こんにちは!あるくべきのふみです!
凍える寒さになりましたね。日が落ちるのも早いので、暗くて寒い中、歩くのは、気分が乗らないこともあるかもしれません。今回は、そんな時に思い出してほしいことです。
実は、寒い冬こそ、歩行が効果的なのです。
人間は体温を36~37度くらいに保つことで生きています。冬は外気温が低いため、自然と体内で熱を生み出すように働き、体温を一定にキープしているのです。
体温をキープするために消費されるエネルギーは基礎代謝に含まれます。つまり、冬はもともと基礎代謝が上昇し、エネルギー消費量は自然に増えやすい状況なのです。
その基礎代謝に大きく影響するのは体の筋肉の量です。筋肉で熱を作っているので、冬場は、筋肉への負荷(ストレス)が大きくなります。
例えば、36度の基礎体温を維持するのに、夏であれば、外気温30度に体内でプラス6度上昇させればいいだけのところを、冬は外気温0度に体内でプラス36度上昇させなければいけないのです。夏に比べると冬は、実に、6倍のパワーが必要ということになります。そう考えると、夏は、使える筋肉が冬より多いので、冬より動けるのは当然なのです。
そんな筋肉への負荷が大きい冬に、歩行をすると、同じ動きでも、夏より筋肉への負荷がかかっていることになります。そのため、冬のほうが、筋肉が鍛えられるのです。筋肉が増えると基礎代謝が上がり、消費エネルギー量も増えます。
そして、寒さを感じると、体内の熱を外に逃がさないようにするため抹消の血管が収縮し、体が緊張状態になります。血行が悪いと体内の熱を末端までうまく運べず、手足に冷えを感じるようになり、筋肉量が少ない人は、体内で十分な熱がつくられず、体の芯から冷えを感じるようになります。
また、冬は夏より、関節がズレやすくなります。筋肉で、骨と骨を繋げて外れないようにしていますが、冬に熱を上げるため筋肉エネルギーを使うと、関節を外れないようにしている力は不足します。そのため、いつもより転倒しやすくなったりするのです。
冬に歩行することで、骨盤を調整したり、熱をうまく運べるように血行を促したり、筋肉を鍛えてエネルギー消費を増やすことが、とても重要なのです。
脂肪を燃焼したい人も、冬の歩行はオススメです。夏は汗を出して体を冷やし、冬は脂肪を燃やして体を温めます。冬は、体に蓄積された脂肪を消費しているのです。冬に歩行することで、夏よりも脂肪は確実に燃焼されます。それ以上に食べてしまって、冬太りするパターンもありますが…。
さらに、歩行を習慣化するには、寒い冬や暑い夏(過酷な季節)が最適です。秋や春先に始めた運動は長続きしないと言われています。聞いた話では、気持ち良い時に始めた事は、その後苦痛に繋がってくるので長続きせず、苦しい時期から始めた事の方が長続きするということです。
寒くて辛い今だからこそ、歩行習慣を始めるべきなのです。この時期に習慣づけることが、長続きの秘訣とも言えます!
ただし、冬は気を付けなければいけないこともあります。血圧は季節によって変動しますが、特に冬場は血圧が上昇しやすいのです。冬に発症しやすい重大な病気として、血管障害(心筋梗塞・脳卒中)が挙げられます。
これらの原因のひとつは、低温環境そのもの、あるいは室内外の気温差が刺激になって脳や心臓へ負担がかかることです。ヒートショックなどもこれにあたります。寒さで交感神経は緊張し、全身および心臓の血管が収縮します。さらに、血圧が高くなると心臓に負荷がかかり、血管が収縮ないし細くなっていると酸素が足りなくなり、心筋梗塞や脳卒中を発症する可能性が高くなってしまうのです。
1日のうちで最も血圧が低いのは、寝ている時間なのですが、寒い日の朝、起きて急に運動を始めると、一気に血圧が上がります。なので、冬の歩行は、朝起きてからではなく、日中か午後に行う方が良いでしょう。
そして、寒い冬の歩行は、ウォーミングアップ(軽いストレッチなど)をしてから行うと良いです。気温差を考慮して、いきなり寒い屋外に出ないようにしたり、冷たい空気をいきなり肺に吸い込むと気管支が収縮するのでマスクをして外に出るなどして、工夫しましょう。
また、冬は気づかないうちに脱水症状になりがちなので、水分補給を忘れずに行いましょう。歩行時間の長さにもよりますが、それほど長くなければ、途中で水分補給というより、出発直前に温かい飲み物を飲んでも良いと思います。
ついでに、服装で温度調節することも大事です。歩いていて体温が上がると、服の中の空気の温度も上がっていきます。最初のうちはそれで暖かさを感じますが、そのうち温度が上がりすぎて、体表からは温度調節をしようと汗が出てきます。汗は衣服の中で蒸発した後で、衣服や体表に水となって付いてしまいます。その水分がふたたび蒸発するときに皮膚の温度を奪っていきます。
いくら厚着をしてもなかなか暖かさを感じないという人は、この現象によるものかもしれません。これに気がつかずにどんどん厚着を繰り返す人もいますが、対策としては、汗をかいた場合は、アンダーウェアに、防寒・保温性があり、汗をすばやく吸収する速乾性機能をもつ素材のものを着用するのも手です。
冬の寒さは厳しいですが、今だからこそ、しっかり歩き、氷冷しましょう♪
※今年の更新はこれで終了です。皆様、良いお年を!