には過剰な負担がかかります。その上、体を無理に動かしたり、外傷を受けたりすると、椎間板の髄核が正常範囲を越えて移動し、取り巻く線維輪というコラーゲン組織を傷つけ、最終的に線維輪を破ってパンクします。これが椎間板ヘルニアです。
椎間板ヘルニアは、首から腰まで、どの場所にも発生する可能性があり、その部位によって、頚椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアなどに分けられます。
基本的に椎間板ヘルニアは、体の重みを支えている椎間板が、負荷を受けて劣化することで起こると言われるので、勘違いする人もいますが、これは高齢者には起こりません。
椎間板にクッション性の弾力があり、活動性の高い、10代から40代に多く発症します。50代以降、椎間板が固くなってしまえば、ヘルニアになることはないのです。
椎間板ヘルニアは、飛び出た椎間板に神経が圧迫されて、痛みやしびれなどの症状が現れると言われていますが、椎間板ヘルニアがあるだけでは、それらの症状は起こらないということが分かっています。
最近の研究でも言われていますが、椎間板ヘルニアを持っている人のほうが、持っていない人より多いにも関わらず、症状がある人はごくわずかなのです。
椎間板ヘルニアがあることが原因で症状が出るのなら、全員に症状が出ないのはおかしくないでしょうか?
つまり、椎間板ヘルニアが“あるだけ”では症状は起こらないということなのです。
さらに、椎間板ヘルニアの多くは、何の対策をとらなくても、発症してから6か月前後で自然に消失するそうです。髄核が椎間板と神経の間にある後縦靭帯を突き破っている場合には、免疫細胞が反応して、飛び出した髄核を食べるため、ヘルニアが自然に消えるという現象が起きるそうです。そうでない場合は、自然消失は難しいみたいですが…。
自然消失しなかろうが、そもそも椎間板ヘルニアが原因で症状が起こっているわけでないのなら、その他の原因が何なのかを考えるべきです。
私の調べた中では、精神的要因があるといったものもありましたが、そこを治すことより、根本的な体のズレを治そうとすることが有効なのではないでしょうか。
まずは少しずつでも歩くこと、氷冷すること、その積み重ねが大事だと思います。手術の前にできることはたくさんあります。そして、手術をしてしまうと、他の弊害が出る人が本当に多いので、慎重に考えてほしいのです。